先日書いた「MoFi(Mobil Fidelity) Ultra Disc One Step Super Vinylに関する疑惑」(https://community.phileweb.com/mypage/entry/5117/20220719/69997/)のふfollow upです。
The ‘In’ GrooveのMikeがカリフォルニアにあるMoFiを訪れ、3人のエンジニアから話を聞いたvideoが公開されています。
Mobile Fidelity – Interview on Mastering With Shawn Britton, Krieg Wunderlich & Rob LoVerde(https://youtu.be/shg0780YgAE)
結論から言うと、オリジナルマスターテープからDSD256に記録してそれを使ってカッティングしているということです。
アナログのマスターテープを最良の状態で再生するには細かい調整が必要でいつも同じ結果を得られるわけではない。
現在はマスターテープの価値は広く認知されていて何度も再生することは許されない。
アナログコピーを取る方法もあるがどうしても変化が生じる(必ずしも劣化とは言えない)、DSD256なら最良の状態での再生音をそのままデータに封じ込むことができ、いつでも同じ状態を再現できる。
ある程度予想はしていましたが今回マスターテープのディジタルコピーを使っているということが明言されました。
技術的にも商売としても納得できる話で、さらにDXD(PCM)ではなくDSD256を使用しているということに好感を持ちました。
今回の話を聞けばDSD256使えばマスターテープの音を安定して繰り返し再現できることは納得できます。
が、本質はそこではありません。
いつから導入しているのかわかりません(明言しなかった)が消費者にこのことを明かしてこなかったことである意味消費者をたぶらかしたと言えると思います。
恐らくすべての購入者は全てアナログ処理でレコードが制作されていると信じていました。
この事実を隠していた(話題になって問われるまで明かさなかった)ことで恐らく多くのユーザーは裏切られた思いがあるでしょう。
会話は和やかな雰囲気でしたが、DSD256を使っていることを明かすのに最初は少々ためらいを感じました。 彼らとしてはそれがいろいろな意味で最良であると信じていることはわかりましたが、ならなぜ堂々と明かさなかったのか。
「ディジタル」と言う言葉が入るとそれだけで拒否反応を起こす人もいるし、売り上げに影響すると思っていたのか。 何にしろ問い詰められるまで明かさなかったというのは残念です。
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