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【改題】好みの音にチューニングする方法-その3

日記・雑記
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これまで「安価に音を良くする方法」として過去の経験を記載してきたが、何か題名が良くないと思い始めましたので改題して「好みの音にチューニングする方法」として記します。

これまで「天井-その1」

「スピーカー前後:-その2」

についてのことを書きましたので、今回は「リスニング後面」をテーマに、これまでトライしてきたことから思うことを書いてみます。
ご意見やご指摘などありましたらレスしていただけると、考えを深めることができますのでよろしくお願いします。

◆「リスニング後面」のルームアコースティックにおける役割について思うこと
人間には後ろを向いた耳はついていない。しかしながら、後ろからの音も当然聴こえる。
ピュアオーディオで前2本のスピーカーから音が出ていても、当然後ろからも音は聞こえる。
なぜか!リスナー後ろの壁に音は反射して、前壁や横壁に戻って行くからである。

音速を340m/Sとして、
我が家のリスニングルームは8畳なので前後、左右とも一辺の長さは3.6m。
残響時間は0.2~0.3秒だから、
(一般的な部屋ではデッドで0.1秒~ライブで0.5秒程度)
   340×0.25÷3.6≒24
スピーカーから出た音は部屋を24回も、前から後ろに(上から下に、様々な角度で)行ったり来たりしていることになる。
(だから2チャンネルでもホールトーンが再現可能)
(ただし、残響時間の定義は「音の大きさが1/1000」になるまでの時間。)

したがって、ルームアコースティックにおける「リスニング後面」の役割は「前から来た音をリスナーに向って反射させること」と「前面や側面や天井などの面に反射させること」となる。

下記は、現状のリスニングルーム後面の写真です。

様々な、拡散反射物を壁につけています。(ゴタゴタしすぎと思っていますが・・・)
なぜこんなにゴタゴタになってしまったかと言うと「適当に反射体を取り付けてもよい効果が出るから」です。単純に言えば、今までトライしてきたものがはずせなくなっている・・・だけなのです。

感覚的な効果で言うと「リスニング後方のスペースが広くなったような感覚となる」「抜けが良くなる」「前方の音が騒がしかったものが後面の拡散反射を増やしたら、スッキリした」などあります。
①リスニング後ろのスダレ


→基本的な役割は「前方から来た音を拡散反射させて、リスニング後方スペースを広くなったような感覚とするために設置」しています。部屋が8畳と狭いこともあり、リスニングポイントが後ろ面と近くなるために、何もつけないと壁の存在を感じ、何か圧迫されたような感覚となります。これを回避。

②壁面に貼ってある「鍋敷き」や「棒」
→役割は「前方に拡散反射させる」と共に「リスナ-に向かって反射音を送る」ことを狙っています。(昔流行ったブロック崩しの感覚ですかね!)前述しましたが、前方から来る拡散反射音だけを増やすと「何か騒がしいような感覚」になりました。それを解決したくて、色々なトライをしていく中で「後方からの拡散反射音を増やすと抜けが良くなり、スッキリとした感じになることを掴みました。(マイルームでの個人的な感覚かもしれませんが・・・)
→それ以後は、前方の反射音に手を入れたときは必ず、後面の反射音も確認するようにしています。
→設置の基本は「左右方向に拡散させる」のがいいようです。別の例としては、簾上にある「鍋敷き」は上下方向に拡散させリスナーに向けて反射させる方が良かったです。(何年も前の状態の時のことなので、現在はどうかわかりませんが・・・再度の確認し直しはやっていません。)

③天井近くの果物搬送用ケース
→役割は「リスナーに向けた拡散反射」と「中低音の吸音」を狙いましたが、実際その効果が出ているかどうかはわかりません。つけた時に若干好みに近づいたかと思いそのままにして、今も残っているものです。(菅野沖彦先生は、雑誌で「システムを変えたときは、それまで実施してきたルームチューニングは一度全部はずして再構築する」・・・と言われていましたが、とてもその気力も体力もありません。)
→我が家は、一般的な部屋(しかもカーペット敷き)からのスタートであったため「基本はデッド(残響時間は短い)」。目指しているのは「コンサートホールで聴くオーケストラの再現」。
したがって、反射音をコントロールして「ホールトーン」を再現させるしかない。との思いから、音響対策は反射中心。
スーパーで「ご自由にお持ちくださいコーナー」で見つけた「果物搬送用ケース」もそのまま使うと「吸音」の効果になってしまうと思い、見栄え対策で色を塗り、高音の反射を狙ってクリアラッカーを分厚く塗っていますが、狙い通りとなっているかどうかはまったくわかりません。

④リスナー後ろラック上の反射板
→これは、リスナー後ろにラックを置いたら「後ろからの反射が減った?(ラックが吸音体となった)」ため音の抜けが悪くなったため、押し入れに眠っていた反射板をラックの上に置いてみると・・・Good!抜けの悪さが解消したためつけたもの。

⑤リスニングチェアのヘッドレスト部のスダレ


→これは、最初のころは背の低い椅子を使っていたが、「リクライニングチェアで楽な姿勢で聴きたい」と思い、現在のものに変えたところ「なんかおかしいぞ!」「音が悪くなった」「音楽に躍動感がない」などの問題発生!
考えてみると、ヘッドレスト部にテーブルクロスでカバーをつけていた(汚れ防止)ので,これが原因(高音のみ吸音)と思い取り払った。それでも前より悪い。インターネットを見ていたら、ヘッドレスト部にスダレを使っている写真が出ていた。「これだ!」と思い、即100円ショップへ駆け込んだ。早速つけてみるとだいぶ復活したが、ローバックにはかなわない。
この時の経験から「後面からの反射音の大事さ」を知ったものです。

だいぶ、長々と書きましたが後面からの反射については「何をやってもいい効果が出る」ものであり(経験上は),過去からトライしたものが現在でもそのまま残ってるものです。
下記は「スピーカーが消える事件」が起こった時のリスニング後面の写真です。
[:image4:]
したがって、「一般のデッドなリスニングルームでは同様な効果が出るのではないか」と推測することができます。(嘘八百かもしれませんが・・・)

これまでトライした結果や、これからやってみた結果など、差し支えなければレスください。
上記は、個人の経験に基づく「独断と偏見」に満ちたものです。
より多くの結果から「一般解」へとレベルを上げていけたら、多くの人の参考になるかも・・・と思っています。

コメント集
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このシリーズは第1回目から楽しく拝見させて頂いております。オーディオにおいてまずは部屋の調音からと言う姿勢は小生と全く同じで共感しております。
また、調音に於けるいろいろな御検証は見ていて勉強させられます。

題名はやはり『安価にーーー 』よりは今回のからの 『好みの音にチューニングする方法 』の方がズゥーと良いですネ。

拙宅も建て替えるまでは、色々な材料(sonex,ビロード布、木片、等)で前後、左右、上下の調音を計ってきました。今までの日記を非常に懐かしく読ませて頂きました。
今の家になりライブアンドデッドを実践する為に、SP後方の壁は凹凸のあるレンガ造り、試聴位置後方はドアーを取払いオープンに、天井は2.7mから4.7mの試聴位置に高い斜め天井、左右の壁面はバーチ材での6度の重ね合わせにする事により非常にすっきりしました。唯一調音としてsalogicのセンターパネル1.3m2枚、スピーカーパネル1.8m4枚、Gallery basso2枚のみで、部屋の残響0.52秒を確保しております。

ヒジヤンさんのこれからも続くであろうこのシリーズを楽しみにしております。
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「高い斜め天井」「角度付き左右壁」うらやましい限りです。
我が家も建て替えるなら必ずやりたいと思うことです。
残響が0.52秒も出ていると簡単にホールトーンが出るのでしょうね!
是非、リスニングルームの公開と過去からの変化などお教え願いないでしょうか。

我が家では、もともと寝室として設計したものをリスニングルームに使っているため、ゴタゴタと、もがいているのであって、「専用に設計したものであればどんなに良いのだろう!」と夢見ています。

周波数特性はどんなもんですか。「斜め天井」とすることで定在波のモードが大幅に減り「うねり」が少ないことだろうと思います。(測定などしなくても低周波スイープをかければ簡単にわかりますよね)

また「角度付きの壁」にすれば、それだけでフラッターエコーは出ませんか?

どんなにお化粧をして誤魔化しても、素性がいいのが一番ですからとてもうらやましいです。
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スゴーく興味深い記事で、連載(?)楽しみにしてました~~。(^^♪
早めにご挨拶したかったのですが、機会に恵まれず、すっかり遅くなってしまいました。m(__)m

スダレと木材で反射・・・チョビっとだけですが、我が家もやってます。
細々とした調整でも、敏感の反応するので、面白いですね!!
ただ、ウチでは全然計算とかしてないですし、(リビング兼用のため)物量投入が不可なので、中途半端にしちゃってますが・・・^^;

最後になりましたが、勝手ながら、お気に入り登録させて頂きました。
良ければ、今後ともよろしくお願い致します。m(__)m
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こんばんは。毎回とても参考になります。
私の知人のオーディオマニアの方は吸音メインの方が多いので、散音メインで調音されているヒジヤンさんの日記は、同じ散音派として励みになります。

>後方からの拡散反射音
前方からの反射音は結構色々やってみたのですが、後方はノータッチでした… 今度トライしてみようと思います。

>ヘッドレスト部にスダレ
快適な椅子も、反射音には悩まされますよね。簾の効果ありとは驚きました。夏は涼しげで良さそうですね。
ただ、(同じ反射音でも、背もたれのような近距離からの)波長遅れの少ない反射音は直接音を濁しそうで怖いですね(ケチをつけるようで、すみません m(__)m)
http://blog.goo.ne.jp/4g1g4g0/e/3fa93ee7151ea8554ce0825a2765c25c

>これまでトライした結果や、これからやってみた結果
ヒジヤンさんの日記と一致する部分は多いです。
散音では、ランダムな凹凸を持つものの方が固有の癖が少ないように感じています。一度3cm幅の角柱を、縦方向に多数貼り付けた音響パネルを作ったことがあったのですが、中高音が若干強調されてしまいました。
ランダム凹凸の欠点は、上手く作らないと見た目が…orz

前日のレスで書かせていただいた「低音吸収音響ボード」の件は、私の日記の方で後日詳しく書こうと思います。
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様々な、コメント・ご意見など頂きましてありがとうございます。
レスしていただけた方は、やはり室内音響に興味のある方からですね。(当り前か~)
私も、ルームアコースティックばかりではなく、電源もケーブル・インシュレーター・ボードなど色々なアイテムに興味はあり、実際に取り組んできましたが、ルームアコースティックの影響が一番大きかったです。
これは、「コンサートホールで聴くオーケストラを再現したい」と思ってからのことです。それ以前は、ボーカルやジャズ(昔はロック)などを聴いていましたが、この時はそれほど不満がありませんでしたが、オケものを聴き始めてから、もがき苦しみが始まりました。なぜならば、コンサートホールで聴く音楽と部屋で聴く音楽が、あまりに違ったからです。

「何かいいものないかな~」と思って、街を歩いていると色々なものが眼の中に飛び込んでくるようになりました。
100円ショップがネタの宝庫だということも実感される(もうされているかもしれませんが)と思います。
何か良いものを発見したら、教えてください。

奥様が許せば、天井は効くと思います。
でも、①フラッターエコー、②定在波は気になりませんか。
①は、手を叩いて「ビィ~ン」という音が出なければ問題まりません。スピーカーの位置と聴く位置だけ出なければ、おおむねOKのようです。
②は、部屋の中を前後、左右、上下に動いてみてそれほど大きなうねりを感じなければ、おおむねOKのようです。
スミマセン、余計なことですが、ふと思ったものですから・・・。

再度レスもらい、うれしいです。
前回も同じですが、ブログを見て見るのですが、ご指摘の内容がどこに出ているのか探せません。ただただ、多趣味に驚くばかりで・・・。
どの辺見るといいよ!とコメントをつけてもらえると助かるのですが。

同じ県にお住まいですか~。ご縁がありましたら、交流させていただければと思います。(私の周りには、突っ込んだ話が出来る仲間がいないので、日記で相互訪問されている記事を読むとウラヤマシくなります。)
1000万円のシステムを組まれているのですか、ウラヤマシイ。
私も出来ることなら、いいコンポを揃えたいです。ですが、先立つものが~・・・)
最初のころに、変なたとえを書いてしまったかもしれませんが、気を悪くなさらないでください。「オーディオは、お金じゃない」ことと「貧乏人のひがみ」が言いたかっただけなので。
ウイルソンのSYSTEM7が第2システムだなんて、夢のまた夢です。経験年数が違いますからね~。
(ホールトーンの件は、マルチを組まなくても「コンサートホールの再現は可能」なことが言いたかったことです。)

皆様へ
Phileコミュニティ新参者ですが、よろしくお願いいたします。

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