Humminguruの超音波レコード洗浄機はここのコミュニティでも何人かの方が購入されて使用感を書いています。
Youtubeでも多くの人が紹介していてそれらを見る限り良い商品のようです。
専用機の中では価格も他社製品と比べて安め。 1枚ずつしか洗浄できないけど、使う水の量が少なく排水も手間なし、超音波発生時の雑音も低め(らしい)、大きさも手ごろ。 非常に魅力的です。
既に締め切られましたがHumminguruは再生産品を2月末まで予約受付していて、私も買うかどうか悩みましが最終的には見送りました。 (実は別物を購入)
何年か前に書いたけど私はレコード洗浄にはRecord Doctor Vというバキューム式のものを使っています。 効果は非常に高く私には必要不可欠なものです。
それでもどうしてもノイズが残るレコードはあります。 新品のレコードでもノイズが発生するものは少量ながらあり大抵は洗浄しても収まりません。
これが超音波洗浄できれいになるのか。 いつか試してみたいと思っています。
Youtubeの中で、
TechmoanのHumminguruのリビューを見る限りは超音波洗浄でもノイズを取り切れないレコードがあるようであまり過剰な期待はしないほうがよさそう。
Ultrasonic Vinyl Record Cleaning – with the HumminGuru
https://youtu.be/pj2MbDpP-HA
でもこれは対象にしているレコードが悪すぎるのかもしれない。
静電気除去したほうが効果が明らかでなんかすっきりしないし、そもそも使っているレコードプレーヤーがしょぼすぎる。 さらには最初の実験では針が汚れすぎていてノイズが出まくっていた。 この結果をどこまで信頼していいのか疑問です。
こちらのVinyl Attack!のリビューはなるべく客観的に評価しているのは非常に好感が持てます。
BEST HumminGuru Cleaning Methods Explored!
https://youtu.be/5gh_OxTA3x0
でも汚れ落としの効果の確認のために家庭用掃除機で吸い取ったほこりをレコード表面に振りまいて擦り付けている。 見た目には確かに効果を見やすいけど、あまり参考にはならない。
こういう埃、汚れなら当然きれいに落とせるでしょう。 超音波洗浄じゃなくても落とせる。 顕微鏡で観察して検証していたけど、やっぱりあまり参考にはならない。
彼はHumminguruの超音波発生電源の電力が60Wと他社(大抵は180W)と比べて低いから本当にキャビテーション(Cavitation)が十分に発生するのか気にしていたけど、大丈夫のようです。
恐らくHumminguruは使用する水の量が他社と比べて少ないから少ない電力でも問題ないのではないかと私は思います。
他にはHumminguruの問題として水温管理ができないということが挙げられていました。 キャビテーションの発生で徐々に水温は上がる、連続して使う時には注意が必要と言うこと。
超音波洗浄の注意点はこのビデオがわかりやすいです。 (Humminguruのリビューではない)
Ultrasonic Record Cleaning – THE 5 BIGGEST MYTHS – Vinyl Community
https://youtu.be/_-tWM3SEAfc
5つ挙げています。
1) 00:25 Can ultrasonic cleaning damage a vinyl record? 超音波洗浄がレコードを傷つけることはあるのか
答えは、使い方次第では傷つける。
キャビテーションと言うのは超音波の力で水中で真空の泡が作られそれがレコード表面にぶつかって泡がつぶれるときの衝撃でごみを弾き飛ばすというもの。
キャビテーションは強力なものは船のスクリューを破壊することもある。 もちろん超音波洗浄機が作る気泡の力なんて大したものではありませんが、実験でレコード素材の塩化ビニールではないが別のプラスティックで超音波洗浄の前後でわずかながら質量が減ることが報告されていると指摘しています(要するに表面を削り取った)。
それにこのビデオでは触れていないけど、超音波洗浄機でアルミ箔に穴をあけるという実験はYoutubeでもいくつか確認できます。
神経質になることはないけど、あまり長時間洗浄しないほうが良いというところでしょうか。
2) 02:45 What is the best way to filter the water? 水のごみ除去の最適方法は何か
洗浄後にレコードを引き上げるときにごみが付きやすいから水面のごみを取るのが一番効果的とのこと。
3) 03:55 Does a vinyl record repel water? レコードは水をはじくのか。
もちろんはじく。 でもキャビテーションの効果には変わりない。
4) 05:15 How much surfactant needs to be added? 界面活性剤は必要か。 あるいはどのくらい必要か
3で説明した通り水をはじいていてもキャビテーション効果はある。 だから界面活性剤は基本必要ない。
でも取り切れないごみを取るのに少し使うと効果的 (じゃあやっぱり使ったほうが良いねと言うことか)
5) 06:50 How long should a record be cleaned in a ultrasonic bath? どのくらいの時間洗浄が必要か
1で説明している通りあまり長時間はお勧めできない。
それに水温管理がされていないと連続運転で徐々に温度上昇する。 知っての通りレコードは塩化ビニールで出来ている。 極端な話あまり高温になると変形の危険すらある。
と言うわけで使用するときは室温か少し高いくらいに抑えておくのが無難、そして5-10分程度に抑えるといった感じでしょうか。
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