コロナ第八波ですか… 飲み薬の認可がカギだと思うのですけれども。
さて、コロナ蔓延以降、2年お休みしておりましたコンサートホール巡りを再開することにしました。
日程、アーティスト、曲目、そして出来れば行ったことのないホール、と条件をつけて絞り込みました結果、京都でのアンドリス・ネルソンス/ボストン交響楽団の演奏会に決めました。
その後、あちらのコミュニティでKIMURAさんからお誘いいただき、弾丸ツアーの旅程が決まりました。
大阪経由で京都に到着後、KIMURAさん宅訪問でオフ会、夕方にホテルチェックイン後、コンサート、ちなみに翌日は大阪で久々開催のハイエンドオーディオショウを午前中だけ見て帰宅します。
夕方から用事がある関係で、なかなかの弾丸ツアーとなりました(笑)
まずはKIMURAさんのお宅訪問です。
JRで最寄りの駅まで向かい、KIMURAさんにお迎えいただきました。
KIMURAさんと言えば、黄色いSystem7、dCSとハイエンドな機器に当時話題のAcoustic RealityのICEpowerアンプで最新オーディオの先端を走っているイメージでしたが、現在はゴトウ総合音響の流れを汲むメーカーオーディオロマネスクのDAC、アッテネーター、パワーアンプ、スピーカーとフルシステムを揃えられています。ソースはPCからの送り出しで、こちらもオーディオロマネスクのチューニングとのことでした。
ルームチューニングはどちらかと言えば吸音が主になっているようで、吸音材が大量に使われていますが、買ったままをそのまま貼り付けるのではなく、小さく切って適所に投入されるように貼られているところにKIMURAさんの拘りを感じます。
まずはKIMURAさんの音源を聴かせていただきましたが、ご本人の言の通り、かなりの小音量です。
少なくとも私がお伺いした方の中では一番です。
私が部屋でBGM程度に流し聴いている音量からボリュームを一段増したくらいでしょうか?
後半はお気遣いいただいて、少し上げていただきました。
昼間のオフ会ですから周囲の生活音が多いですし、おそらく普段はS/Nの高い夜に聴かれることが多いのだろうと思います。
聴かせていただいた印象なのですが、とても丁寧な再生です。スピーカーのバッフル面から少し奥に定位するヴォーカルは、雑味をキッチリと濾し取った味わいで上品な艶を感じます。
特定の子音の発音が目立って気になるようなこともなくとてもスムーズです。部屋を暗くした中に余計な付帯音なく浮かぶ音像が印象的でした。
音色はわずかに明るめ、鮮明度はほんの少し落としてある感じで、京友禅を思わせます。
日頃良く聴かれるジャンルの関係もあると思いますが、どちらかと言えばマルチトラックで収録された音源の方が得意な感じです。
ミニマムマイクで収録されたアコースティックな音源だと、もう少し音量が欲しいでしょうか?
Lo-Dのユニットを使った2ウェイのスピーカーは現代のスピーカーと比較して再生帯域は決して広いとは言えませんし、設置や再生音量からも音源の持つ情報全てを出してくれているわけではおそらく無いでしょう。(今回、私が持ち込んだ音源は結構意地悪なものが多かったですし)
後半では無理にお願いして手持ちのポータブルプレーヤーの音源をかけていただきました。
ただ、情報を全て出すことが本当に良い再生につながるのか? と言われると断言できない自分がいます。
逆に、一部をわざと隠しておくと、そこに本来あるべきものを脳が勝手に補完してより良く聴くことができるとも考えられます。
「夜目・遠目・笠の内」と言うように、人間の想像力こそが大事なのかもしれません。
オーディオショウ等で聴かされる「低域のボトムまで十分に再生される」とか、「高音がスッキリとどこまでも伸びていく気持ちよさ」とかアナウンスされる再生とは真逆の音でした。
自分から積極的に聴きに行く姿勢が大事ですね。あらためて自分の立ち位置について考えさせられました。
最後に聴かせていただいた二曲、特に「天気の子」の三浦透子さんの歌唱にKIMURAさんの目指しているものを何となく感じさせてもらったオフ会でした。
帰りの車の中で、既にアンプとスピーカー(どちらもオーディオロマネスク)の導入計画があると教えていただきました。
機器の入れ替えで方向を変えずに追求するのか、新たな方向へと進路を変えるのか、楽しみなところです。
急きょ予定を入れてくださり、ありがとうございました。
JRで京都駅へ戻って、駅前のホテルにチェックイン、今度は地下鉄で京都コンサートホールへ向かうのでした。
コメント ※編集/削除は管理者のみ
fukuさん、こんばんは。
オフ会記を書いていただき、ありがとうございました!
fukuさんの感想を参考に、またセッティングに精を出します。
それと途中でボリュームを少し上げたのは、fukuさんからのリクエストがなくても上げるつもりでしたので、お気遣いはいりません!
この一年で我が家に聴きに来られた方は、こちら(ファイルウェブコミュニティ)を含めて約20人(今月は6人。笑)ですが、「途中でボリュームを上げましょうか?」と私が聴いたところ、約7割の方が「このままの音量で大丈夫」と言われ、約3割の方が「もっともっと上げて欲しい」と言われました。
それを不思議に思っていましたが、ボリュームを上げて欲しいというリクエストは、平日の昼のオフ会に多いことに気付きました。
我が家の隣には、幼稚園があり、太鼓やピアニカの演奏、合唱の歌声、叫び声がかなり聴こえてきますので、私が小音量時に聴いて欲しい「音の消え入る様の美しさ」や「音と音の間の緊張感」が聴こえない、もしくは聴こえにくいのだと思います。
今後は、オフ会は幼稚園が休みの土日祝か、平日の夕方からにします。
また京都コンサートホールにお越しの際はお立ち寄りください!
私がそちらに行った時はよろしくお願いします。
それと、私は、再生音には「基音」と「倍音」と「付帯音」が混ざっていると理解していまして、いかに「付帯音だけを取るか」ということに注力しています。
その取り組みを聴いてもらえたので嬉しかったです。
KIMURAさん、こんにちは。
KIMURAさんの出されている音を聴いて感じた色合いを「京友禅」と書きましたが、その味わいからするとむしろ「京のおばんざい」とするべきだったかもしれません。
一見、シンプルで飾らない味わいですが、そこへ辿り着くまでにどのような研鑽を積んできたのか、聴き取る側の意識が大事だと思います。
大規模な機器の入れ替えを目の前にされていますが、また機会がありましたら、聴かせてください。
あちらとまったく同じでは面白くありませんので、持ち込ませていただいた音源について少し書き足しておきます。
シゼル・ストーム(ジャズヴォーカル)は、実を言うと全体のバランスがキッチリと取れていないサウンドです。
ベースの音量がかなり大きく録られていますので、ヴォーカルに音量を合わせるとベースが目立ちすぎます。
で、再生機器の低域再生能力と制動力チェックをしています。
MusicaDolce(リコーダー)は、ソプラノ二本(ソプラニーノ持ち替えあり)、アルト、テナー、バスの五重奏で、ソプラニーノの再生にポイントがあります。
DACのアナログ出力回路に余裕がなかったり、スピーカーがエンクロージャーの共振を利用するようなタイプだとクリアな音が出ませんし、音量が上がるところで音像が肥大してしまいます。
音像はあくまで小さく、その周りに広がっていく響き全体の音量が上がるように再生できるはずです。
後、小編成ですから、五人の並びが部屋全体に広がって聴こえるようなら、設置の見直しが必要になります。
ハイドン(チェロコンツェルト)は音色のスムーズさを聴きます。
ただし、再生されるチェロの音色がスイートに艶やかに鳴ってはいけません。
使用されている楽器がチェロの神様、カザルスの愛器ゴフリラーなのですが、力強く、どちらかといえば渋めの音色です。
少しザラつきつつ、颯爽とした演奏として聴けるはずです。
もちろん、これらは拙宅で私が聴く上でのポイントですから、それがどうこうというわけではありませんけれども。
fukuさん、こんばんは。
こちらも本家の方も通知が来ておらず、気付くのが遅くなりました。
そもそも、自分の記事以外には通知が来ないのですね(^_^;)
勘違いしていました(^_^;)
聴きどころの解説ありがとうございます。
注視して聴いてみます。
私は毎日、調整も含めて、約4時間くらい音楽を聴いています。
なので、毎日食べても飽きない、素朴ながら深い味わいの「京のおばんざいサウンド」なのだと思います。
霜降り牛や大トロは毎日食べると飽きますし、3日目で胸焼けがします(^_^;)
今は音楽再生も表面的な表現にはあまり関心がなく、調整も、いかに違和感がなく、音楽が胸を打つか、演奏者の心の機微に迫れるか、に主軸を置いています。
ただモノラルパワーアンプや弩級スピーカーが来ましたら、以前のようなリッチでゴージャスなサウンドに戻っているかもしれません(^_^;)
それは正直、自分にも分からないです(^_^;)