最近、このサイトで話題になっている仮想アースについて、電気的に効果が期待できそうな接続と問題が出そうな接続についてまとめてみました。
みなさまの参考になれば幸いです。
なお、この記事は仮想アースをオーディオ機器に接続する際の一般的な考え方を示したもので、機器の動作や安全性を保証するものではありません。
実際に仮想アースを接続する場合は、自己責任で実施してください。
先ずは、仮想アースの効果が期待できる接続を図.1に示します。
青線で示すアース配線に、緑色の仮想アースを図.1の箇所に接続するとアース電位が安定する効果が期待できます。
次に、仮想アースを接続すると、アンプが不安定になったりノイズが増加して逆効果になる可能性がある接続を図.2に示します。
NFB回路が接続されている赤色で示すホット側配線に仮想アースを接続すると、仮想アースが拾ったノイズをフィードバックして増幅したり、静電容量の増加でアンプが不安定になる可能性があります。
もう一つ、仮想アース同士を電気的に接続することでアースループになりノイズが増加する接続を図.3に示します。
仮想アースを左右チャンネルで共用したり、マザーアース?で電気的に接続すると、アースループが発生して電磁誘導によるノイズが増加し逆効果になる可能性があります。
最後に、BTL回路構成のアンプに仮想アースを接続すると発生する問題を図.4に示します。
BTL回路構成のアンプは、スピーカーの+とーのどの端子もアースに接続されていなくてNFB回路に接続されているため、上述の図.2と同様な問題が発生します。
そのため、パワーアンプとスピーカー間には、仮想アースを接続すべきではありません。
仮想アースをLchとRchで共用したり、マザーアース?で電気的に接続するのは、出力回路がショートしてアンプが壊れる可能性があるので止めましょう。
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