今朝がた、ViV lab代表のあきやんさんからメッセージを貰いました。
日曜日に書いた日記:A&Vフェスタ2009で気になったもの!【音響関連】のコメントについてです。
内容を要約すると以下の3点です。
①A&Vフェスタでevanui signatureから出ていた低域の問題は、後ろと左右にあったボードに寄るところが大きく、セッティング時点でとても悩まれたこと。
②ボードはほとんど固定されておらず、低音に共鳴してかなり悪さをしていた。通常の環境であれば、もう少し良い低音を再生すること。
③機会があれば是非元町の試聴室で聴いてもらいたいこと。
◇決して抗議ではなく、いい訳をしたかった・・・と丁寧に伝えられていました。
実際、私も現場でボードの設置は気になっていました。低域についてではなく、中高音の反射についてです。evanui signatureのフルレンジユニットからは、トランジェント抜群の中高音が放射されるのですが、バッフルがなく球形のエンクロジャーに入っているためか、ユニットから放射された音は全方向に向かい、後ろのボードに反射して再度全面に向かっている感覚でした。ですから、一番前で聴くと音像が結ばず定位感も良くないものでした。この辺りはショー固有のセッティングの影響がわかったのですが、低音への影響は察しがつけられなかったようです。
このスピーカーは、本当に素晴らしい発明だと思っています。出てくる音は、既存のスピーカーとは大きく異なるものです。トランジェントの良い、微粒子で自然な音が全方位に放射される!と言った印象です。このスピーカーの質感に合う低域が備われば、鬼に金棒と言っても良いのかも知れません。
私もひとつ言い訳をしたいのですが、当日感激してあきやんさんと話したいと思ったところ、別のお客さんが先に話されており、その後2回ほど立ち寄ったのですが、奥様(?)と話をされていました。次の予定もあったので、あきらめてその場を後にしたものです。話したかったのは、低域の件と実質的な許容入力のことです。素晴らしいユニットに無理はさせずに、質感の合う低音ユニット(あるか不明ですが)を組み合わせたらどうだろうと思い話したかったというわけです。
勝手なことばかり言っていますが、本当に素晴らしいスピーカーだと思います。開発者の意図や狙いはちょっと聴いただけではわからないと思っています。この日記のレスとして、最大限アピールしていただければ、幸いだと思います。
あきやんさん、応援していますので頑張ってください!
【参考】
1、evanui signatureのHPでの紹介
2、元町試聴室の案内
コメント集
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あきやん@vivです。
ヒジヤンさん、日記にまであげて下さってありがとうございます!
当日はお話しできなくて残念でした。すいませんでした。
せっかくなのでいろいろ書かせていただきたいのですが、沢山あって何を書いたらいいのやら・・・。
とりあえず、ユニットのことでも。
あのユニットの良さは、2つの要因があると考えています。
1つはエッジとダンパーによる非線形歪みがないことや、固有振動の影響を受けないこと、振動板の微細な振動を妨げないこと、バッフルやユニットフレームからの振動の影響を受けないことなど、エッジ・ダンパーによる直接的な影響の回避です。
もう1つは、ユニット背面(エンクロージャ内部)からの音漏れの量が激減していることです。
通常のエッジ付き紙コーンを使用したユニットからなるスピーカーのエンクロージャ内に、別のスピーカーを入れて鳴らしたら、かなりの音が外に漏れ聞こえるであろうことは容易に想像できます。
障子の向こう側の音が筒抜けのようなものですね。
しかしevanuiでは、振動板が小さく、金属製であり、柔らかいエッジも持たないため、内側からの音漏れがかなり少なくなっており、音を汚さないという非常に大きなメリットが得られるのです。
超強力磁気回路を搭載しながら、能率がそれほど高くない理由もそこにあります。
聴く人によっては、中高域が綺麗過ぎて、逆に物足りないと感じるようですが、そこは好き嫌いで選んでいただくしかないと思っています。
ただ、かなりのボリュームで1日中聴いていても疲れないこのスピーカーは、より正しい方向には向かっているのではないかと確信しています。
現在のオーディオの主流とは異なったことをしていますので、よく不安になります。
こうして応援して下さる方がいらっしゃると本当に励みになります。
日本の音楽の文化的レベルは、他国に比べるとまだまだ低いと感じています。
これからも、良い製品を作って、オーディオ界に貢献というよりは、優れた音楽の存在をより身近にしていければと思っています。
では、そのうちお会いできることを楽しみにしつつ、失礼致します。
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開発者の思いの一部を紹介していただきありがとうございます。
なるほど、ポイントは2つ(エッジとダンパーがないこと、エンクロージャからの音漏れが激減していること)なんですね。当日の試聴は、音楽を鳴らしているときからだったので勉強になりました。
そして、日本の音楽文化レベルを格上げしていきたい!ことついても共感を覚えるものです。
あきやんさんを応援していますし、近いうちに会いに行きます。元町の試聴室に居られるのですよね。音楽文化の発展にご尽力されることをご期待致しております。
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なかなか研究熱心ですね。
SPユニットの開発、SPシステムの構築とSPのセッティングは
本来一体で考えないといけない処ですが、
なかなかそこまでできる処が無いのが実情です。
エッジレスのSPは過去色々なメーカーから出ていますが、
SPの主流にはなっていません。
エッジレスのメリットとデメリットを考えて
ユーザーが「音質」で選ぶしかないと思います。
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そうですね、技術・能書きなどは最終的には一切関係なく、音質が全てです。
難しいと感じるのは、オーディオ機器の音というのは、伝える手段がなく、実際に聴かないと絶対にわからないことです。
音楽や演奏は、録音すれば伝えることができます。
素晴らしい景色も、演劇も、伝わる度合いは別として、記録することや描写する手段があります。
カメラや家電製品、パソコンの性能・使い勝手なども比較的容易に、正確に伝える手段があります。
しかし、オーディオ機器の音は、聴いてみないとわかりません。
この点で、オーディオ機器の性能というのは、味覚や嗅覚にとても似ていると思います。
同じ料理でも、調達できる食材や水で美味しさは変わりますし、食べる人の生きてきた過程やその時の体調・環境によっても感じ方が大きく変わります。
オーディオもしかりで、「あの時あの場所で聴いたときは良かったのに・・・」「◯◯さんはダメだって言ってたけどけっこう良いじゃん」ということがしょっちゅうですよね。
そういう意味で、作る側としてはA&Vフェスタのような展示会は、非常に恐ろしいステージでした。
幸い、今回はヒジヤンさんをはじめ、良い評価をして下さる方が多かったので胸を撫で下ろしている次第です。
ところでエッジレスのことですが、恐らくエッジとダンパーの両方を無くしたのは、製品としては本機が始めてではないかと思います。
(試作レベルでは超伝導現象を利用したものがあるようです)
これまでにあったエッジレススピーカーは、ダンパーに工夫をしてエッジを取り去ったものなので、エッジの持つシール・ダンプといった重要な機能も同時に失っていました。
evanuiでは、エッジを粘性流体で置き換えているので(エンジンオイルのようなイメージです)、従来エッジの副作用だけを取り除くことに成功したと思っています。
ひょっとすると、より正しくはエッジ・ダンパーレスという表現より、リキッドダンパー、リキッドエッジ搭載という表現にすべきかも知れませんね。
以上、グダグダと長くなってしまいましたが、とにかく一度是非聴いてみて下さい。
プロフを拝見しましたが、しきさんとはスピーカー遍歴が非常によく似ていますし、目指す音も同じだと思います。
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