ラヴェルのツィガーヌって苦手だったんです。
ラヴェルは私の好きな作曲家です。
主に管弦楽曲、ピアノ曲を中心に聴いていますが、ツィガーヌは今までどうしてもなじめずにいました。
ツィガーヌってフランス語でロマ(ジプシー)を意味するので民族的なメロディーがベースになってはいますが、サラサーテみたいに夢見心地にはなれるような感じではないし…
ちょっと変わった曲で最初の半分近くはヴァイオリンのソロ、カデンツァが続きそこからオーケストラまたはピアノの伴奏が入ってきます。
ヴァイオリンの演奏やテクニックについては全く知識がありませんが素人の私でも技巧的な難しさを感じるほどのいかにも難しそうな曲。
私にとってはずっと聴いているのがつらかったのですが、最近聴いたCD(私のはDVDオーディオ盤ですが)で少しイメージが変わりました。
実は前から持っていたディスクだったのですが、これです。
[:image1:]
アシュケナージとN響によるラヴェルの管弦楽曲。
EXTONの録音で繊細ですがやや細身の音。
アシュケナージとN響はすごくまじめな演奏、もうちょっと遊びがあってもいいかなという感じ。ちょっと聴いてからほとんどお蔵入り状態で長らく聴いていなかったのですが、ひょんなことからしばらくぶりに聴いて発見したのがこのディスクに入っているツィガーヌ。
ヴァイオリンは木嶋真優。この録音時はまだ10代後半だったみたい。
[:image2:]
このツィガーヌは温度感があって暖かく、耳に刺さることなくやさしく浸透する感じ。
今まで聴いた名手の切れ味はあるけれど冷たくきつさを感じる演奏とは一味違う。
素直に音楽を楽しみながら表現している印象。
というわけで、ついにこの曲が楽しめる演奏を見つけることができました。
不思議なことにこの曲の楽しさがわかるようになってから今までキツイと思っていた他の名手たちの演奏も聴けるようになってきたのです。
全く素人の感想でよくご存じの方にはヒンシュクものの日記だったかもしれませんがどうぞお許しを。
木嶋真優さんにはすごく感謝しています。
余談ですが、前はEXTON録音はやや神経質に感じられて苦手だったのですが、最近はだいぶ楽しく聴けるようになりました。
ウェルフロートのフルコンメカ効果のせいもあるかもしれません。
ヴァイオリンもチャンデバのOP AMP交換の効果もあってか前よりもすごく聴きやすくなっています。でも、前回のOP AMP交換レポートには重大な間違いがあったのでいずれ訂正の予定です。(涙)
コメント ※編集/削除は管理者のみ