好みの音にチューニングする方法-その5

日記・雑記
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部屋の左右は対象のほうが良い!
しかしながら、リスニング専用の部屋ででもなければ「左右対称の条件の部屋」などそう多くは存在しない。
マイリスニングルームも、最初は寝室で有ったこともあり、左右非対称である。

リスニングルームに使用し始めた時は、右側の壁には現在のレースカーテンに加え、厚手のカーテンが設置してあった。


左はクローゼットの20mm程度の固い板(全反射)、右は厚手のカーテン(中高音吸収)で左右の音がそろわない。
ボーカルの定位も左寄りになるありさまだった。
そこで、聴くときは厚手のカーテンは開けて聴くようにしてボーカルの定位は解決した。

しかしながら、今度はフラッターエコーが出るようになってしまった。バイオリン、ピアノ、ボーカルなど聴いていても時折「キッー、キッー」と耳に刺さるような音が出てしまう。非常に不快である。
そこで、右のクローゼットが折戸であったため「ノコギリ状」に戸を開くと、フラッターエコーは出なくなった。

しかしながら、音場の左右がまるで揃っていない。左翼の第1バイオリンはスピーカーのはるか外側から聴こえるのに、右翼の第2バイオリンはスピーカーの位置が最側となってしまう。

困ったな~と悩んだが、次の手は「左壁のクローゼット」の1次反射部に吸音材(クッションケース+ダンボール)を設置してみた。左からの音が柔らかくなり良好。だが、まだまだ音場は揃わない!

思い切って、厚手のカーテンは外して「スダレ」を下げてみた。
ダメだ!今度は反射が強すぎて「ボーカルが右に寄ってしまう」「解像度も落ちて、騒がしい音」になってしまった。・・・即はずし。

しかしながら、厚手のカーテンをはずすことで「音楽の躍動感」が増した。カーテンはずしはそのまま実行。

悩みながらの毎日を過ごすうちに「スピーカー前後」「リスニング後面」で活躍している「棒」でトライしてみよう、と思い、「棒を右の壁に立てかけてみた」。
良くない!音場は右に広がるがスダレの時と同じように「解像度が落ちて、騒がしい音」となってしまう。・・・2~3日ではずし。

カーテンレールの上だけならどうか。と思い直し、やってみた。(下記の写真のカーテンレールの上に立ててある20×30mmの棒-9本:数を変えても効果なし)

今一歩。音場は広がり、躍動感も更に増すが、「解像度が落ちて騒がしい音」になってしまう。
どうやら、「スピーカーの左右前方に拡散反射をつけるのは解像度にマイナス影響が出る」ようである。・・・1週間ではずし。

上記の反省から、「右がだめなら左に手を入れよう」「左右壁の拡散反射は良くない」「付け加えるだけでなくマイナスすることもあるはずだ」など思い、折戸の角部に絆創膏で「拡散反射防止」をつけてみた。(写真では見えませんが、戸の角部分に空気層を設けた目張りをつけた。)
いいじゃないか!解像度も上がるし、音場も左右が揃ってきた。

あと一歩まで来た。
もう少し、右の反射音を増やしたい。スピーカー前方がダメなら、後ろはどうか。と思い、太い丸棒の小スダレをつけてみた。(上記写真のエアコンの前の小さいスダレ)
少し利いた。

「何か良い手はないかな~」と思い悩んで過ごしたが「ひらめき」発生。
これまで、カーテンの左右の側端は固定されていたので、真ん中を開いたりして効果を確認していたが「どうも良くなかった」。逆転の発想:カーテンのスピーカー側を開いてみた。
ベリ~ベリ~Good!

サッシュ枠の段差により拡散反射が増えて、左右の音場がほぼ揃うと共に、音楽に躍動感がある。当然フラッターエコーも出ない。

「これにて一件落着」・・・左右のチューニングが一番苦労したが、今はオーケストラがスピーカーの外側の壁を越えて配置される雄大なステージが出来上がっている。
(ちょっと大袈裟ですが・・・)

コメント集
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ここまでされたら、大変ですね。
我が家は、10畳洋間で左右対称で、天井だけが3mの変形天井です。 簡易防音(ドアだけは、ダイケンのA級防音で)で
鉛シ-トで部屋全体を覆っています。床は、防音タイプで12mmプラス鉛シ-トプラスと防音シ-トプラス12mmの防音床です。
窓は、特注の2重ガラスで複合素材(外アルミで中プラスチック系で重さが半端ではありません。昔の鉄枠窓並みです。)
壁紙は、特にお願いして音の吸収性のある素材を使ってもらいました。
床は、前の家は、全面コンクリ-トで湿気に悩まされたので、
今は、フローリングです。ただし、機器の設置場所の4畳だけは、
通常の3倍の補強をしてもらっています。最低1トンに耐えるだけのと注文しました。 現に今 機材だけで、700kgはあります。
圧巻は、部屋の機密性です。 ドアを閉めるときドアが空気抵抗で
少し強く押さなければなりません。 最初これには、驚きました。 もちろん、防音タイプの
空調換気扇(ロスナイです。 同時に吸気と排気をし、熱交換器内蔵で温度がほとんど変わりません。)もつけてます。
もちろん新築時に作りましたので、専用電源(専用ア-スも)も
ぬかりありません。照明も2系統プラス調光式です。

完成してからのチューニングは、そんなに苦労しておりません。
ただ悩みと言えば低域の調整の為、ソファーベッドとSP周りに
吸音材入りのクッションを10個ほどで調整しています。

PS 離れなので夜中でも全く関係なく大音量で楽しめます。
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立派なリスニングルームをお持ちでうらやましいです。
そうなんですよね~,最初にリスニングルームとして設計しておけば、後のチューニングなんてそんなにいらないのだと思います。
私も、次に建て替える時は(もしかすると、リスニングルーム欲しさゆえの建て替えかもしれませんが)最初から配慮して設計したいと思います。
防音や残響特性は当然のことながら、音楽大好中年さんのように、斜め天井など実施することで、抜本的な対策が難しい「定在波」のモードを大幅に減らしたいと思います。
その節は、経験などお聞かせいただきたく。
今後とも、よろしくお願いいたします。
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ヒジヤンさんの散音系調音の記事は、いつも参考になります。

こうして試行錯誤された結果に基づいて新リスニングルームを設計すれば、素晴しい部屋が出来そうですね。
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レスありがとうございます。
今回書いた「左右側面」の件は、4年近くの出来事を整理して書いたものです。この間、スピーカーも3世代に渡りますし、そのたびにチューニングし直しでした。
実際のトライ&エラーももっと数々の経過を経ています。つけたり外したり。やはり、最後はバランスが重要なようです。
おかげで、なんとなく音の流れが見えるようになりました。
これまで苦労してきたので、励ましを受けるとうれしいです。
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お久しぶりです。部屋の見取り図も上げていただいて、いよいよわかりやすくなったと思います。写真が豊富なのも具体的にイメージしやすく、すごく助かります。

今私もいろいろトライアル&エラーしている最中でして、特にリスニングポイント背面をいじっている最中です。私の部屋の場合、一部帯域で響きが強すぎキツくなりがちなのをどうするか、というのが目下の大きなテーマです。音場については二階席前列正面で聴くような感じで、幸いにして自分的にはあまり不満がないという状態です。骨格はこのままで、音のクオリティを上げていきたいと思っています。
今後ともいろいろ参考にさせてください。
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やっと、見取り図が貼れるようになりました。
①エクセルの挿入パーツがバラバラになる不具合
⇒グループ化することで対策
②貼り付けられない不具合
⇒ペイントソフトで、イメージデータ化し対策
ご指摘並びに、アドバイスありがとうございました。

キングジョーさんのマイルームを拝見させていただいた印象では、すごく素姓の良さそうな部屋だな・・・と思いました。それに、インテリアのセンスもいいし。うらやましいです。
「どんなにお化粧をしても素性の良さにはかなわない!」といつかの日記かレスで書いたことを思い出しました。
評論家的にコメントさせていただきますと「問題を感じられている部分の吸音(インテリアを壊さずに、うまくやれれば・・・)と音の流れを考えた反射」これに成功すれば、極上の世界が待っているのではないかと思います。
判断基準は「スピーカーが消える(スピーカーの存在感がなくなること)」ことだと思います。
トライ&エラーやクオリティーアップなどの記事を楽しみにしています。
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凄まじい試行錯誤の経緯、ありがとうございました。
拙宅もレイアウト変更へ動き始めているのですが、悩みは今まで左右面が壁であったもの(背面が本棚)を、片面は本棚・片面は壁面(背面は反射パネル)に変更としようとしていること。左右面の性格が異なってしまう!
そんな中でこの日記は再考するに貴重な記事でした。
本棚はキッチリ詰め込めば拡散性を示すという記事をどこかでみたような記憶もあるのですが・・・。
いかにしても試行錯誤で追い込むことが出来る!ということをヒジヤンさんの日記で改めて勇気づけられました。
では、作業にとりかかります。
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おはようございます。レスありがとうございました。
これからチューニングですか。試行錯誤することが、苦しくも楽しいですね。「勇気づけられた・・・」などとお褒めの言葉をいただきうれしく思います。本当に、どんな状況も追い込むことは可能だと思います。コツは以下です。
①音の流れをイメージすること。
②高音は上から、低音は下から反射させるようにすること。
③拡散は、角ばった物体が強い拡散を生むことを考慮すること。
④強い拡散は、平面の広さに応じてコントロールが可能。
→20mm平面・・・音速340000mm/s÷2(半波長)÷20=8500(Hz)
→100mm平面 ・・音速340000mm/s÷2(半波長)÷100=1700(Hz)
本棚の件は、たぶん「低音の吸収が可能」なことだと思います。
重量物が揺れる(振動がすぐ収まる)ことでエネルギー吸収することが可能な数少ないアイテムですので。もちろん反射もしますが、表面が硬くないものは、高音においては吸収の効果の方が大きいはずです。
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お部屋の様子は本当に凄いですね。
私にも大変参考になります。
正直なところ、当方は六畳ワンルーム暮らしですので、反射音や吸音をどうするのかに対しては、なかなか結論が出ていません。
とりあえずは、部屋の狭さからくる反射音等を低減するために、比較的デッドな部屋になるようにはしていますが、なかなか難しいですね。
拝見させて頂きまして、私も吸音調音は頑張りたくなりました。
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S-1EXの導入おめでとうございます。
日記を見させていただき、S-EXシリーズのマルチでシアターを作られている様子を拝見しました。
日記を見て感じたことをコメントさせて下さい。
1、寛さんの部屋は6畳でマルチを組んでいるので、反射より吸音にポイントを置くことで正解と思います。2chで臨場感を出そうとするとどうしても反射が必要ですが、マルチは5本のスピーカーでこれを直接音として出すものなので・・・。

2、マルチは位相ズレの影響をコントロールするのが難しそう・・・5本~7本のスピーカーから出る音のリスナーへの位相合わせが必要になるので、スピーカーの配置の仕方がポイントなのでは・・・と思いました。(これは、実際に自分がマルチをやったことがないのであくまで推察ですが)(コンサートホールの再現を目指す私もピュアのまま進むか、マルチにするか悩んだ時期がありましたが、スピーカーの配置がうまくいきそうになかったため、ピュアと決めました。)

3、チューニングは聴く音楽次第・・・クラシックが主体の場合は、音場や定位、残響感が重要なポイントとなり間接音の表現が重要ですが、JAZZやボーカルが主体の場合は、直接音の切れ味が重要と思います。

4、上記から、シアター・JAZZ・ボーカルが主体であれば、現在進まれている方向:「部屋の狭さからくる反射音等を低減するために、比較的デッドな部屋になるようにはしています。」が良い方法と思います。後は、スピーカーの配置によるベストセッティングの模索(難しそうですが)なのではないでしょうか。

勝手なことを言いましてスミマセン。評論家のたわごととして捉えて下さい。自分が納得することの追及が趣味だとわかっているのに思ったことは、つい口に出したくなる素性なので・・
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アドバイス頂きましてまことにありがとうございます。

2.の位相に関しては、設置スペースの関係上リア方向はほとんど動かせそうにありませんので、LX90の負んぶに抱っこ状態ですw
ですが、マルチに関しては映画+SACDの反響音用と考えるとさほど悪くはないですよ(^^;

アドバイスを参考にさせて頂いて、出張から戻ったら取り掛かりたいと思います。
重ね重ねありがとうございましたm(_ _)m

追伸 私のような若輩者に、『様付け』されてしまいますと大変恐縮に感じてしまいますので、もう少しラフに扱って頂けますと助かります(^^;
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こんばんわ。「今はオーケストラがスピーカーの外側の壁を越えて」いるんですか。とっても羨ましいです。
拙宅ではリビングを縦使いしてますが、左はガラスの掃き出し窓、右は隣室の和室で境に壁なし、となっています。強いて言えば、オーディオラックを横の和室にリビングとの境界線に沿って設置しており、これが多少壁の役割を果たすとは言うものの、機器の上方は長押まで空間がスッポリ空いているいる状態です。(3LDKのマンションによくある配置ですね~)
左右の壁質の影響を軽減するために音響ボードをスピーカー背面からスピーカーの左右にかけて設置していますが、ソフトによってはスピーカーの外側に音が聴こえることもある、といった感じがやっとです。
直接音主体の音楽は良いのですが、オケのような大編成物はそのスケール感を聴くことはできず、小編成のものに嗜好が向っております。

ところで、センターのパネルの山型がずいぶん深いようですね。これだとヴォーカルのセンター定位はさぞ素晴らしいと思うのですが、反面、センター以外が薄くなるといったことはありませんか?
それとも、拡散系の物量でカバーされているのでしょうか?
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壁を超えるはちょっと大袈裟かもしれませんが、出来るだけ大きな音場を目指しています。
オーケストラ演奏を満足して聴くためですが、きっかけはステレオサウンドのNo157:ベストサウンドCDのマラ5がぜんぜん鳴らないことでした。このCDは、オーディオ装置のクオリティーが高くないと(値段の高い装置と言う意味ではなく)鳴らないものだとかで、悔しくて仕方がありませんでした。

その時から、オーケストラ演奏に目覚めたもので、何回も聴いているうちに、本当に好きになってしまいました。すると「絶対に鳴らしてやる」との決意がわき、機会があればコンサートホールに出かけるようになりました。そして、これを再現するためにはどうしたら良いのか悩み、日々改良を重ねることで、ようやく手に入れたサウンドです。
でも、もしかするとコンサートホールに通ったせいで、脳に演奏が刻み込まれ錯覚しているだけかもしれません。目をつぶって聴いているとオーケストラが現れます。(こんなことを誰彼かまわず言うと、頭がおかしいと思われてしまうので、普段は言ってません。)もし機会がありましたら、うちに聴きに来てもらえませんか。私自身も本当のところが良く分からないところがあります。(相互に訪問するのも良いですね!)

センターパネルの件ですが、ご指摘の通り「まずボーカルで合わせています。」その後、オケもので確認をする順番。念のためにオケから調整を始めてもあまり変わりませんでした。あくまで聴感で決めたものです。サーロジックによると、クラシックはセンターを開くと書かれていましたので、本当にこれでいいのか・・・と何回も調整しましたが、今の配置が気に入っています。もしかすると、センターパネルの背後にあるスダレの影響かもしれません。

そねさんもマイルームに間取りや特徴など公開されてはいかがでしょうか。そねルームの話もしたいのですが、言葉だけだと、とり違いなどが出てしまいそうなので・・・。
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いやはや大変なことになりかけました。一応、事無きを得たのですが。

事の顛末は、見掛けだけヒジヤン様を真似しようとしたことから生じました。
お部屋の真ん中に大きな簾がありますね、アレです。
家に籐の敷物がありまして、それを適当にカットして簾代わりに
センターパネルの上部壁に貼ってみたのです。とっ、

ヒャーー!、声が、シンバルが、、ドラムまでが、、、上から降ってくるではありませんか!
この時間に、こんなことが発生しましたが、幸いに両面テープで押さえただけだったので、結局はセンターパネル120センチから上にはみ出ないように張り直して事なきを得ました。が、

恐るべし、拡散効果、、籐の簾、、、です。

ヒジヤン様のレビューを拝見して想像しますに、拡散は解像度の低下をもたらす、中央の簾が強力に拡散する分、センターパネルを閉じる必要があるのでしょうか。全くの想像ですが。

私、パソコンに詳しくなく、またデジカメも持っていないアナログ人間なんです。おまけに、部屋は散らかし放題…。
要は、公開しようにも、その手段を持ち合わせていないという時代錯誤者です。
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ドラムが上から降ってくる・・・最高ですね~
こんな経験をされると、ここをいじるとこうなって・あそこをいじるとこんな具合など、体感的にわかるようになると思います。
気に入るようにチューンするのは、肉体的にも精神的にも大変ですが、うまくいった時の感激は代えがたいものがあると思うんです。
コンポやアクセサリーとは一線を引いた世界がそこにある・・・な~んてね!

人の話を聞いて、こんなにもウキウキしたのは久しぶりです。
(もしかすると、若かりし女房とのロマンス時代以来かも!)
(加えて、コミュニティを見ていると、そねさんは皆さんから好かれているようです。人徳ですね。)
変化がありましたらお知らせください。
待ってま~す。

追伸
私もデジカメ持っていません。携帯に付属しているカメラしかありません・・・年代錯誤ものです。

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