何度目になりますでしょうか、私がこのコミュニティでとてもお世話になっている、K&K邸をまた訪問することができました。
先ほど記事を検索したら、前回の訪問が昨年の9月だったようです。
拙宅でお会いすることは言うまでもなく、他のお宅へも度々ご一緒させていただいたりしているので、もっと頻繁にお邪魔している気になっていました(汗)。
さて、今回の目玉は2つ。前回とのオーディオシステム上の違いは、フロントのツイーターを2㎝出しました、って<だけ>(笑)。[:image1:]そんなんで大騒ぎして呼ぶかぁ(笑)と内心思ってグズグズしてたら、「プロジェクターをレーザーに替えて、天井SPも増やしてアトモス対応した」という大ニュースが来て、「なら行くか」って(爆)。
ということで、今回は<内心では>プロジェクター(&Atmos)本命でお邪魔したのでした。
そもそも、拙宅のDirac Liveの機能・成果にインスパイアされて(?)、K&Kさんが取り組んでこられたことの詳細は一連の彼の記事を見ていただくとして、要は(かなりざっくりとしたまとめ方ですみません。間違っていたら指摘してください=汗)、様々なスピーカー<ユニット>(「システム」ではない。ここ肝心。あとで詳述)に取り囲まれているリスニングポイントに到達する各ユニットからの音の<到着時間>をすべて同じにする、ということ。
普通、「そんなん、AVプリの距離補正でできるじゃん」と思いますよね。K&Kさんの所では、マルチの音楽再生時はAVプリを使ってはおられませんが、OPPO205に内蔵されているアナログ出力の距離補正をいじっておられ、もちろん、正確に各スピーカー<システム>との距離は合わせておられます(現状、1Fは4台、2Fも4台で、SW1台です)。しかーし、<システム>(これは2Wayとか3Wayの複数<ユニット>がエンクロージャー内に集合している状態をここでは指しています)の距離を合わせても、よーく見ると、ツイーターとウーファー(K&K邸の1Fの4台は2Way。ちなみに2Fの4台はフルレンジなので問題なし)の一番へこんでいるところの奥行きって、違いますよね?どうもこれがイカンらしいのです。この微妙な距離の差が、リスニングポイントにおける音の到達時間の微妙な差になるらしいのです。
教えていただいただけですが、音速というのは一定の温度・気圧であれば、高音であろうが低音であろうが同じ速度で空気中を伝わるそうです。ですから同一空間内に置かれたスピーカー<システム>の二つのユニットから出る音のリスニングポイントの到達タイミングは、「耳に近いユニットの方が早い」わけです。
「いや、でも2㎝の差なんて聴き分けられないでしょ?」とド素人の私は思っていたのですが、私の目の前で電卓叩いて計算していただいたのですが(笑)、ある周波数では2㎝の差で完全に逆相になるそうです…このコミュニティに来てから「逆相」というコトバにやたら敏感になってしまった(汗)私は、「逆相はアカン」と素直に反応。
で、論より証拠、まずは聴かせてください、と指定された場所に座って、オケとかピアノとかボーカルとか何曲かを聴きました。
「…」
(以下、心の声)「悪いけど、前より悪くなってんじゃん。凡庸な音で、活き活きしてないなあ。ああ、なんて取り繕おうか。お世話になっているしなあ」と思いながら聴いてました(大汗)。
実はこれ、前回お邪魔した時も同じことを書いていることに先ほど気がついたのですが(自分の前回訪問記を読んでから行くべきでした=汗)、バーチカルツインって、上下の二つのツイーターの「ど真ん中」に耳を持って行かないとダメダメなんですよ。私はK&Kさんより座高が高いので、普通に座ると、上のツィーターに近く、下のツィーターからは遠い位置に耳が来ます。恐らくその距離の差は2㎝どころではありません!せっかく両方のツィーターを苦労されて2㎝前に出されたのに、この耳の位置では台無しなんです!!![:image2:]
過日お見えになったお客さんが、あまり印象的そうじゃなかったと、K&Kさんは少々がっかりされておられる様子でしたが、そりゃそうですよ。その方、K&Kさんよりかなり背が高いそうですから!!!ホストご本人は、普段ご自分が聴いて「良くなった」と思っているポジションにおけるご自分の耳の高さが、来訪者の耳の高さと違っていることに気づいておられなかったようです(笑)。皆さん、K&K邸で試聴をする際は、自分の座高の高さをよく考えて、座布団敷くなり、床に正座するなりしましょうね!!!でないと、せっかくの「人間Dirac Live」=位相整合の成果を堪能できませんので(笑)。
ということで座り直して、改めて「すみません、もう一度さっきと同じ曲を」とお願いしました。
[:image6:]<この耳の高さ>が肝心!!!(床に正座しているの図)
ボーカルはくっきり。ピアノは澄んで、オケは各楽器のパート別の音がよく聴き分けられます。
実は、今、私はこれを、伊豆の拙宅で、Amator IIIをDirac Liveで補正した2chのモードで、大好きなChrissie Hynde(プリテンダーズです。彼女の声は、自分の琴線と共鳴するんです)を聴きながら書いているのですが、これ、先に上梓したgenmiさんによる拙宅への訪問記にかかれていた、「位相補正がされた音」なんですよ。で、さきほど気がついたのですが、「なんか、これ、もしかしてK&Kさん所の音と似てないか?」と。慌てて(笑)、彼の所で聴かせていただいたものと同じボーカル曲をかけてみると、確かに似ているんですよ。もしかしてこれが「位相が合っている音」なのかもと。
Amator IIIは、2Wayですが、恐らく厳密に言えば、ウーファーの方が深いところにあります(逆かも?すいません、よくわかっていません=汗)。だから、たぶん、ツィーターが受けもっている帯域の方が、数マイクロ秒(?)ほど私の耳には早く届いているんでしょう、普段は。これを今は、Dirac Liveという現代最先端の一つの補正ソフトにより、その時間を合わせているはずなんです。その音色が、K&K邸で聴いた音の感じとそっくりとは…。
さすがに私は、イタリア美学の粋を尽くした(笑)、美術品的工芸品であるAmator IIIの皮張りのバッフルをひん剥いて、ツィーターを抉り出す、なんてしたくありません(爆)。見た目重視の軟派オーディオファンですから(爆)。拙宅の場合は幸い、それを機械がやってくれていますが、K&Kさんは機械任せにせずに、ご自分でやられたわけです。その「職人的精神構造」に、ひたすら恐れ入ります(笑)。そしてその成果も全く素晴らしいものでした。<位相耳>(笑)の私が言うのですから間違いありません!!!
Atmosも確認してみようと、普段拙宅ではAuro3Dで聴き込んでいる、教会音楽ソフトを二つ持ち込みまして、それをAtmosで(BDオーディオなので、選択できる)聴いてみました。
「なかなかやるな」でした。さすがに「拙宅のAuro3Dよりいい」というとちょっと盛りすぎなので、そこまではLip Serviceはできませんが(笑)、タマゴくん(すみません、スピーカー名憶えていませんが、2Fの4台のSPです)のフルレンジらしい能力に、位相が合っていることが加わったせいか、結構クリスプな見通しの良い音が出ていました。[:image4:][:image7:]
ということで、ここまでで当初の目的と思っていたプロジェクターなんかどうでもよくなりまして(爆)、元々映像にはそこまで関心のない私はもう帰ろうと思ったのですが、さすがにK&Kさんに引き留められまして(笑)、拝見しました。[:image5:]ご本人もおっしゃっておられましたが、白黒のコントラストが素晴らしく表現されていました。明るいところのまぶしさが、有機ELテレビのようでした。まあ、映像の目利きには自信がないのであまり詳しく書くと馬脚が現れそうなのでやめときます(汗)。恐らく、拙宅と同じV9Rをお持ちのX1おやじさんとかの方がより「差」に敏感かと思いますので、続きはお任せします(笑)。
ということで、K&Kさん、これからもよろしくお願いします。お互い、切磋琢磨いたしましょう。おしまい。
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