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教えて下さい。NCT-I の磁束密度?(加筆修正)→(解決)

日記・雑記
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■2021/07/29 12:51■(解決)
どうしても記憶の情報源が見つからないので電研精機研究所さんから回答貰いました。電話だったので内容は曖昧なのですが、せっかくなので少し紹介します。
透磁率は ‘基本的’ に ‘殆どの製品で’ 同じ。 NCT-I、ある例外でサイズの増大を防ぐ(小型化ともいえる)目的で、使用時の磁束密度を高めたものがある。その例外は飽和磁束密度をも高めたコア材を使用しているので、それだけ特別。
 200V仕様のトランスを半分の電圧、100Vで使えば、磁束密度は約半分になるので唸りは小さくなるのはほぼ間違いない。軽負荷(=オーディオ用途)ならば。

■2021/07/26 23:32■(加筆修正)
タイトル及び文章内 『透磁率』 を 『磁束密度』 に改めました。
また、これに付随した表現箇所を加筆修正しました。

※一般に 透磁率が高い素材は 飽和磁束密度が低い ので、
 透磁率 が高い事はトランスの 小型化 ではなく逆に 大型化 に繋がってしまう。
 投稿当初に私が書いていた ‘小型化の為の高透磁率’ は矛盾していました。
———————————————————————-
以下、本文。

トランスの唸り音の低減という意味で、
『磁束密度』というファクターは、ことオーディオ向けの電源トランスに関しては緩く低めに設定するのだと、何処かで読みました。(こちら ⇒ new_western_elec様の2013年3月 6日 (水)付の記事「トランスの突入電流」にて)
オーディオ向けアンプ向けの電源トランスの磁束密度は飽和磁束密度に対して余裕をみて 低め の使用にしてあるらしい。そのせいか、一般の電源トランスを買ってきてオーディオに流用すると、唸り易いのかもしれない。(RSコンポーネンツのトランスをアンプ用に使用して唸りが酷かった話はネット上にあり。)

この磁束密度低め(対、飽和磁束密度)は、
一般に透磁率が高い方が高性能だと思われるオーディオ的な感覚とは真逆です。
(Vitroperm、ファインメット、、パーマロイ等は透磁率が高いとされる)
透磁率が高いと、逆に早く飽和を迎えてしまうため(注:厳密には透磁率が高い事というよりも、飽和磁束密度が低いせいで飽和を早く迎えるため)、電源系では 『飽和磁束密度に対して使用時の磁束密度の余裕』 が 必要とされるのかもしれません。
(飽和するとコイルとしての性質が失われ、コイル巻き線はただの電線と化すのでショートしたに等しい大電流が流れて発熱⇒事故に繋がる。唸りも凄い?)

一般に、60Hz用に設計された電源トランスは50Hz地域で使用してはいけません。かなり極端に言えば事故に繋がる可能性。コアの磁束は、周波数に逆比例(60Hz/50Hz=120%)するため、鉄心の断面積が不足し、過励磁になるからだそうです。
参照:Q25. 60Hz仕様品を50Hz地区で使用すると変圧器はどうなりますか?

200V仕様のノイズカットトランスを100Vで使用すると、
全く唸らず耳を近づけてもほぼ無音だったという報告もあります。
参照:ヒジヤンさん「電研トランスのカスタマイズ」※コイル巻き始めもここ
参照:ヒジヤンさん「<<ノイズカットトランス>>:うなり対策の構想」※耐熱温度もここ

つまりは、
200V用に設計されたトランスを100Vで使用すると、コアの磁束密度が低い状態で使用されるので唸りが小さくなることが期待できる。オーディオ用に 低めの磁束密度で トランスを 『特注』 せずとも、こういう汎用品の 磁束密度低めの使い方、200V品の100V使用もアリ? (容量は半分までしか使えないけれど、です。200V仕様の500VAなら100V-2.5Aまで)。
あまり無い話ですが、50Hz用に設計されたトランスを60Hz地域で使っても唸りは小さくなりそうです。(50/60Hz両対応のトランスは、60Hz地域で使用するより50Hz地域で使用した方が唸りが大きくなりそう。磁束密度が大きくなるから。)

本題です。
上記の各種の情報のなかで、
電研精機研究所の NCT-I シリーズは 小型化 を実現するためという事もあって、 定格使用時での磁束密度をやや高め に設定しているため、他のトランスのよりも唸りやすいかもしれないという話を、Philewebコミュニティーのどこかで目にしたような気がするのですが・・・探しても見つかりません。
もしお心当たりの方がいらっしゃいましたら、情報源をおしえて下さいませm(_ _)m →■2021/07/29 12:51■(解決しました)
※記事投稿当初、「磁束密度を高め」ではなく「透磁率を高め」と表現していました。現在は「磁束密度を高め」になっています。

■以下、おまけ。

【アンプ電源の電解コンデンサーへの充電電流を、高速から低速にする試験】

●供試回路
[:image1:](上図の隙間に各種コイルを接続してみます。最初はショート(短絡)からです。)

〇ショート(短絡)
[:image2:][:image3:]図:これが基準の電流波形になります

〇700μH スイッチング電源用チョークコイル
[:image4:][:image5:]図:ピーク電流を抑える事に成功&充電時間が長くなりました

〇Vitroperm 500F 3ターン
[:image6:][:image7:]図:充電波形が逆に鋭くなりました(ノイズ増大方向)

〇Vitroperm 500F 5ターン
[:image8:][:image9:]図:充電波形が更に鋭く。ターン数を増やせば増やす程にノイズ増大方向。

という訳で、透磁率が優れているからといって、
どこにどう使っても音が良くなる・・・という訳ではないという例でした。
適材適所ですね(^ー^

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