FIDELIXとエーワイ電子(EL Sound)のDC電源が手に入ったので現状のDAC電源、ACアダプターと比較しました。
[:image1:]
比較機1(現状):
既出ですがヤマハのPA-6というアナログ式のACアダプター(写真一番左)にifi DC iPurifier2とアモルメットコアNS-285を3つ装着しています。
比較機2(FIDELIX):
FIDELIXの18w級DC電源です。写真中央。自社開発の3端子レギュレーターで0.6μVという低リップルノイズがアピールポイントのようです。残念なのはケース。タカチのHITシリーズのようですがフロントとリアパネルがガタついていて指で触るとパカパカ鳴ります。分解して詰め物でもしてあげれば良いのでしょうか。それともソウルノートのようにこのガタツキ込みでの音作りなのでしょうか。
比較機3(エーワイ電子):
エーワイ電子の12Vx3AのDC電源です。サイトに掲載されているDC電源とは形状が違います。裏面にSIC出川式と書かれたラベルが貼られています。こちらの電源のリップルノイズ値はみつかりませんでした。ケースはタカチEXHSシリーズのようですがFIDELIXのようにケースにガタツキはありません。
余談ですがエーワイ電子のWebサイトによると、代表が入院を重ねていて特注の受注を停止するとのこと。回復されるといいですね。
さらに余談ですが他にオーディオデザインのDC電源も気になっています。こちらはHP上はリップルノイズ2μV。
聞き比べ:
1.現状
使用音源は下に書きました。どの電源も上流にはASUKAフィルターを挿入しています。設置ですがヤマハのみRELAXA上、他は30mm厚無垢床の上に直接置きました。
各音源でレベル合わせをします。ボリュームステップはアンプ表示で-10dB。iPhoneの騒音計では平均70dBくらい、チェコの夢のピークで80dBくらいの音量。
Ucraineは十分回転しますしFlower crownのマリンバのような打楽器やボーカルは十分生々しいです。チェコの夢では下から突き上げるような低音。ナウシカではオーケストラの静と動をしっかり聞かせてくれます。
2.FIDELIX
さらなる向上を期待してFIDELIXに変えます。
が
少しだけ精緻、でも大人しくなったかな?という印象。
良くも悪くも大きな差は感じられませんでした。
Ucraineの回転部分は大差なく、Flower crownのボーカルは決定的な違いはないものの、魅力が減った印象。チェコの夢の低音パートは同じように激しく、ナウシカでは後半部分の女性歌手が歌う部分がやはり少し陰ります。
もしかしたらアダプターに使用していたifiやアモルメット、または足元のリラクサが良い仕事をしているのかもしれません。
3.エーワイ電子
エーワイ電子のみ電源ケーブルが別体です。電源ケーブルの影響を少なくするためあえてノンブランドを接続しました。
FIDELIXに変えた時と同じく、ガラっとは変わりませんでした。
しかしこちらの方が全般的に空間が広がったような印象を受けます。
Ucraineの回転部分はやや情報量が増えて前後上下左右の見通しが改善したような気がしました。気がするレベルなので大差ではないです。Flower crownのボーカルでも熱気や魅力のようなものはFIDELIXと同等、ただ空間的にはこちらの方がひろいように感じます。チェコの夢の低音パート、同等。空間的向上。ナウシカ、楽器それぞれがややクリアになったような印象。
もしかしたらこちらにifiやアモルメットを付けたり、リラクサの上にのせたり、電源ケーブルをオーディオ用のものにしたりするとまた印象が変わるのかもしれません。
4.ヤマハに戻す
期待に反しあまり変化が感じられなかったので元の状態を確認。
するとFIDELIXやエーワイに比べてボーカルは情熱的で魅力的ですが、音の輪郭がわずかにブレ、あるいはにじんでいるような印象。
そういったブレやにじみによってボーカルが生々しいかのように錯覚しているのかもしれません。手嶌葵のテルーの唄で確認します。
5.再びエーワイ電子
やはり空間が広がって聞こえますがテルーの唄の鳥肌が立つようなゾワゾワ感は若干薄れて聞こえます。
設置かな?と思いACアダプターをどけてリサクサ上に乗せ、電源ケーブルもカルダスに変えましたがキャラクターに変化はなく、ifiおよびアモルメットをつなぐことに。
歌声の響きが感じとれ 歌い上げた時に 少しびーんと痺れる感じが復活しました。
盛った音なのか、元々ソースにあった響きが損なわずに出て来ているのか、そこは意見の分かれるところだと思います。今回うちの環境ではお手軽に感動が得られるありの方を選択します。
響き過ぎるおうちでは取ってしまった良いでしょう、その響きが正しいものならば。
結論:
空間情報量では (良い方から)エーワイ電子>FIDELIX>ヤマハのアダプター
でも僅差だったためヤマハのアダプター大健闘。コスパ◎
ボーカルの響きは後段のifiおよびアモルメットコアが支配的。つけると増える、外すと減る。
背景、いきさつ:
先日のMSDKさんとのオフ会でASUKAのフィルターをアンプからDACに移動し、DAC電源の重要性を再認識しました。改善ネタはないかと手ごろなDC電源を探していたところ、FIDELIXとエーワイ電子を発見。
比較に使用した音源と聞きどころ:
何れもリファレンス音源より。
Goddess in the MorningのUcraine … 冒頭の位相回転する部分
Goddess in the MorningのFlower crown … 冒頭の打楽器とボーカルの自然さ
新居昭乃のチェコの夢〜Fall … 3分くらいから始まる低音パートと上下左右の移動
久石譲のナウシカ … オーケストラ楽器およびピアノの自然さ、分離、奥行
追加で、手嶌葵のテルーの唄 … 鳥肌が立つかどうか
他に聞いた音源 ホテルカリフォルニアのラストの拍手、ゴンチチ
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