先日書きました日記
「ノイズ対策・秘密のレシピ(ドイツに学ぶ)」は、
文章量が多く、人に伝わりにくい内容でしたので今日はそれを
かみ砕いてお伝えしようと思います。
■昔の話(その頃の日本)
日本に於けるオーディオが盛んだったのは恐らく、
1960年代後半から1980年くらい。もう一つはそこから
バブル終焉の1993年頃がピークだっただろうと思います。
この頃の電源環境や電波状況というのは静かなもので、
携帯電話もスマホもありませんでした。
電研精機研究所の<<ノイズカットトランス TM>>が一般には必要とあまりされていなかった時代。高エネルギー物理学研究所やプラズマ研究の一部で使用されていた昔の時代です。
■昔の話(その頃のドイツ)
ベルリンの壁崩壊前の・・・西ドイツでは、既に電波が機器に悪影響を与えないための規格がありました。アンプは電磁波の影響で音質が劣化しないことを定められていたようなものです。電波規格、現行のヨーロッパCE規格に引き継がれているものです。これが日本にはありませんでした。
この頃のオーディオ製品は、この西ドイツの電波規格に不合格・NGの品物 『だけ』 だったと言っても過言ではありません。
■つまりは?
ベルリンの壁崩壊後、EUになってからはこの旧西ドイツの電波規格がほとんどそのままにCE規格に組み込まれたので、EUのオーディオ製品は、電磁波などの悪影響に強いものと言えます。コンセントからのノイズもかな? 逆に、日本はまだまだ脆弱。
■今は?
日本のオーディオもヨーロッパのCE規格みたいなもの・・・で、がっちり電源部が強化されていると有難いのですが、必ずしもそうではないようです。
要は電磁波や電源ノイズなどの外乱に弱い可能性。
なのでEU圏のオーディオ機器に電研精機研究所の<<ノイズカットトランス TM>>を適用して、ノイズを減らしてあげても、元々ノイズに強く作られているのであまり効果が出ない可能性がある。
逆に、脆弱な日本のオーディオ機器は、ノイズに弱いので?、アモルメットコアとか<<ノイズカットトランス TM>>などの対策による効果が、劇的に現出しやすいといえるだろうということです。この傾向はこの20~30年でどんどん顕著に現れてきているような気がします(nightwish_daisuの妄想です)。
■まとめ
ドイツのアンプで割と有名なのは、プロケーブルでおなじみThomann(トーマン)
[:image1:]見て通り、ノイズの対策部品(コモンモードチョーク)が既に内蔵されています。こういうところが日本のオーディオ機器とはまったく違うところです。規格でノイズへの抵抗性が定められるヨーロッパと違い、日本ではメーカー上層部からのコストダウン要求が厳しいので高価なコアが必要な対策部品は省かれてしまうのでしょう。確か抵抗1本に至るまで減らせるものは減らす!厳しいコストダウン要求だとか?聞いたかもしれません(nightwish_daisuによる、まったくの妄想です)。
marantzの視聴室をみてみましょう・・・
[:image2:]左手前に何か見えますね?中村製作所のトランスです。
[:image3:]↑試聴会でも中村製作所のトランスを使用しています。
中村製作所のトランスを拡大してみましょう。
[:image4:]こんな感じにパワーアンプを除いては絶縁トランスが・・・給電に使用されています。中村製作所のこの製品は内部にたくさんトランスを内蔵しているので複数の機器に分離独立給電することが可能です。それぞれの電源ケーブルにはフェライトコアのような膨らみが全てのケーブルに見られます。これはノイズの回り込み防止か?こんな事から・・・・
良い音を出すために絶縁トランスやフェライトコアなどが必要なんじゃないかと見えてしまいます。日本では。
メーカーからしてこの様子なので、ユーザーは絶縁トランスを自費で購入する必要があります。
出水電器さんの視聴室をみてみましょう。写真右下の黒い箱がアイソレーショントランスです。『季刊・オーディオアクセサリー157号』より
[:image5:][:image6:]※2021年3月時点の視聴室の写真では黒い箱に代わって、白い縦長な箱、同社のアイソレーショントランス新製品CT-0.2sv(CT-0.2かも)が鎮座している様子でした。
このように、日本では・・・やっぱり、ユーザーは絶縁トランスを自費で購入する必要があるようです。
ただ、クリーン電源を販売するAccuphaseなどは、自社のクリーン電源含めて音決め音造りしているはずなので、絶縁トランスの使用は必ずしも良い結果をもたらすとは限りません。メーカーの試聴室とは異なる条件となるからです。そのようなメーカーの場合、メーカー純正のクリーン電源がベストか?
ドイツ製のハイエンド?なメーカー。
例えばOctaveは、CE規格に準拠しておりもちろん電磁波やコンセントからの侵入ノイズにものすごく強く作られているはず(発祥のドイツだけに)なので、これはコンセントからの直供給がベストであろうと思われます。chibiさん、流石です。
↓chibiさん愛用のOctaveのアンプの一例です
[:image8:]chibiさんはこのOctaveアンプをアイソレーショントランス経由でなくコンセント直挿しで使用だったと記憶しています。それはなんと正しい事か!!
<結論>
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■何にでもトランス入れたら良い訳ではありません。 ■
■適切な場所に適用する必要があります。 ■
■marantzユーザーはトランス購入が必須!!!!! ■
■ほか電磁波耐性・ノイズ耐性の弱い日本の機器も!! ■
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※marantzユーザーの私が言います。間違いありません。
ネットワークプレーヤー marantz NA11-S1 でそれを思い知りました。
電研精機研究所 NCT-I2を適用するまでは、精気のない音でしたが
適用したら生き返りましたから。トランスを純正オプションにしておけやコラぁ!!!!
原因分からずツマラナイ音で過ごした苦悶の日々、時間を返して欲しい。
なんだかんだで、拙宅にはなぜかmarantzが多いです。
NCT未適用の機器たち。今後が楽しみです(^ー^
◇アナログ7.1ch出力のある最後のモデル?
[:image10:]◇アナログ7.1chが面倒でHDMIに逃げたAVアンプ[:image9:]
おしまい
【蛇足】
イギリスがEUから抜けますよね。
DAコンバーター「DAVE」で有名な Chord社はイギリスでしたね。
電源アクセサリー「AC iPurifier」とか「PowerStation」で有名なiFi audio社もイギリスでしたね。
イギリス製品同士、ノイズに強い製品とそれに使われる電源アクセサリー、組み合わせは当然GOODなのかも?。
となると、LINN も 仲間かな。 LINNは一般のアース接続を嫌っていたかな。
日本と海外では大地アース、接地の仕方が違うのですよね。TT接地/TN接地。海外は電気製品にアース必須なので、その汚れた感電防止アースからのノイズを嫌った海外のハイエンドオーディオ機器は、内部回路とその感電防止アースを隔絶させるような設計をするようです。日本とはその辺りの造りが違うので、適用する電源アクセサリーもそれに準じたものが望まれます。
イギリスの製品にはイギリスの電源アクセサリーを。日本の製品には日本の電研精機研究所を?。電研精機研究所は、過去40年、日本でノイズと向き合い、日本の電源事情を最も良く知る企業であろう事から、日本に於いてはその製品が最も信頼できると思います(nightwish_daisuの妄想です)。
イギリスでの電気事情にはイギリスのどこかの会社が詳しいはず。適材適所。
とりあえず、ここ10~30年で一気に電研精機研究所の<<ノイズカットトランス TM>>の必要性が増してきたことは、恐らく事実だと思います。昔と今は電磁波・電源環境がまるで違っている。
ノイズカットトランスは音を良くする魔法のアイテムではない。あくまでもノイズカットトランスなのであーる。
コモンモードやノーマルモードノイズ、電磁波もろもろの存在しないところに追加する必要はないのであーる。そこを履き違えてはいけない。
2021/03/29追記:代表的な?イギリスのメーカー
●Chord Electronics社は1989年にジョン・フランクスにより設立されました。
「イギリスの庭園」とも呼ばれるケント州メードストンに本拠を置く。
●ifi-Audioは2021年以来、、英国のサウスポートにある本社から
30を超える製品の設計、開発、製造を監督しています。
●KEF(ケーイーエフ)は、1961年にBBCの電気技術者だった
レイモンド・クックによって設立された、ロンドン南東のケント州に
本社を構えるスピーカーメーカーである。
●リン・プロダクツ(LINN Products )は、1972年に
アイヴァー・ティーフェンブルンが創業したイギリスの
高級総合オーディオ・メーカーである。 本社はスコットランドのグラスゴーにある。
追記ここまで ※メーカーHP,またはWikipediaから抜粋
【蛇足】
ネットにこんな情報も・・・。
トランスを取り外したら音質改善という嘘のような本当の話?
どなたかの電研精機の<<ノイズカットトランス TM>>も、このような現代の刀狩りに遭わない事を祈ります。導入には慎重な検証・確認が必要です。
[:image7:]ノイズは遮断するだけで終わりではなく、遮断したノイズが別のところに行かないようにする必要も。トイレで溢れた汚水を堰き止めたら、今度は洗面所で汚水が噴き出すなんてモグラ叩きに陥らないように。。。トランスは買ってきて装着してオシマイのお手軽アクセサリーではありません。ノイズ対策のプロの視点が必要です。
参照:
「プラズマ実験におけるノイズ対策の基礎」
東京大学大学院新領域創成科学研究科 INOMOTO Michiaki
http://www.jspf.or.jp/Journal/PDF_JSPF/jspf2019_11/jspf2019_11-563.pdf
「ノイズ対策・秘密のレシピ(ドイツに学ぶ)」
https://community.phileweb.com/mypage/entry/4813/20210327/67348/
「EMC指令 −CEマーキング−」
https://www.m-system.co.jp/mstoday/plan/mame/2010-2011/1004/index.html
【イベントレポート】発売直前のマランツ「HD-DAC1」を開発試聴室で聴いた
https://www.phileweb.com/review/article/201410/02/1369_3.html
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