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アースループは絶対悪ではない

日記・雑記
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ヒジヤンさんの日記
『「ノイズ対策の為の接地とグランド」の聴講 』に、
分かり易いく書いてつもりのレスしてみたのですが
それでも「難しい」ということで・・・

限界に近かったのですが少しかみ砕いて?
ほんの一部だけレスについて補填することにします。

ちなみに講座が開けるほど私は知識がありませんし、
素人なのでそんな事をする資格もありません。

お題は「ループ」です。
その前に、お決まりの論点の枠組み3点。
————————–
●電界の影響 (静電結合)
●磁界の影響 (電磁誘導)
●電磁波の影響
————————–
これからお話することは「●磁界の影響」「●電磁波の影響」に纏わる話。です。
結論から言えばこのケースでは「ループさせないと駄目」です。
え?ループってこの世から無くさないといけないものなんじゃなかったの?
というのが大半のオーディオマニアさんたちの理解だと想像します。
でも磁界や電磁波の影響から逃れるにはループを閉じないといけないんですよ・・・。

一般的なループのイメージは、Audiodesignさんのコラムがもっとも良くできています。
https://audiodesign.co.jp/columntop/column/gnd/
これさえ読んでおけば普通は大丈夫です。
特に、
「1.オーディオ機器は(使用していない機器も含めて)信号ケーブルを接続しておくことにより、アースラインをなるべく相互に接続する様にする。」
と書かれているところは感心させられます。使わない機器も接続するんです。
個人的に付け加えるなら、使わない機器やAccuphaseとか高級機が良いですよ(たぶんね)。これはYahooブログ時代のブロ友さんの経験談によるものです。
https://ameblo.jp/syuuchan-ganba/entry-12504954770.html
※2021/04/11追記:今思えばこれ↑機器それそのものが仮想アース 追記ここまで
不満のある機器の音、別の機器を買い足したら良い音に変化・・・。
あるいようでないような不思議なお話ですが、AudioDesignさんも使用していない機器も含めて接続するようにわざわざ書いているところみると信用しても良いかも?
でも先の「普通は大丈夫」という文字が喉元に刺さって痛い。
詳しくはAudioDesignさんのコラムのページ(先程貼ったURL)を読んで頂くとして話を進めます。

↓これはAudiodesignさんのコラムより転載の画像(ループです)

↓同コラムより、ループを1箇所切断して解除したイメージです。

私の個人的な経験談ですが、ループを切ったら音質悪化。ノイズ増加。
なーんて事が・・・。いったい何がどうしたというのでしょう?
基板の周囲を一周するGNDの輪っかに切り込み入れたら逆効果だった例↓
https://ameblo.jp/nightwish-daisuki/entry-12468887399.html

どうしてループに切り込み入れて逆効果になる事があるのか?
その問いに対する答えは千葉大学のホームページにあるかもしれません。
『電波50のなぜ』
http://www.isee.nagoya-u.ac.jp/50naze/denpa/index.html
↑こちらから1枚画像を借りてきます。皆さんもきっと一度は見た事のある図だと思います。


電波の発見と、それを確認するための模式図です。

一見ループのようですが、ループは閉じていません。開いています。
つまりアースループなどとはまったく異なります。
図のとおり、隙間、間隙に火花が飛びます。

次に村田製作所のホームページから実際のアンテナの構造を2例ほど、転載します。
https://www.murata.com/ja-jp/products/emc/emifil/knowhow/basic/chapter04-p2 より

驚くほど、というか当たり前ですが、ループアンテナの構造は電波の発見のときのそれと瓜二つです。
さて、この2つのアンテナの機能を失わせるにはどうしたらよいでしょう?
答えは簡単です。隙間を無くす。ループを閉じて、ループを完成させればアンテナとしての機能は失われ受信不能となります。

理屈としては、閉じたループ。電線といいましょうか?どこにテスターを当てても電線の導体の抵抗値はほぼ0Ωに等しいので、どこにテスターを当てても電圧は0Vです。
これがループがノイズ対策になる一つの理由です。
ループがあると、電波を受信してしてノイズの元になると説明する人は少なくありません。でも?本当にそうでしょうか???

もういちど電波の発見の図を提示しますね。

次に、ループを削除した図を提示します。

電気の理屈からいきますと、ループを削除した図の機器の近くで
火花をバチバチ飛ばしたら・・・
オーディオ機器の、そのループ切断端で火花が飛びますよね。
ちょうど、図の 赤い×印 のところで。

ループを切ることで逆にループアンテナが形成されて、火花が飛び散るまでの高電圧にならないにせよ、ある程度の電圧を生じさせる可能性が無くはないですよね?
だから私は余計なことはせず、アースループを承知で
RCAケーブルの接続はGNDを切断することなく普通に使っています。

ループがあると電波を受信する?正しくもあり間違いでもあり。
業務器が「GND LIFT」を選択制にしていることが多いのは伊達ではありません。スイッチング電源や、D級アンプのように激しく大電流をスイッチングするデバイスが近くに存在する現代の機器ではなおのこと、ループはループしたままにしておいたほうが好結果になるケースが多くなりつつあるのかもしれませんね。

ここまで「ループ」について書きましたが、真っ直ぐなダイポールアンテナなんてものもあります。Audiodesignさんの言うように「1.オーディオ機器は(使用していない機器も含めて)信号ケーブルを接続しておくことにより、アースラインをなるべく相互に接続する様にする。」が必要です。接続しないで機器からどこにも繋がらないケーブルがだらだら遊んでいるのは良くありません。それもアンテナになりかねないから・・・
似たような話で、どこにも繋がっていないものには静電気も宿ってしまうので、とにかく遊ばせておくことはやめたほうがよいです。

最後に、ループを閉じるのではなく開かないといけないノイズ対策もあります。「ループ閉じろといったり開けといったり、どっちやねん!」と怒る人も居るかもしれませんが、こればかりはお住いの環境がどういう電波や磁場やノイズに曝されているかによって閉じべきか開くべきかが決まるので、十把一絡げにできないのです。

私の知る限りこういう事はあまり本に書いていません。
メーカー内部ではノウハウが嫌になるほどたまっていると思いますが我々がそれを知るには製品の蓋を開けてみるほかありません・・・。

今回、ヒジヤンさんが千葉県の公開講座を聴講されたことで
そういったメーカー側のノウハウが知れる運びにもなったと思います。
私が感心したのはヒジヤンさんの経験に
—————————————————————
「機器ごとにアースを取った方が音質改善に効果を出すことが出来る!」
—————————————————————
というものがあったことです。
これは電機の大メーカーが工場や研究所?で推奨するところでもありますが、あまり知られていないノウハウです。
オーディオ機器に『専用の』大地アースを接続することは、機器の金属筐体の静電シールド性能の向上が期待できるのと、内部にFG端子付のノイズフィルターがある場合に於いてはアースにノイズの逃がし弁としての機能が期待できます。これもヒジヤンさんは耳だけ?で、その結論に至ったようです。マニア恐るべし。

OMRON様のページより

Hitachi様のページより

くどいようですが、これが全てではありません。
これと真逆のことを書いてあるメーカー資料もありますのでね(^^;
※真逆のこと書いてある資料(富士電機テクニカ)とそうでない資料(OMRON)を解説した 日記もあります。 ⇒ 「プロに学ぶ大地アースの取り方
そしてそのどちらもが正しいのです。設定された環境次第。
すべての環境に適用できる万能なレシピは存在しない。これだけは確かな事実です。

参考:
宮崎技術研究所 「実用ノイズ対策技術」
http://www.miyazaki-gijutsu.com/series2/index.html#mokuji
『プロに学ぶ大地ースの取り方』
https://community.phileweb.com/mypage/entry/4813/20191109/63821/

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