手元のRME fireface UCとRME ADI-2 Pro FSを比較試聴しました。
前回の導入報告から間があいてしまったのは「なんか冴えない音だなぁ」と感じ日記にするモチベーションが湧かなかったからです。
冴えない音の原因:
[:image1:]
写真の通り鏡モチ状態にして、上側で聴いていました。これが良くなかったです。
[:image2:]
下にしてやることによって実力を発揮しました。(本体ディスプレイは消灯する設定にしました)
[:image3:]
fireface UCを聞く時も同条件(鏡モチ状態の下側、オマケの重り付き)としました。
比較結果:
総合的にADI-2 Pro FSがfireface UCを上回ります。特にボーカルの自然さ、音の前後左右の分離で改善が見られます。しかしその差は歴然とはしておらず、再生するソースによっては違いを感じないところもありました。ADI-2 Pro FS を100点としたとき fireface UCは80点。金額差(20万 vs 10万)を考慮すると後者の方がコスパは良いかもしれません。
使用音源とコメント:
Sarah Alainn ANIMA Tr4 Fantasy On Ice
ボーカルはADIの方がナチュラルです。タッタッタタタンのアタック感はfirefaceでも良い感じに鳴ってます。firefaceは全体的に元気でハッキリしています。それに対してADIはより音がほぐれて聞こえます。ほぐれた結果、ぱっと聞きのアタック感はADIの方が少し弱く感じられます。これがソース本来の音なのでしょうか。
だとすればfirefaceの音は実は少しダンゴで、その分ツヤ感やアタック感が乗っているということになります。
幸田浩子 Carillon Tr1 アヴェ・マリア(カッチーニ)
ボーカルはADIの方がナチュラルです。firefaceでもやや堅いですが良く言えばカチッと鳴っています。差がつくのはボーカルのビブラートが1番強くなって前後感が大きくなったときの音で、firefaceの方が早くサチります。ADIでも少しサチりますがあまり気になりません。(サチる=音楽はもっと振幅したいがいろいろ限界な感じ。サイン波の山のてっぺんがレール電圧に当たるような。)
Zabadak live Tr5 水の踊り
ギターはfirefaceの方がアタック感やツヤ感において好印象です。ANIMAと感想が被りますが、音の分離がほどほどに抑えられた結果アタック感やツヤ感が乗っているのかもしれません。そういう音が好みや狙いならADIに変える必要はないでしょう。USB-DACだとバカにされることを気にしなければfireface UCはまだ戦えると思います。10万ですし。
Goddess in the Morning Tr2 Ucraine
冒頭の音が回転する部分ではADI-2の方が位置がわかりにくいです。耳を澄ましてよーく聞けば綺麗に円を描いていることがわかります。firefaceの方が定位が明瞭でした。これもまた微弱なダンゴ効果のおかげなのかもしれません。
Goddess in the Morning Tr4 Flower Crown
ボーカルがセンターやや奥に小さく定位する音源ではADIの圧勝でした。深夜照明を消して目を閉じて聞くとまるで目の前で歌っているようです。
環境:
PC(リッピングwav音源、再生ソフトProTools)→ USBケーブル(接続はASIO 44.1k 16bit) → ADI-2 Pro FS または fireface UC → TRS/RCAアナログケーブル → devialet 200 → スピーカーケーブル → magico S1
備考 ADI-2またはfirefaceの電源はYAMAHA PA-6 + iFi DC iPurifier2
セルフQ&A:
RMEって?
音楽制作業界向けのオーディオインターフェースを作っている会社です。
なぜADI-2 DACではなくPro FS?
デジタルアウトが欲しかったからです。
TRSって?
フォンジャックのステレオ端子をXLR使いしたもの。firefaceの標準出力。
使用されているDACチップは?
ADI-2 Pro FSがAK4490
fireface UCがAK4620
ProToolsって?
DAWです。商用音源を作るときに録音したり音源編集する作業で使われるソフト。かつてはどこのスタジオにもあるデファクトスタンダードだったみたいですがDSDで作れるようになった今でもそうなのかはわかりません。
コメント ※編集/削除は管理者のみ