安価に音を良くする方法-その2
方策2は「棒を左右のスピーカー後方とセンター及びリスナーの後方に置くことです。」
たかが棒、されど棒です。
右がいい棒:20×28mm角 SPF材 (1×4の建築材料を縦に1/3カットしたもの)
左がわるい棒:30×40mm角 柔らかい材料 (ホームセンターに置いてある一番安い材料)
効果:スピーカーから出た音を拡散反射させることにより、室内全体の音場調整が可能となる。
⇒感覚的な効果
・音場の立体感を作り出すことが可能(棒の周辺に音像を定位させることが可能)
・響きのコントロールが可能(ホールトーンが作れる)
・ボーカルが目の前にいるような感覚を作り出すことが可能(棒の位置に口元が定位する)
物理的な効果
・拡散反射音を作り出す
・初期反射音の増大
(上記は、かなりサーロジックの受け売りです。)
設置方法:棒の角ばった部分をリスナー側に向けて立て掛けるだけ。
推奨1:
①リスナーからスピーカーに向かった線の延長上に3~5本の棒を壁に立て掛ける
②左右スピーカーのセンターに1~5本の棒を立て掛ける
③リスナー後方の左右壁に3~5本の棒を立て掛ける
④可能であればリスナ~後方壁に3~5本の棒を立て掛ける
推奨2:
推奨1のように置けなければ、①から順番におけるところのみ設置でも可
②のみでも効果がありますが、見栄えが悪いです。
棒の長さ調整
・建築材料は、おおむね1800mm程度の長さなのでそのまま使用しまず置いてみる。
・音場が上に上がりすぎるようであれば、カットすればOK。
・スピーカー後方は、背が高い方が効果が出しやすい。
・スピーカーセンターは、長いものだと声が上に上がりすぎて違和感が出る場合がある。
(別のもので調節がいくらでも可能なので、後からどうとでも出来ます。)
注意点
1、棒の断面が大きいと、中高音の反射が多くなり騒がしい音となります。
(目安はサーロジックのHPから20×30mm=8000HZ~10000HZの反射を増やす。)
2、棒の材質が軟らかいと、反射音が歪み疲れる音となります。
(棒自身の振動も反射音に加わるため、振動させすぎない方が良いが、振動が加わることにより
良い響きも出るため微妙。まずは、そのまま使えば良いと思います。)
(お勧めは、松かバーチ材とのことですが、SPFでも十分と思います。入手性より)
◆気に入った音場がつくれたら、倒れ防止を図れば完成です。
(倒れ防止は、両面テープで軽く固定すればOK)
グレードアップについて
・見栄えと倒れ防止を目的に、パネルにするも格子状につなぐもよしです。
・ただし、繋いだり・ベース板に貼ったりすると棒の振動がなくなるので、本数の増加が
必要になります。パネル化した時に本数が増えるのはこのためと思っています。
更にグレードアップするためには
・上記は数年前のリスニングルームの写真ですが、この時が再生音のレベルアップを一番進化させることに成功した時のものです。
・スピーカーセンターに積み重ねてある3枚目のパネルをのせたときに「世界が変わりました」
「スピーカーが消えたのです」
・部屋全体が音場と化し、さながら「ミニチュア版コンサートホール」状態となったのです。
・この時の感動は今でも忘れられません。血がわき、肉が踊る・・・感覚でした。
・その後も徐々にチューニングは重ね、機材のグレードアップも実施しましたが、この時のブレ ークスルーからは、大幅な進化は遂げることが出来ていません。
・しかしながら「コンサートホールでのオーケストラ演奏の感動の再現!への夢」に向けて、 日々研究を続けています。(オーディオおたくはいやですね~:自分のことです。)
(下世話な話ですが、音響パネルの製作費は工具・塗装込で2万円弱でした。)
コメント集
———————–
早速、近くの100円ショップを1時間程徘徊してみました。拡散系はなかなか良いものがなく、結局、ナイロン製の三角コーナー用のネットだけ!を購入し、これに家で死蔵状態にあったアコリバのシルクの綿を詰めて天井にピンで止めてあるオーガンジーに放り込んでみました。音場が気持ちスッキリしたような。 惜しかったのは、目を付けて置いたコルク張のボードが気が付いたときにはなくなっていたこと。残念!
このレビューへのレスとしては恥ずかしいのですが、自分は、本物のサーロジック(?)のユーザーです。拝見した時は、「あっ、サーロジックだ」と思ったくらい、ヒジヤン様の熱意と工作力には脱帽いたしました。ところで、サーロジック社様では、センターのボードは120もしくは130センチを推奨していたと思うんですが、ヒジヤン様の“「世界が変わりました」「スピーカーが消えたのです」部屋全体が音場と化し”には心躍るものを感じました。背の低いセンターパネルを追加して乗っけてみようかな~、等と思っております。
今後も、その3、4、…と楽しいレビューを宜しくお願いいたします。
—————————–
お部屋の基本情報の公開、ありがとうございました! 一連のレポも含めて、これらはオーディオファンにとって、素晴らしい知的共有財産になること請け合いです!
室内調音は、各自の環境に応じた極度に柔軟な応用が必要ですが、その前提として確固とした理論的知見を持つことも大切だと思っています。オーディオファンが責任をもって自身の環境についての情報を公開しつつ、相互に節度のある意見交換が可能なこのコミュは、室内調音の探究にとってうってつけの場だと思っています。微力ながら私も貢献していきたいと思っていますが、ヒジヤンさんには大いに期待しています。頑張ってください!
——————————
そうなんですよね~
100円ショップって、「これだ!」とインスピレーションが働く掘り出し物が見つかることがある場合と、欲しいものが全く見つからない場合とありますよね~。
以前、冬にスダレがほしくなって買いに行きましたがあるわけない!悔しくてそこいらじゅうの店(専門店含めて)回ったのに何処にもない。ようやく見つけたら高級品で3~5万円もする・・・なんてことがありました。
そんなかんかで、100円ショップへは、なにも用事がなくても立ち寄り、良さそうなものがあると少し多めに仕入れておく癖がつきました。今も1年以上眠っている7つ道具が10個以上あります。
それと、今年は自然素材シリーズの太スダレが店頭に1回も並ばない。お気に入りの15cm角材鍋敷きも絶版のようで、いつもなしです。(ダイソーの話です。)
よさげなグッズが見つかったら、情報交換というのも有益ですね!
サーロジックの件ですが、本当は私も本物が欲しい!
でも自作した苦労を思うと代えられない!
セッティングに苦労するのはもういやだ!
など、複雑な心境です。
もし、新しいリスニングルームにする時は完成品にしたいです。
それと、センターのボードを高くするとボーカルの位置が上がってしまう(シンガーが宙に浮いてる感じ)弊害が出ますが、サイドとセンターの間に拡散反射体(私の場合は、15cm鍋敷き)を入れれば、反射中心が下がり丁度いい高さに戻せますので、トライされてみては・・・(安くあげるなら自作はどうですか^^^(泥沼に引き入れたいので))
うちの奥様は魔女様、キングジョー様へ
まずは、これまでの経験を出してみようと思っています。
思い込みで進めている部分も多いので、ご指摘などいただき改善材料にさせていただければ助かるな~と思います。
Phileコミュニティー新参者ですが、色々な方の記事を読んで大変参考になります。(もっと早く知っていれば・・・など思っています。それと明日から会社か~トホホとも・・・)
今後ともよろしくお願いいたします
—————————-
参考になるレビューありがとうございます。
私も散音系にチューニングする方で、サーロジックのHPは参考にしてますね。
私のスピーカーの後ろの壁には、自作の散音+低音吸収パネルが設置されています。
散音パネル内部に砂利を入れることで、板振動を用いた低音吸収を狙っています。実際にこのパネルを導入すると、低音が明快に力強く出るようになりましたね。
http://blog.goo.ne.jp/4g1g4g0/e/548d58c3713f05205f12f16e42a593bb
見た目はアレですが、設置面積が微量なのが最高です。吸音系素材で低音吸収を狙ったら、巨大になってしまいますからね(汗
>棒の材質が軟らかいと、反射音が歪み疲れる音となります。
私も経験上同感ですね。簾は安価で効果的なのですが、どうも音の芯まで弱く聞こえるように感じています。簾はまだ良好な部類ですが、ビニル素材を使ったときは反射音歪が大きく酷い音でしたorz
やはり硬質な木材系の反射でないと透明度と柔らかさと力強さが揃った音は得られないようですね。できればフィンランドパーチとかが良さそうですが、未だにコンパネですw
最近は、ブーミングの元凶である壁振動を抑止する方法を検討中です。上手くいったら、コミュニティ日記に書こうと思います。
ではでは、続きを期待してますね。
———————–
「サイドとセンターの間に」?。そこのところを、もう少し詳しくお願いできませんか?厚かましいお願いですが…。「丁度いい高さに戻せます」とっても気になります。
申し訳ありません。
————————
「自作の散音+低音吸収パネルが設置されています。
散音パネル内部に砂利を入れることで、板振動を用いた低音吸収を狙っています。」
これはどんなものですか?非常に興味があります。
ボードなどで摩擦熱に変えてエネルギー吸収する構造のものがありますが、これを応用したようなものですか?
ブログ見せていただきましたが、見つかりませんでした。
写真つけて公開記事にされてはどうでしょうか。
追伸
ブログ見て思いましたが、多趣味ですね~。ウラヤマシイ。
上記の写真の中に床面から30cm程度のところにある、センターパネルの後ろの壁に貼り付けてある「15cm鍋敷き」のことです。色を壁と同色に塗っているので見難いと思いますが、アンプの後ろにあるやつです。
20mm角の角棒を5本横につないだ鍋敷き(ダイソーで購入)
こんなものでも拡散反射体となり、音像を下げることが可能です。
見難ければ連絡ください。明るい時に写真撮って送ります。
今も撮ってみましたが、携帯のカメラでは暗くてよく写りませんでした。
———————-
わかりました!ありがとうございます!!
今、センターは120センチなんですが、+30か+60か、いやもう少し待つか、本気で悩み始めています。(ちなみに、スピーカーの後ろは、180センチのステインベールです)
コメント ※編集/削除は管理者のみ