きっかけは先日訪問したそねさんのお宅でピエガを聴かせていただいたこと。
当日、そねさん宅ではピエガの下のボードをウェルフロート・ピアノメカ使用のMDFボードからフルコンメカ使用のバーチ合板ボードに交換したのです。
ピアノメカに交換した時も大きな変化でした。今回のフルコンメカへの交換はそれほど大きな変化はないと思っていたのですが、やはりバーチ合板効果もあったのでしょう、意外に大きな変化となりました。
ベースラインが安定してピエガの繊細な中高域がさらに冴えわたる感じを受けました。
[:image1:]
上の写真はそねさんの日記から無断でお借りしました。スミマセン。
MDFボードの時のものです。
非常に心地よい音だったのですが、キース・ジャレットのケルン・コンサートのピアノの音がちょっと拙宅とは違った印象のように聴こえたので、ウチに帰ってから聴き直してみました。
う~ん、かなり違います。
拙宅も最近フルコンメカになったのですが、かなりクッキリハッキリ系の音になっているのでそのせいかややきつめに感じることがあります。
2~5KHzあたりのレベルが拙宅の方が高めのようです。
それで、少し周波数バランスをいじってみることにしました。
拙宅はチャンデバ使用のマルチアンプ方式なのである程度の周波数バランス調整が高域のアンプゲインを変えることで可能です。
クロスオーバー周波数は3KHzと8KHzなのですが、3KHz以上の帯域のレベルを少し変えてみました。
最後に調整したのはいつだったか、聴感と測定で決めたのですが…
トゥイータとスーパー・トゥイータのゲインを2dBほど下げるときつさがとれさらっとした感じになります。
ただ、やはりそねさんのところで聴く中高音とは印象が異なります。
これはピエガが数100Hz以上をリボンタイプのスピーカー・ユニットに持たせていることの効果が大きいのかもしれません。
この繊細さはコンデンサースピーカーに近いような気がします。
ということであのピエガの繊細さをウチのシステムに求めることは不可能と知りました。
でも、ここまで来たのでもう一度周波数バランスの最適値がどこにあるのかを見直してみることにしました。
で、しばらく-2dBで聴いていたのですが、どうも女性ヴォーカルの声の張りがさみしい。チャンデバのゲイン調整と組み合わせて-1dBにすると、やはりこの方がいいかも…
最後に留めで本当にこのバランスが正しいのか奥の手を使うことにしました。
リファレンスとして使ったのが、映画の音楽ソフトとAVアンプが持っている音響調整手段。私の使っているオンキョーのAVアンプはAUDYSSEYという音響調整機能を持っている。これはリスニングポイントにマイク置いた状態での調整を行っているのでほぼフラットな特性が得られているはず。
音楽再生システムとはスピーカー、アンプを共用しているので、異なるのは音楽再生がOPPOのDACを使用しているのに対し、映画ではAVアンプのAUDYSSEY機能、DACとプリ部を使っていることだけ。
今までこの比較をガチでやったことはないけれど、遊びでやったかぎりではそんなに大きな違いはないように思っていた。つまりAUDYSSEYの補正量は大きくないと思っていたのですが、果たしてどうなのか?
使用したのは映画、UHDの’The Greatest Showman’の中からスウェーデンの歌姫「ジェニー・リンド」が歌う場面。’Never Enough’
[:image2:]
AVアンプのDACはバー・ブラウン製で悪くはないけれど最新のフラグシップDACチップを積んだOPPOと比べると解像度などのクオリティではちょっと劣ります。でも周波数バランス的には両者の違いはかなり小さい。
やはり、AUDYSSEYの補正量はそんなに大きくはなさそう。
AUDYSSEY補正に一番近いのは高域を-1dB落とした時か、今までずっと聴いてきた音か? それ以上下げるとAUDYSSEY補正からは遠ざかる。
う~ん悩ましい。
-1dBのほうが耳あたりはよさそうだけれど、女性ヴォーカルの声の張りはやはり元の音か?
0.5dBのステップが欲しくなるけれど、あれば有ったでまたその中間が欲しくなるかも。
結局、元に戻すことにしました。(笑)
また悩んでちょっと落とすことがあるかもしれません。
聴く曲によっても迷いが出るかも…
‘Never Enough’状態は永遠に続くのか?
こういう悩みはマルチアンプを使っている方は経験されているような気がするのですが、どうなんでしょう。
ところで繰り返し聴いた’Never be Enough’のフレーズがしばらく耳について離れそうもありません。
これを実際に歌っているのはローレン・オルレッドですが、「ジェニー・リンド」役はスウェーデンの女優Rebecca Ferguson(レベッカ・ファーガソン)。
レベッカ・ファーガソンは非常に魅力的に演じていて、舞台の場面(動画参照)も本当に本人が唄っているかのような迫力がありました。
この映画の中で最も好きな場面のひとつです。
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