僕は何をどう聴きたいのか?

日記・雑記
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ワーク・フロム・ホームで人に会わず、独りで物思いにふけっていると余計なことまで考えてしまいます。ということで、また安っぽい哲学的な日記を書いてしまいました。この手の話に興味がない方はスルーして下さい。

「僕は何をどう聴きたいのか?」

最初にお断りです。「僕は」であって「皆が」ということではありません。「何をどう聴く」というのは、「何を」という対象が変われば、当然、「どう聴く」という聴き方も変わります。

私の聴き方をざっくりと分類すると:

① リスニング・ルームで好きな「音楽」を真剣に聴く(音楽目的)  音楽が目的でオーディオは手段

② リスニング・ルームでオーディオ用の音源を真剣に聴く(オーディオ目的)  オーディオが目的で音楽は手段

③ リスニング・ルームに限らず書斎やリビング・ルームで気楽に音楽を聴く  リラックスすることが目的で音楽もオーディオも手段

実は③の時間が圧倒的に長く、最近はこの本に紹介されている音源をAmazon HDのストリーミングでボーっと聴いています。

しかしながら、真剣に聴いている①と②にフォーカスすると、音楽を聴いている時間①の方が、オーディオを弄っている時間②より間違いなく長く、プライオリティも音楽を楽しむことにあります。したがって、これからの話は「私がリスニング・ルームで好きな音楽を真剣に聴く」ことに関するものです。

「何を聴くか」

聴いているのは、一部のオーディオ用の定番の音源を除けば、「20世紀の古い音源」が殆どです。即ち、私にとっての主たるターゲットは、2chステレオで仕上げることを前提に録音された音源で、80年代半ばまではオリジナルがアナログ、それ以降はオリジナルがデジタルが主流です。

「どのメディアで聴くか?」

再発盤、リマスター盤、オーディオファイル向け重量盤、等々を随分と試しました。結果、アナログ盤でもCDでも録音地のオリジナル・プレスが、「ほぼ」間違いなく「一番」だと考えています。

「一番」の基準は、様々でしょうが、私の場合、録音時の空気感、演奏者の気迫、等々を最も感じられるものを一番と考えます。換言すれば、素直な位相特性、自然な音場感を重視するというこでしょうか?このコミュで話題に上った録音では、Cantate DominoならSACDよりCD、Eva Cassidyでは、NightbirdよりLive at Blues Alleyに魅力を感じます。

Cantate Dominoのように元々、アナログ盤で出たものは、ファースト・プレスCDが良い場合が多いです。推測ですが、Pyramix等のDAWシステムが一般的になる前で、技術的制約が奏功して、デジタル化に際し殆ど加工が施されなかったことが好結果に繋がったと考えています。「Made in West Germany」なんて表示を見ると思わず買ってしまいます。元はアナログでもファースト・プレスCDが入手できればそれで良しとしている音源も沢山あります。

多少矛盾しますが、Analogue ProductionsやSpeakers Corner、Mobile Fidelity等が製作する高音質盤にも良いものが多いです。状態の良いオリジナル盤が見つからないか、あまりに高価な場合は、これらの高音質盤で手を打つことにしています。

「どの装置で聴くか?」

「記録された音源と同時代の装置で聴くのが正当」という説があり、私も随分と長い間そのように考えていました。今は「年式に関わらず良い装置で聴けば良い」と考えています。

例えば、最新のプレーヤーと光カートリッジの組み合わせで聴くアナログ盤には、「こんな音まで記録されていたのか!」「こういう音楽意図だったのか!」という発見や感動があります。

確かに70年代のアナログ・レコードを同時期に設計されたMM型カートリッジで聴くと、中学生時代に一気にワープ(古い!)と感じることもあり、時々そんな聴き方もしますし、そのためにJBL4320やMcIntosh2250も残しているのですが...

デジタル音源は、基本的に全てデジタル・ファイル化して聴いています。2009年にKlimax DSを導入した頃は、早晩CDやSACDプレーヤーの音を簡単に凌駕出来ると思っていたのですが、現実は簡単ではありませんでした。最近になってようやく、デジタル・ファイル再生もかなり良い線まで来ていると感じています。

まとめると、「演奏が素晴らしい音源を出来るだけオリジナルのメディアで購入し、比較的最新の機器で聴く」という極めて一般的なスタイルです。ただ、この方針が固まるまでは、様々なリマスター盤を購入したり、あえて古い機器で再生したり、色々とチャレンジしたので、ビンテージの範疇の機器を購入したり、マルチ・チャンネル・オーディオに対応する環境も試しました。

ただ、最近は、以前は見向きもしなかった「積極的にオリジナルを変化させたリマスター盤」や「2chをマルチ・チャンネル化したバージョン」にも少し心が動いています。その辺りの話はまた機会をみて記したいと思います。

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