2021年も残すところ僅かとなりました。皆さま如何お過ごしでしょうか? 近年、勝手に恒例?にしている1年の総括を記します。
去年は何を書いたかな?と振り返ると、2020年は書いていません!? 仕事の都合でコロナ禍にもかかわらず、日本に出張していて「オーディオ総括」どころでは無かったのでした。
英国は、オミクロン株の影響で日々、記録的な感染者数です。ブースター接種を終えたとは言え、家に籠るしかありません。幸いまだ感染していませんが、周りの状況を見ると全く油断出来ません。まあ、陽性となった友人達も風邪程度の症状とのことですから、特に心配する必要はないのかもしれませんが。
6月に日本から戻ってからは他人様の音を一切聴く機会が無く、オーディオでは静かな一年だったかな?という印象でしたが、日記を遡ると結構な変化がありました。新たに導入した機器の紹介を中心に今年を振り返ります。
Holo Audio May DAC Kitsune Tuned Edition (KTE) (2月導入)
MSB Select DACの音に強烈なインパクトを受けて以来のラダー型ヘの憧れと、I2Sインターフェイスへの興味から購入しました。I2Sインターフェイスを活かすため、Raspberry PiベースのSymphonic MPDの2台(AoE)構成でRoon Bridgeを組みました。DACはPLLオフ、NOSモードで使用し、そのダイレクトな音にある程度満足していたのですが、やはりRaspberry Piプラットフォーム特有の「軽さ」が気になり、最近は他の構成のシステムで聴くことが多くなりました。現在の常用構成は以下の通りです。
Roon Output: Windows 11 on Core i7 (7700T)
↓ USB (ASIO)
DD Converter: Gustard U16
↓ HDMI (I2S)
DAC: May KTE
U16に10MHzマスタークロックを入れることで、「重さ」と「解像感」が上手く両立しました。U16はJPLAYを取り組んでいた頃(2019年2月)に入手したものですが、今でも最新のスペックです。
PSD TW5(7月導入)
German Physiks Troubadour 80とPSD TW3のシステムの低域を強化するSWで、導入決意から1年を経ての導入となりました。カットオフ周波数が50Hzですから単体で聴くと全く音がしませんが、組み合わせると音場の広さ、深さ、中域の質感に大きな差が出ます。
クラシック主体のGRF邸では、TW5をまさに隠し味のごとく絶妙なバランスで鳴らされています。私は、ジャズやロックもそれなりに聴くので、もっと積極的に鳴らし、その分TW3はバスレフ・ポートにスポンジを挿入して低域を締めています。
光カートリッジ(DS003 + DS-E1改)とPhantom II トーンアーム(7月導入)
3月にGRFさんに連れられてH氏別邸で、第3世代の光カートリッジを聴きました。第2世代機までは「良い音だがこの傾向の音はデジタルで」と思い、導入するほど心が動かなかったのですが、今回は次元の違う音でした。「レコードがテープのように鳴る」ことに衝撃を受けました。
幸い、6月の帰国直前に第1ロットのDS003とご友人がカスタマイズされたDS-E1イコライザーが入手できるということで、譲って頂きました。また、ちょうど良い具合にGraham EngineeringのPhantom IIも入手出来たので、Airforce Oneのメインアームのポジションに載せることとしました。
Phantom IIは初めて経験する10インチ仕様ですが、9インチ仕様と比較してプラッターとアームベースの間に適度な空間があり、非常に使い勝手が良く調整もスムーズです。Airforce Oneで完全吸着されたレコードをDS003で再生した音は安定感が抜群で、レコードを聴く機会が格段に増えました。
Mola Mola Tambaqui (9月導入)
German Physiksの部屋のメインDACとして使用していたemm DAC2XのUSB入力に誤って7.5Vを注入し、USBインターフェイスを破損させてしまいました。早速、英国の代理店とカナダのemm社に修理を問い合わせましたが、世界的な半導体不足の影響で部品入荷の目途が立ちません。B&Wの部屋で使用しているMay KTEは、二筐体構成で頻繁に移動させることは現実的ではありません。そういう事情もあり、以前から狙っていたMola Mola Tambaquiを購入しました。
私にとってDACは、PCを含めた前段機器の調整で音の変化を楽しめるので、アナログと同じくらい弄り甲斐のある機器です。PC周りも機器の入れ替えが徐々に進み、ずっとお世話になってきたLatte Pandaが全て無くなりました。また一時、沢山あったバッテリー電源も全てリニア電源とGaNアダプターに替わりました。 以上の大物の導入の傍らで、アキュフェーズのC37フォノ・イコライザーとスフォルツァートDSP-Velaスペシャルを手放しました。C37は光カートリッジを導入したタイミングで、アナログ環境の見直しの一環です。DSP-Velaスペシャルは、特別仕様ということでZeroLink対応が出来ないことと他のDACの音が聴きたくなったことが理由です。
あと、あまり積極的に日記に記さなかったのですが、仮想アース(たわし)とノイズカット・トランスも一通り試しました。拙宅の環境では、800D3の低域側マイナス端子以外では仮想アースのはっきりとした有効性が認められず、ノイズカット・トランスは使用していません。周りにエアコンも太陽光パネルも殆ど無い住宅街ではあまり必要がないのかもしれません。
以上、装置関係の総括でした。 2021年はロックダウンとその後の自粛の影響で結局、一度もライブ・コンサートには出かけていません。その分、古いレコードを購入する機会が増え、discogsで日々漁っています。
2022年には安心してコンサート通いが出来ることを祈念しています。
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