genmiさんは私と入れ違いにPhilewebをご卒業なさった方ではありますが、「中央線805の会(?)」とかを結成されて、随分とご活躍だったと伺っており、いろいろな方からお噂は聞いておりましたが、この度お招きに預かりました。(以下、写真はgenmiさんによる提供)
K&Kさんとご一緒し、taketoさんが最後にJoinされたのですが、お二人はリピーターなので、「新人のお前が訪問記を書け」ということになり(泣)、私の駄耳によるレポートで失礼します。
[:image3:]
今回のgenmi邸最大のアピールポイントは、新たに、MFPC Formula とかいう、オーディオ用PCを導入したことだそうなんですが、[:image4:]申し訳ありませんが、私はそれが何だか、私のMac経由のオーディオとどう違うのかを説明できる能力がありませんので、これに関しては、本当はご本人にレス入れてもらうのが一番いいのですが、非会員なのでそれもできず、旧知のK&Kさんとtaketoさんにお願いするしかありません。
ということで、システム紹介の詳細はスパッと割愛し(笑)、肝心の音の私の印象だけを簡単に。
genmi邸のメインSPはB&Wの805SDというそうで、私がAmator IIIを購入する際に比較検討した805D3の先達です。どちらもダイヤモンドツィーターですが、ウーファーユニットが違うようです(詳しくはわかりません=汗)。以前、同じB&Wのサブウーファーの導入も試したそうですが、でかすぎて場所に困った(笑)そうで、今はPure 2ch です。
彼はCENYAさんやtaketoさんなどと同様、お気に入りのソースは基本的に「女性ボーカル」だそうで、それを中心に、Jazzやクラシックなども聴かせていただきました。
私は、新旧こそ違えど、805D3は購入比較対象でしたので、この機種に関しては何度も何度も比較試聴をさせていただきました。そのご報告は、こちらに書いたことがあります。
この時の印象は、一言で言えば、「高音は、特にピアノ再生は一番好みだけど、低音が弱い」でした。
で、今回genmi邸をお邪魔するに際し、1.絶対いい音で鳴るだろうな、という音源(ハープシコードとピアノ)、2.好みが分かれるだろうなと思われる音源(ボーカル、バイオリン)、3.絶対いい音でならないだろうな(笑)、という音源(チェロ、バリトンサックス、交響曲)を厳選し(笑)、持ち込みました。
で、これは実際に聴かせていただいた順ではなく、またご本人の音源やK&Kさん、taketoさんの音源で確認が取れたところ(さすがに自分が持ち込んだ音源<だけ>を聴かせろ!というほど厚かましくはありません=笑)も含まれた印象ですが、まず1にかんしては、いや、まあ、さすがでしたね。ピアノとハープシコード専用に置けるなら私もワンセット欲しいです、ホント。Amator IIIより、確実にピアノ好きのツボをついてきますね、805は。ただ、私が大音量派なので、ラフマニノフのピアノ曲のピアニシモのところでボリュームを上げ過ぎて、フォルテッシモの両手でガツンとピアノを、弾いているというより<叩いている>パートで、OctaveのV70が悲鳴を上げてしまい、安全装置が働いて落ちてしまったのは、誠に申し訳ありませんでした(大汗)。煙が出なくて良かった・・・(出てたら、私のV70ClassAを差し上げなければいけないところだった=爆)。
B&Wの800シリーズをお持ちで、ピアノを聴かない方が万一居られたら、購入費用の半分ぐらいは(笑)ドブに捨ててますよ、マジで。
お次は2ですが、これは、うーん、自分の聴きなれたボーカルやバイオリンをかけると、音色については「やっぱし、私のAmator III(とハーモナイザーの組み合わせ=汗)の方が好きだなあ」と思いますよね、普通。うちの方が色っぽいです、甘いです、口説きたくなります(笑)。genmiさんの方が少しキリっとして、まだあまり酔っていない女性の声で、私の魅力では口説けそうにありません(爆)。まあ、これに関しては、完全に好みでしょう。バイオリンの音なんかも、恐らく聴きどころが違うと評価が分かれるのではないでしょうか。805はボーイングの瞬間の鋭い音がぞくっと来るほどリアルです。Amator IIIは弾き終わった後の倍音が消え入る様が、昇天しそうです(笑)。
さて、最後の3です。「ま、これはうちの子の楽勝でしょう」とタカをくくっておりました。が・・・
イケてます。なぜか、出てます(笑)。いやあ、このぐらい805で低域が出せるのなら、購入時に迷ったのになあ。
私は何か仕掛けがあるんだろうと、「サブウーファー、隠してませんよね?」と(爆)。私が試聴した時との私レベルでもわかるシステム上の違いは、アンプで、試聴時はアキュフェーズでした(ショップの方の言うところの、「王道の組み合わせ」)。genmiさんの所は、Octaveの真空管プリメインに、かの有名な(笑)、Super Black Boxが付いています。
「やはり、アンプの違いが大きいですか?」と伺ったら、genmiさんは、「全部です。10年間かけて仕上げてきたものすべてがこの低域に結実してます」とのこと。確かに、SPの足回りの台やOctaveにも変な(汗)鉛が乗っているワ、アクリル板で中身の見える怪しげなPCらしきものをDACにつないでるワ、電源ソケットもケーブルもSPケーブルもなんかすごそうなものを使っているワですが、私レベルではそれらが何なのかもさっぱりわかりません(汗)。ただ、強く印象に残ったのが、「10年」という時間の長さ。私は度々このPhilewebで「初心者」と自己表象しており、「40年以上オーディオやっているくせにいい加減止めなよ」とも言われているのですが(汗)、やはりこのgenmiさんのような方を前にすると、「初心者」マークを外すのはまだまだ早いと強く自覚します。私はこのコミュニティに入るまでは、「もっといい音楽は無いか」にしか興味が無くて、「どうすればもっと音が良くなるか」に時間とエネルギーを全くかけてきていませんでしたから。
一つのスピーカーを鳴らすのに10年かけて、「最近、ようやく満足いく音になった」というgenmi邸の805は、「ここまでオーナーに愛されたらコイツも幸せだろうな」と思わせる関係性でした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
さて、表題に「相互訪問」とあるように、4人での「感想戦」の際に、しこたまワインを飲んで前後不覚になりつつも、「そんな偉そうな口を利くならお前の音も聴かせろ!=意訳=爆」となり、逃げる私ではありませんので(笑)、当初K&Kさんがお見えになる予定であったところに、genmiさんも乱入することとなり、genmi邸訪問の数日後に、今度は伊豆の拙宅で、「再戦」となりました。お互い、genmi邸で聴いたばかりの音源を中心に、「シラフで」(彼は、せっかく「踊り子号」というリゾート列車にお乗りになったのに、一杯やるのを我慢して、カルピスにしたそうです=爆)真剣勝負(?)をしました。
genmiさんは今は非会員ですので、「日記」は書けませんが、ご本人が、掲載を前提に「訪問記」を書いて送ってくださったので、それを無編集で(汗)、以下に転載します。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
OCTAVE V70シリーズ繋がりのAuro3Dさんとはコミュを卒業しているgenmiなので面識はなかったのですが、Auro3DさんのBlack Boxの書き込みを見て、どうやら東京のご自宅がお近くということもあり、共通の友人であるCENYAさんを介して「もしよろしければお越しになりますか?」とこちらからアプローチさせていただきました。様々の幸運が重なって相互訪問があっという間に叶いました(笑)。
拙宅訪問記はAuro3Dさんが執筆されると思いますので割愛しますが、拙宅ではSuper Black Boxの効果をブラインドテストで確認しました。オフ会後の親睦会で話が盛り上がり、ラッキーなことにそれから数日後にAuro3Dさんの伊豆の別荘に伺えることになったのですが、隣に座っている初対面とは思えないフレンドリーな大先輩Auro3Dさんにお酒のチカラも手伝ってなんと「腹パン」してしまうという大失態。それだけ楽しかったということですが、大変大変失礼いたしました! m(__)m
Auro3Dさんはハンドルネームの通りAuro-3Dというマルチの3Dオーディオを世間に広めてらっしゃる方で(笑)、2ch専門の私とはまったく土俵が違います。先日の拙宅オフ会でもAuro3Dさんの主戦場はマルチであって2chではないということが会話やコメントの節々に感じ取れました。それでもV70 Class Aでブックシェルフのアマトールをステレオで鳴らされているとのことでしたので、どのように鳴らされているかとても興味がありました。
時間に余裕はあるけどお金に余裕がないgenmiは新幹線ではなく踊り子号であえて旅行気分を味わい、途中駅で伊豆邸にご一緒するK&Kさんと合流。最寄り駅まで迎えに来ていただいたAuro3Dさんの愛車で別荘地の風景を楽しみながらお宅に向かいました。
写真では拝見していましたが、実際に伺ってみるとその解放感にびっくりです。天井は非常に高く傾斜になっていて、大きな窓からは、ピクチャーウィンドウの如く沢山の緑が目に入ってきます。天気の良い日だったので深緑のスクリーンを透過した優しい日差しが室内に差し込んできて、もうその時点で「やられた~」です。
さて、最初に2ch(マランツ→V70 Class A→アマトール)を聴かせていただきました。スピーカーの後方に綺麗に音場が広がり、Auro3Dさんが何度も仰っていた通り、いわゆるAuro3Dさん好みの音が分厚く甘い癒し系サウンドでした。たった数日前に拙宅で再生したAuro3Dさんの持ち込み曲をかけていただいたので違いが一聴瞭然です。
次にV70 Class Aをパワーアンプにして送り出しをOPPO、最新鋭のAVプリを経由した音は、最初に聴かせていただいた送り出しがマランツ→V70の音と比べるとシャープでハイファイ調の音に聴こえました。このAVプリに内蔵のDirac Liveというもので位相補正がされているとのこと。DACも違うようなので正確な判断はできませんが、それでも位相補正のポテンシャルは感じ取れました。805使いのgenmiとしてはこちらの音の方が親しみがあってピアノ高音部の芯や響きが綺麗に聴こえたのですが、何かアマトールの良さがスポイルされてしまっているように感じ、個人的には最初の組み合わせをベースに今後ブラッシュアップした方がAuro3Dさんのゴールへの近道のような気がしました。
いずれにしてもソナスとB&Wの出音は別物ですから、805では表現できないサウンドを十分に楽しませていただきました。
ステレオを満喫し、さあマルチを聴きましょうというところで、な、なんと、Auro3Dさんがキャスター付きのボードにセットアップされていたアマトールをまるで荷物を運ぶかのようにゴロゴロと押してマルチ用の所定の位置まで移動しているではありませんか!! 目が点になりました。「SPセッティングがオーディオの肝」が座右の銘で、SPスタンドをそれぞれ24kgの鉛で補強し1mm未満の位置調整を日々行っているgenmiにとってその光景はまさに「世界の衝撃映像100連発」の堂々第一位に匹敵するレベルの衝撃でした(笑)。もうgenmiトラウマになっちゃいますぅ~
気を取り直し、次に聴かせていただいた大本命のマルチの音は本日第二弾の衝撃でした。Auro-3Dは初体験でしたが、2chソフトを3Dサウンドへアップミックスして再生する「AuroMatic」という機能には特に驚かされました。グッと奥行きが出て音の密度が上がるので躍動感がアップして音楽がすごく楽しく感じました。スピーカーが増えることによるデメリット的な要素は特に感じません。ソフトによって相性があるみたいですが、これはかなり使えますね。何よりも音が自然というのが素晴らしいです。
Auro-3Dソフトもいくつか聴かせていただきましたが、定番とご説明のあった教会収録ものは、ここはどこ?教会?と錯覚するほど音の響きや広がりが自然で、音は紛れもなく「ドーム天井」なのに天井を見上げると「斜行天井」といった不思議な感覚に襲われました。これは2ch派もマルチ派も関係なく、誰もがこれを聴けば純粋にひとつの完成された世界だと思うのではないでしょうか。心が洗われた感じがして本当に感動しました。こんなにいっぱいスピーカーがあるのにこれほど澄んだ空間が再現できるこの技術はすごいですね(もちろんAuro3Dさんのセットアップ技術も)。
毎週末こんな良い環境で好きな音楽を満喫されているAuro3Dさんが羨ましかったです。今度はAuro-3Dで映像も鑑賞させてください。色々とお気遣いやおもてなしをしてくださってありがとうございました。(不思議=魅力的な)大先輩Auro3Dさんをもっと知りたいのでこれに懲りず今後ともよろしくお願いいたします!
——————————-
コメント ※編集/削除は管理者のみ