デジタルからアナログ信号となるDAC・アンプ・スピーカーの接続ケーブル構造と、プラグ材質の違いによる音質差の報告と考察です。電源線のコアとコンデンサー、ヒューズによる音傾向も加味されます。私の環境は マイルーム にあります。
ローリングストーン誌が選ぶ「歴代最高のアルバム 500選 2020年改訂版」20位にランクされた、レディオヘッド「キッド A」です。
私はアナログケーブルはスピーカーだけでなくラインも4芯スターカッド接続としています。
Star Quadとは星十字という形態で、対角線に向かい合った2芯をねじって束ねて1組をホット、もう1組をコールド(グランド、アース)とします。
この構造ではホットとコールドで磁界が閉じるため、外来ノイズの影響を緩和し放射ノイズが減少します。そのため聴感上もフラットな特性になります。追記:ホットとコールドで電流の向きが正反対となるため、磁界が減衰する構造の方が流れやすくなるためだと思います。
正弦波では分かりにくいのですが、矩形波(パルス応答)では2芯との違いがはっきりします。デジタル信号では10から90%に移行する立ち上がり時間の乱れがジッタとなりますが、アナログ信号では過渡特性が劣化して音が鈍ります。
プラグ素材は燐青銅がジャズ・ロック向けに感じます。ポピュラーな真鍮(黄銅)に比べて2倍程度の導電性があり、シンバルなど高音のアタックが心地よいです。追記:ばね特性に優れた燐青銅はプラグが緩くなりにくいので、接触抵抗が増えにくいという特長もあります。
電源線のコンデンサーはノイズと一緒に高音や倍音も吸ってしまうので、私はコアにしています。ガラス管ヒューズは歪が乗りやすいので、セラミック管スローブロータイプにしています。
理由ですが、アナログ信号は電源線に逆流しライン出力であればトランス(スイッチング電源にも小型トランスがあります)で、スピーカー出力であれば分電盤で反射し共振すると推測できます。この共振が音色の一部となって、システムのカラーリングを形成するのではないでしょうか。デジタル信号(矩形波)の高調波が音楽の倍音と見分けがつかないのと似た意味で、アナログ信号の特性を利用すると劣化なく好みの音色にできると思います。
追記:アナログ信号ではDAC・アンプ躯体の響振の影響も大です。114dBAの瞬間最大音圧を受ける私の環境では、左右スピーカーから等距離でないと音像が偏ってしまいます。
以下のブログに4芯スターカッド、4芯単純、2芯それぞれの実測データがあります。
ムジカ公式ブログ | スピーカーケーブルによる音質の違いは本当にあるのか? vol.4
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