最近たわしのアースに取り組んでいるので、自分のイメージはミスターたわしになっているのかなと感じることがあります。ですが振り返ってみると最初にアースに取り組んだのは十数年前のことです。その時は802が上手く鳴らせなくて悩んでいた時期でした。
そんな時のことです。アンプの上面に手を触れると音が変化することに気づきました。悩んでいた低音がしっかりする感覚です。今思えば機器に人体が触れるとアース効果で機器のシャシ電位が下がる効果ですよね。ですが、機器を触りながら聴いているわけにもいかず、モノで効果を出したいと思いました。それがアースに興味を持ったきっかけです。
1、最初はアンプのアース端子から銅管に繋いでみました。
大袈裟かもしれませんが、当時の日記を見ると激変したとあります。詳しくは覚えていませんが、「雑味や無駄な響きが取れた」「張りが出て、躍動感が増した。」「SNも向上し、聴こえなかった音が聞こえだした。」などとあります。アースの驚異という題名の日記も書いていましたので、当時は余程大きな効果に感じたのだと思います。
2、その後銅管を増やし、銅管から炭のポットに繋ぐアーシングシステムを作成しています。
当時の日記から抜粋してみると下記とありました。(ちょっと大袈裟です)
銅管の効果
①音の雑味が取れて、響きが心地よくなる
②SNが向上、聴こえなかった音が聴こえてくる
③音の余韻や消えざまがきれいになる
④張りが出て、躍動感が向上
炭ポットの効果
⑤輪郭がはっきりする
⑥低音の押し出しが強くなる
3、電源工事に合わせてオーディオ専用接地アース追加
この時は電源工事と同時だったのでアース単独の効果はわかりにくいのですが、2芯の電源ケーブルを3芯のものに替えた時の変化の記録がありました。
「以前から使用していた電源ケーブルにアース線を追加したものに変えた途端、「すっ凄い!」何という力感! 躍動感! 目の前でライブが行われているかのようだ。ドラムを叩くと、まず皮のこすれ音が!次に皮の表面振動の高めの音が!最後に面全体で揺れる低音が!腹に響く。いつもと同じ音量だ!これまでの2回りも強化されたかの如くの「力感と躍動感」に一時金縛りにあった感覚だった!大満足の試聴でした。」
ビックリマークの多さに感動が現れているかと(笑)
そんなこんなでアースの虜になってしまい機器からアース端子にどのように繋ぐのがよいかを模索していました。この時に多点アースとした方が音がいいとの見解に至っています。
オーディオ専用に作った接地アースの大きな効果を感じたので、更に効果を出したいと思い接地抵抗を下げるためにアース棒の増し打ちを実施しました。下記が当時の日記からの抜粋です。
音像に対しては、
以前と比較して、より明瞭となり、埋まっていた隙間が見えるようになるので立体感が増す。ギターでは、一本一本の弦の振動まで感じられるような感覚となった。
音場に対しては、
空間の響きは、より感じられるようになるが、音像が明瞭になってくるので、以前よりは音像型になるような感覚を受けた。音像と音場のバランスは好みに応じて、とり直す必要があるかもしれない。響きの質感は、当然ながら向上する。
音色に対しては、
今までうるさく感じた部分も、とげが無くなる。音色が柔らかく、やや線が細くなった印象を受けた。透明感は向上するが、DISCに入っているノイズもより感じられるようになるのは、マイナスの効果かもしれない。
加えて、小さい音はより細かな音まで感じられるようになり、結果として音楽のダイナミックレンジが広がったような印象を受ける。ボリュームをかなり上げても、うるさくならないので音量は上がってしまう傾向がある。
こんな感じに接地アースの効果の大きさを謳っています。
5、以降は機器と金属塊と接地アースのつなぎ方などをあれこれ変えてサウンド調整をしていました。
6、そして約1年前にせんべいさんの日記をきっかけに、金属たわしのアースにハマります。
アースに関して、こんな足取りで進めてきました。一言でアースと言っても様々な種類があり、特に仮想アースは市販品としてそれぞれの特色があるので多種多様です。
そんな経緯ですが、自己の経験の中にあることを簡単にまとめてみました。
〇:効果大 △:効果あり ×:効果なし 又は 効果小
比較してみると、王道は接地アースだと思います。
金属塊式の仮想アースも容易に設置が可能で便利ですね。
そして金属たわしのアースは応用範囲が広く、何よりもこれを使ってかなりの範囲のサウンド調整が可能な点がよいと思い活用しています。
アースの方式により効果が変わりますので、環境や狙いに合わせて活用するのがよいと感じています。
拙宅では電力機器を代替えしたので、これまでの設定を素に戻してからサウンドの再構築を実施しています。上記の接地アース、金属塊仮想アース、たわしアースを組み合わせながら試行錯誤です。この中でタワシのアースは大活躍でもあり、悩みのタネでもありで難儀しています。大地アースに落とすか、仮想アースとするか。シャシへの接続とするか、シグナル端子への接続とするか。材質選定や組み合わせはどうするかなど、選択肢は無限にあるからです。
こうしてみると、アースは捉えどころが様々で、よくわからないことも多いのですが、とても面白いオーディオのサウンド調整アイテムだと思います。
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