電界と磁界を考慮したノイズ対策について

日記・雑記
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オーディオ機器の音質向上や安定を図るには、電界と磁界によるノイズ発生の
仕組みを理解して効果的な対策を取る必要があります。

オーディオ機器の設置環境によって電界や磁界の発生状況が異なるので効果の
大小はありますが、アースとループ配線を見直してこれらの影響を受け難く
しておくことがノイズ対策の基本になると考えています。

文章だけの説明で分かり難いかもしれませんが、皆様の参考になれば幸いです。

1.電界と磁界について

  電界は、電圧が掛かっている物の周りに発生します。

  具体例では、電気機器を電源コンセントに差し込み電源スイッチを切った
  状態で、電源コードの周りに発生します。

  磁界は、電流が流れている物の周りに発生します。

  具体例では、電気機器の電源SWを入れて電流が流れている状態で、電源
  コードの周りに発生します。

2.電界によるノイズと対策

  絶縁された導体は対アースや他の導体間で浮遊静電容量が発生し、電界が
  あるところではこれが静電誘導によって飛びついてノイズが発生します。

  オーディオ機器の例では、各機器の筐体がアースに対して絶縁されている
  と静電誘導によるノイズの影響を受けやすくなります。

  対策としては、筐体をアースに接続して浮遊静電容量を無くし、静電誘導
  が起きないようにすれば良いことになります。

3.磁界によるノイズと対策

  ループ状に配線された導体は1ターンのコイルになり、磁界が発生している
  ところでは電磁誘導によって電流が発生しノイズになります。

  オーディオ機器では、電源アース線のループやRCAケーブルLRコールド側の
  ループ等により、電磁誘導によるノイズの影響を受けやすくなるということ
  になります。

  対策としては、電源アース線はループを作らないようにすることで、アース
  を設置するときは一点だけ接続すれば良いことになります。
  (各機器の筐体同士は信号系ケーブルのアースで接続されているはずなので、
   これを二点以上でアースに接続するとループになります。)

  また、RCAケーブルLRコールド側のループ対策は、LRケーブルを密着させ
  ループ面積を最小化する、モノパワーアンプ使用でループ回避する、バラ
  ンスケーブル接続でループの影響を受けないようにする等があります。

4.アース自体のノイズに注意

  上記の電界によるノイズ対策で使用するアースは、オーディオ専用とする
  必要があります。

  電子レンジ、エアコン、冷蔵庫、ウォシュレット等とアースをオーディオ
  機器と共用すると、これらの機器が出すノイズを逆に受けるようになって
  しまうことがあるので注意が必要です。

  また、PCやデジタル機器のアースは、EMIフィルターのアース回路(FG)が
  繋がっていて高周波ノイズが乗っている可能性が高いので、これも共用は
  避けたほうが良いようです。 
                                 以上

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