動作確認したQSデコーダ基板は前回製作したSQデコーダの筐体の空きスペースに増設しました。 これでCBSソニーSQ方式も山水QS方式もフルステアリングロジックを搭載した4チャネルデコーダが完成しました。
正面はレタリングも変えて、
モードSWを、2ch、SQロジックあり、QSロジックあり、SQロジックなし、QSロジックなし、外部4ch、に変更しました。
内部は2階建てになり、
その為、電源容量不足になり、トランスが2個になって仕舞いました。
背面は、
紙に白黒反転印刷して貼った丈です。
参考までに回路図です。 (部品点数は920点程)
試聴した結果、山水QS方式はCBSソニーSQ方式と違い、元々分離性能が良い事もあり、ステアリングロジックでの劇的効果は少なく、ロジック無しでも実用上問題が無い事も再認識しました。
又、後方が標準の±90°移相方式の場合、位相進み側への音像移動が発生し横方向が上手く定位しないのですが、今回、後方を±60°移相方式にした事が功を奏し横方向の定位も良好になりました。
所で、サラウンド黎明当時は360°平等の音場設計でしたが、AV時代で前方のTV画面が主となり、音響がその添え物となった今日5.1チャネル時代では、頭の向きを前方に固定して聴く事が前提の音場設計となりました。
然し、人は前を向いたままであると左右後方の音質や定位の認識が困難故、後方サラウンドの定位や音質に拘る必然性を失う結果を招きました。
それに依り、左右真横や真後ろ(及び広がり感)の設計/定位は軽視の傾向は決定的となり、(機材の貧弱化も招き、)結果的に後方チャネルを生かしての前後感や音場感の再現も皆無となる等、音楽表現が矮小化してしまう現実となって仕舞いました。
終わりに
今まで、オーディオマニアの方でもCD、LPやダウンロード音源の中でマトリクス4ch音源丈はHIFI再生を諦めざるを得ませんでした。 然し、これに依り、それら音源のHIFI再生環境の構築に、微力ながら貢献出来れば幸いです。
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