正月は音がいい!なんて感じた方がいらっしゃるかもしれません。電源が綺麗になると音がよく感じるのは間違えないと思います。ですが、電源ノイズによりスピーカーからの出音はどのように影響を受けているのでしょうか?、「AC iPurifierを付けると、電源ノイズは増えるが音質はよくなる」などの報告にも興味もわきましたので、電源ノイズと聴感との関係を実験的に試してみました。
前回の日記で、自宅の電源ノイズをEMIメーターで測定した結果、時間帯での変化、AC iPurifierを付けたときの測定値などを現状把握として実施しました。
今回は、各電源に強制的にノイズを注入した時に、どのような音質の変化があるのかを聴感で確認したものです。
ノイズの注入は下記の4種で実施しました。
①ACアダプター(スイッチング電源)・・・i-Phon用ACアダプター
②GaNスイッチング電源・・・汎用:RAVPower 61W
③AC iPurifier 2PIN
④AC iPurifier 3PIN
手始めに、上記のノイズを注入した場合にEMIメーターの測定値にどの程度の変化があるのかを、オーディオ電源の空きコンセントで測定しました。ノイズ変動の少ない夕刻時の実施です。
時間帯:日曜日 15時~17時
場所:オーディオ用電源の空コンセント
方法:二口コンセントに計測器とノイズ注入を並列で設置 (設置してすぐに計測した)
コンセントにノイズを注入した時に、音はどのように変わるのか?
聴きなれたソフトで確認してみました。
1)幸田浩子/アヴェ・マリア
Ⅰ;CDPのCDP側NCT2次側コンセントにノイズ源を注入した結果
・ACアダプターは、音が曇り、低域が沈み込まず、定位もくるい、いい所なしだった。
・AC iPurifier 2PINでは、ノイズ量が最多となるが、定位がより明瞭となりよい。
・ただし、AC iPurifierを3PINで使用したら、コントラバスの定位がセンターになったのが面白い(謎)
Ⅱ;CDPのコンセント側NCT2次側コンセントにノイズ源を注入した結果
・カスケードの中間部からのノイズ注入は音への影響は出にくかった。
・ノイズを注入すると、コントラバスの定位がすべてセンターになるのが面白い(謎)
Ⅲ:AMP用NCT(200V)の1次側コンセントにノイズ源を注入した結果
・ACアダプターは、音がボケる曇る、低域が沈み込まず、定位もくるい、まるでダメだった。
・AC iPurifier 3PINでは、ノイズ量が増加するが、音が明瞭となり、定位がクリア、マイナスも感じずによい。
・ノイズを注入すると、コントラバスの定位がセンターになるのが面白い。(AC iPurifier 3PIN以外)
2)カノン/オルフェウス室内管弦楽団
Ⅰ:CDPのCDP側NCT2次側コンセントにノイズ源を注入した結果
・ACアダプターは、音がやや曇り、低域が沈み込まず、定位もくるい、いい所がない。
・AC iPurifier 2PINでは、ノイズ量が最多となるが、スッキリし、定位がクリアでよい。
・カノンの第1から第3ヴァイオリンの定位は、ノイズがあると左に固まる傾向がある。
Ⅱ:CDPのコンセント側NCT2次側コンセントにノイズ源を注入した結果
・カスケードの中間部からのノイズ注入は音への影響は出にくかった。
Ⅲ:AMP用NCT(200V)の1次側コンセントにノイズ源を注入した結果
・ACアダプターは、音があいまいで、低域が沈み込まず、いい所がない。
・AC iPurifier3PINでは、ノイズ量が増加するが、音が明瞭となり、定位がクリア、マイナスも感じずによい。
以上、聴きなれた音源でノイズを注入したときの音への影響を確認した。まとめると以下となる。
・CDPの機器側のNCTコンセントへのノイズ注入と、アンプのNCT1次側コンセントへのノイズ注入の影響が大きかった。
・ノイズ注入影響は、NCTを介しても音への影響が大きいことから、デジタル系(CDP)よりアナログ系(AMP)の方が、より音への影響が大きいと感じられた。
・ノイズを注入すると、音色の変化もあるが、音像定位への影響が大きいことが興味深い。
・AC iPurifierは、ノイズ量の測定値は増加するが、音質的にはよい効果を生むと感じられた。
ノイズ注入による音質向上検討としては、
◇ACアダプターやGaNのノイズ注入での音質改善策はないことの確認が出来た。
◇AC iPurifierの活用では、NCTとの組み合わせでも音質向上は図れる確認が出来た。
・・・AC iPurifierをNCTの1次側に設置することにより、うなりの低減にも効果はあった。
ノイズ量と音への影響確認は、ノイズ量の測定に始まり、設置や、試聴などの繰り返しで疲れました。もうやりたくないです。
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