カートリッジの針先のクリーニングにはいろいろなやり方がありますね。
LyraはSPTという液体を売っているけど、非常に高額。これっぽっちの液体が$60。 化粧水か?
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しかも使用法が無茶。 付属の毛先に液体をつけて針をなぞるわけだが、針の先っぽだけに液体をつけろ、決して接合部やカンチレバーには触れるな。
そんなこと出来るわけない。 だいたい針先なんてミクロの決死圏の世界、その先っぽだけなんてほとんど不可能、っていうか不可能。
そんなわけで2本持っているけどほとんど使ったことありません。
何でそんな高額で使いもしない液体を2つも持っているのか、それは大昔にHelikonを買ったときにまず一つ買い、でもあまりの使い勝手の悪さにほとんど使わずに放置、その後Kleosを買ったらSPTが付属してきたからです。
液体だともしカンチレバーと針の接合に接着剤が使われている場合に劣化させたりする可能性があります。
特にアルコール系は使わないに限る。 SPTにアルコールは使われていないけど。
例えばOrtofonなどはどんな成分でも液体のクリーニングは針先に使うなと書いています。
私が今までずっと使ってきたのはOnzowのZerodust、これは粘着性のある極めてやわらかいシリコン素材か何かで出来ていて、針を乗せれば埃が取れる。
非常に効果的でこれを定期的に使っていれば針先は常にきれいに保てる。
これも高額だけど長期間使えます。
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だからこのZerodustで十分なんだけど、最近DS AudioのST-50というクリーニングパッドを入手しました。
説明に産業用クリーンルームの埃取り用のウレタンジェルを使っていると書いてある。
これでピーンと閃いたのが、Gel-Pak
半導体を製造する過程でシリコンウェハーに作りこまれた回路を切り分けてチップ(ダイと呼ぶ)にする前にウェハーのまま機能試験するのだが、電気的接続をするために数千本の小さな金属針が付いたプローブカードをウェハーに接触させる。
何度も繰り返すと張り先が汚れてくる、そのためにGel-Pakクリーニングウェハーというのを使って針先をきれいにする。
そのGel-Pakというのが正に粘着性の高いジェル状の物質。 たぶんST-50が使っている素材と同じじゃないかな。
昔仕事でよく使ったからなんか懐かしくてST-50を買ってしまったわけです。
クリーニングウェハーの洗浄は布(クリーンルーム仕様の毛羽立たないやつ)にアルコールを染ませて拭いていたけど。
ST-50は水道水で洗って乾かせと書いてある。
アルミのケースで底に本皮が貼ってある。 梱包も何重にもビニール袋に包まれていた。 なんか機能と関係ないところに金を掛けているな。
でもクリーニング効果は抜群。 Zerodustの倍くらいの値段だけど、これも買って損はない。
カートリッジ針先のクリーニングにはZerodustかST-50どちらかひとつは必須だと思います。
どちらかと聞かれたら値段は高いけどST-50
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