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JFSounds STB27C RCAケーブル比較

日記・雑記
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以前こちらで紹介して頂いたJFSoundsというマグネシウム線材を特徴とした会社のRCAケーブル「STB27C」を試す機会を得たので手元にあるRCAケーブルと比較しました。

ご参考:philewebニュース

1. 比較したケーブルと定価

JFSounds STB27C 1m、3万5000円
SILTECH Classic Anniversary 220i 1.5m、11万2000円
CARDAS Clear Light 1m、10万9000円
CARDAS Golden Cross 0.5m、9万3000円

2. 比較順と内容

STB27C → SILTECH → Clear Light → Golden Cross の順に比較を行いました。DACとプリメインアンプの間に入れます。

[:image2:]
比較に入る前はClear Lightだったのですが STB27C 変えた直後のパッと聞きから非常に良い感触でした。

私が重視しているスピーカーからの音離れは全く問題なく、WILL Tr1のアカペラボーカルの質感や水の踊りの楽器類も遜色なし。特筆すべきはエレキベースの定位。Goddess in the Morning Tr4では発音位置が容易に特定できます。UcrineやWorksⅠ、WorksⅡでの奥行き方向の分離感や再現性も十分です。

細かい音色の好みは別として、少なくとも中古3万円前後までのケーブルならガチンコ対決を挑める実力があると思います。コスパ優秀です。STB27C-plusを聞いてみたくなりました。

お次はSILTECH 220i。
[:image3:]
ケーブルインシュレーター搭載かつコネクターがロック式ということでこの4本の中ではメカニカルは最も恵まれています。1.5mとやや長いです。

音はというと、STB27C と比べてこちらの方がシルキーかつソリッド。

いわゆる前に出る音でついでにちょこっとハイ上がりな感じがします。滑らかでWorksⅠ Tr1のオーケストレーションなどを聞いても音色に癖らしい癖はないのですが低音と高音がやや張り出した音に感じます。少し前に出る分奥は若干浅くなります。前後方向の総量はSTB27Cとあまり変わりません。

よく言えばメリハリがあり、悪く言えば聞き疲れするのかもしれません。ベースが前に出るとハマる曲、特にRed Planet Tr4との相性は抜群でした。ベースの定位感はSTB27Cの方が上ですが量感、ゴリゴリ感は220iの方が上でした。

Clear Light に変えます。
[:image4:]
今回比較したケーブルの中では一番ヘナヘナしてます。柔らかいのにそこそこ弾力があるので思ったルートに固定するのに苦労します。

SILTECHと比べて ボーカルや楽器ソロが生々しくなり心地よいです。高域に美音が含まれていると何故かそれが耳に届きやすくつい旋律を追いかけてしまいます。相対的に水の踊りのような曲と相性が良いのかもしれません。220iのように高域全体が持ち上がっているようには感じません。

半面低音はスッキリ傾向。STB27C よりもふんわりした低音を出してくるのでゴリゴリ感や量感を求めると弱いです。奥行き方向の見通しはSTB27C、220iと同等かより少し良い程度。大差ないです。

Golden Cross に変えます。
[:image1:]
見ての通り0.5mなので直結って感じです。これだけ短いと使える所が限られているため中古相場下がります。経年のせいかかなり固く、軽い機器だと配置によってはケーブルが戻る力で動いてしまいます。

少し話が逸れますがClear LightやGolden Crossにはケーブルの途中にオモリ、インシュレーターがついていません。

STB27C や SILTECHに比べると低音の定位の明瞭さに欠けるのはそのせいかもしれません。鉛やマグネシウムを巻いて音の変化を見てみるのも良いかもしれません。

短いのとメカ的に有利なルートで結線されていることが功を奏したか、低音の定位以外はこの4つの中では最も良好です。まずボーカルの生々しさや存在感では頭一つ抜きに出ています。WILL Tr1では知っている作品ということもあってかいつも背筋がぞくぞくするのですがこのケーブルで聞くときが最も顕著です。
前後方向も他より少し広いです。ただどの音も少しこってり濃厚にしてしまう傾向があるようなのでこれが気に入らない人は受け付けないだろうなと感じました。

相対評価をまとめると…

回転音源のグルグル回る音の存在感に代表される、位相系空間表現力はGolden Cross>Clear Light>STB27C=220i。

低音は総じて220i>STB27C=Golden Cross>Clear Lightただし低音の定位となるとSTB27C>220i>Golden Cross>Clear Light

質感や音色は個人の好みで評価が分かれるものの、Golden Cross>Clear Light>220i>STB27Cかな。

RCAケーブルの違いは根本的に覆すほどの事はなく、最下位だからといってSTB27Cの音色やClear Lightの低音が極端に劣っているという事はないです。

3. 評価環境、使用した音源と聞き所

評価環境はうちです。
[:image5:]
機器類はマイルームをご覧ください。写真ではわかりづらいですがアンプもDACもリラクサでフロートしていて50cmのケーブルが届く至近距離に配置しています。ラックは使用していません。

音源は自分が普段使う音源にいくつか混ぜて1ケーブルあたり30分ほど聞き込みました。

Goddess in the Morning Tr2 Ucrine (位相系回転音とボーカルの遠さ)、Tr4 Flower Crown(ボーカルの生生しさ、位相系アウトフェーズ)
鉱石ラジオ Tr10 Welcome to Riskcaution Corporation(上下方向やや上目に定位するボーカル、位相系半回転と一番低い低音)、Tr11 チェコの夢 ~ Fall(曲の途中から連続低音)
ZABADAK Live Tr5 水の踊り(ライブ音源、ボーカル、ギター、ヴァイオリン)
WorksⅡ Tr1 アシタカせっ記(グランカッサの波動感と観客席の咳払い)
WorksⅠ Tr1 「風の谷のナウシカ」より(ピアノ、オーケストレーション)
Red Planet (VTCL-60301)Tr4 ビーズ(継続型の低音とドラミング)
WILL (TECI-1582)Tr1 Reset – A Cappella Version -(アカペラボーカルの存在感)

こうやって書くと多いですが冒頭1分とか飛ばし飛ばし聞きました。

4. 考察

今回比較した4つのケーブルのうち、2つがケーブル本体にインシュレーター搭載、2つは非搭載でした。もちろんインシュレーター非搭載でもケーブル本体だけで十分減衰するものもあるでしょう。今回STB27Cが健闘したのは6本の導体がマグネシウム線というある意味インシュレーターを抱き込んでいるからかもしれません。

ケーブルは曲がり具合を変えたり(置くタイプの)ケーブルインシュレーターの上に置くと音が変わる時があります。想像以上にメカニカルな要素が支配的なのかもしれません。

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