TIAS2025に出掛けた。今回の目玉は、dCSのVarèseである。Varèseは太陽インターナショナルのブースの中央に展示されていた。一時はVivaldiに心を強く惹かれた時があったが、高すぎて手が出ず。さらに今回のVarèseは、桁を間違えてしまう高額品で、背伸びしても無理。しかし、興味はある。世界の最高峰はどこを目指しているのかを知りたい。
太陽インターナショナルのブースで、Varèseのデモを内田社長が行ってくださった。Varèseの凄さはディファレンシャル Ring DACにある。太陽インターナショナルのホームページの説明では「2022年、dCSはRing DAC APEXハードウェアを発表し、世界中のリスナーから賞賛されました。この成果に満足することなく、dCSはDAC性能をさらに発展させる方法を模索し続けました。徹底的な検証の結果、Ring DAC本体の構造と設計を包括的に再設計することでしか、目標は達成できないという結論に達しました。たった一つのサンプルデータを変換するカレントソースと呼ばれる部分を2倍に増やし、新設計デファレンシャル(差動 – バランス)動作モードを導入し、dCSラボでは多くの開発を行い、厳しく検証してきました。 この広範囲にわたる設計変更により、リニアリティーを今以上に向上させることが可能になり、同時にノイズフロアを大幅に下げるなど、多くのメリットが得られたのです。https://www.taiyoinc.jp/products/dcs/varese/varese_mono_dacs/index.html」とある。
今回のVarèseの中心は、MONO DACsで、片チャンネルにDACの基板が2枚装着されている。その2枚のDACで音楽信号を2倍、ノイズを半分にすることを目差し、信号を正確にコントロールすることに多くのエネルギーを注いで作られたものと理解した。
その音はどうなのか。しかし、今回のTIASでは、うーんすごいのかなと、分かるような分からないような感じであった。
今年6月に秋葉原の5x4で聴いたときの方が、違いが分かるような気がした。グランドピアノの弦の上で聴いているような感じ。ピアノは打楽器でなく、弦楽器であると、ピアノがアコースティックギターになったような音の数に包まれる感じであった。驚くというより、呆れた。でも、凄い!
オーディオはこのような領域に達しようとしていることが、今回のTIAS2025で分かったような気がした。

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こんばんは。
私もこの部屋の音は聴きました。 とても良い音であったと記憶しています。
これがAvalonスピーカーの音なのか(多分Nagraの巨大なアンプで鳴らしていたので、そのアンプの音でもあるけど)、そしてこれだけ大きい部屋で前面壁からスピーカーを数メートルも離した上にその前面壁にQRDディフューザーを贅沢に配置して、さすがに雄大な音を出せるな、と感心した次第ですが、このデモがdCSのVarèseに注目したものだとは気づきませんでした。
Transport/DAC、アンプ、スピーカーそれぞれ別ブランドの製品を組み合わせたシステムの音はそれぞれの特徴が融合したものなのか、どこかの機器の音が際立って出てくるのか、聴いた人がどの部分に関心があるかで感じ方が変わるものだと、あらためて感じました。
Multi_Hobbyistさん
コメントありがとうございました。
私もいろいろ音を聴きに行きたいと思いますが、その音の特徴はどこから来るものなのか、分からないといつも思います。
自分がパワーアンプに興味があれば、その音なのだろうなあ?と思いながら音を聴いています。
聴いている音の最もfruitful な部分は何なのか。お店の方に聞くようにしています。
この今、鳴っている音の最も影響力があるものは、お宅でそろえている機器のどの部分が強い影響力があると思いますか?
DACです。といわれると、自分が聴いてきた音とどこにfruitful を感じるのか必死に比べようとします。
一方で、自分の好みは何なのか、心に問いながら聴いています。
それぞれの聴く方が、好きな音を求めているので、それが趣味だと思ってます。