またまた超初心者的疑問で恐縮です。ベテラン諸兄のご見解を伺いたく。
このコミュニティでミネルヴァさんにご紹介いただいた、NORDOST SYSTEM SOLUTIONを一通り「聴いて」みたんですが、お陰で書斎の30年超選手(笑)の1000Mに、音量・音色の左右差が出ていることに気が付くことができました。ピンクノイズやホワイトノイズを左右交互に出力するトラックがあるためです。
この1000Mを買った大学生の頃、ショップの店員さんに、「このつまみは何のためにあるのですか?」と聞いたのが、この写真にある、アッテネーターです。
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店員さん曰く、「このスピーカーは、録音エンジニアなどのプロが使うことを前提に作られている。そういう現場ではスピーカーをスタジオに設置した後、左右のスピーカーの音量と音色がぴったり同じになるように、厳密に調整する。そのためにこのつまみがあるのだ」との説明を受け、その際にホワイトノイズとかピンクノイズというものを使うのだと教えていただきました。
「三つ子の魂百まで」で、それ以来、引っ越したりするたびに自分なりに調整していました。でも最後に調整したのは、軽井沢の工房でネットワークやスピーカーユニットなどのオーバーホール後に今の場所に設置したときで、もう十年近く前のことでした。
今回左右の音色・音量差が出た理由は分かっています。数年前に書斎にマルチシステムを導入した際、2ch担当の1000Mと共存させるため、L字型に二つのシステムを設置しており、狭い部屋なのでマルチのメインSPである、Dynaudio のXEO 5を、L側の1000Mの軸上右30度ぐらいのところに置かざるを得なかったからです。元来不精ですし、すっかり2chよりマルチを聴く機会が増えたこともあり(1000Mごめん=笑)、再調整をしておりませんでした。
今回、「瓢箪から駒」のように気が付くことができて良かったのですが、調整してみた結果に自分でもびっくりしました。写真のアッテネーターの位置をよくよくご覧ください。スコーカーはマイナス3db、ツイーターに至ってはそれ以上絞って、やっと音量と音色が揃いました(汗)。
で、ふと気が付いたのですが、このスピーカーはこのような調整用のアッテネーターがあるからいいのですが、伊豆にあるソナスなんかにはついてないですよね。私の知る限りではJBLのモニターシリーズはついていますが、同じJBLでもWoodyな家庭用途のものにはついていないように、他のメーカーでもむしろこのような調整つまみがないSPの方が多いはず。
では、皆さん、左右のSP、同じ音量・音色に本当に揃ってます?ピンクノイズかホワイトノイズを左右交互に再生して、「同じ音」に聴こえるお宅の方がむしろ少数派だと自分の経験では思いますが、いかがでしょうか。
これが揃うには、専用のオーディオルームで左右上下とも完璧に対称な部屋で、かつ、両スピーカーの物的特性がぴったり揃っていないといけないはず。グランドスラムさんに教えていただきましたが、ペアで50万円のSPと500万円のSPの違いの一つに、この物的特性の誤差の大小があるとか。つまり余程パーツの精度を吟味されて作られたものではない限り、二つのSPの音量や音色がまったく一致することは難しいとか。仮にこれが揃っている最高級品をお持ちでも、部屋の左右が材質も含め全く対称のお部屋で聴いている人はそんなに多くないのでは。ということは、左右で音量や音色が微妙に異なっているわけですが、それを調整する手段は???
左右独立したグライコを入れるか、アキュフェーズのヴォイシング・イコライザーのような音響補正装置を使うか。私がリビングでやっている方法は、2ch再生なのにAVアンプを使って、その補正(f特のイコライジング)を利用すること(伊豆もマルチは同様)。でも、これらはすべて「理論的」には音の純度を落とすので、原理主義的な方は拒否反応を示すと思うんですよね。
「そんなの気にしない。ホワイトノイズを聴くわけじゃあるまいし」という漢気質の方はもちろんいいのですが、中にはA型気質というか、こういうこと、気になる方もいらっしゃると思う(左右の角度や距離はミリ単位で気にする方が、音量や音色の違いが気にならないわけがない?)のですが、こういう方がみんな調整機能の付いたモニタースピーカーを持っているわけではないと思うので、じゃあ、どうしておられるのかな、と。
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