Mobile Fidelity fiasco 騒動の続報

日記・雑記
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The ‘In’ GrooveのMike EspositoとMoFiエンジニアのインタビューでMoFiが10年以上にわたってマスターテープをDSD256にコピーして制作してきたという発言は欧米のオーディオファイルコミュニティに大きな反響を与えまています。

日本ではどうなのでしょう、アナログレコードのブームだと言われて久しいようですが、MoFiのレコードを買う人はいないのか。 興味ないのか。 これから話題になるのか。

欧米のAudiophile Youtuberが様々な反応を寄せています。
数が多いので紹介はできませんが、特におすすめを一つ。

poetryonplasticのDid Mobile Fidelity Lie?? The evidence examined (with a surprise at the end!)


非常に論理的冷静な分析です。 とにかくMoFi、その親会社のMusic Directの宣伝方法が消費者を欺いてきたということです。
実際のエンジニアたちを責めても仕方がない。
ビデオの最後に2017年のとあるオーディオショーでのMoFiとの会話が出てきます。 そこでは制作過程にディジタルは一切入っていないと断言しています。
これは明らかな嘘です。
あるいはカッティングに使う音源はDSDからアナログに変換されたのですでにアナログ信号、それ以降は全てアナログだからディジタルは介在していないのだとでもいうのでしょうか。 確かにそうだけど、偽善的な説明です。

もうひとつ、真偽のほどはわかりませんがHub TunesのMOBILE FIDELITY REACHED OUT TO ME . Wrong Mike? NOPE !!


MoFiの幹部が接触してきて電話で話した。 来週以降できるものから順に過去もさかのぼってすべてのリリースの録音情報を明らかにしていくというものです。

The ‘In’ Grooveのインタビューでも今までの不透明さを改善すると約束していましたので今後変わっていくことは期待できるでしょう。

MoFiというのは単に高音質と言うだけではなくできる限りオリジナルマスターテープを使って製品を作るというのがいわば売りの会社で実際その高音質の作品群によって非常に高い評価、信頼を受けてきたわけですが、今回の「事件」でその信頼は地に落ちました。

高音質であることには変わりはありませんが、今まで「Original Master Recording」と謳ってその説明にも一切DSD256にコピーしているということは書かないで購入者が全工程アナログ処理だと錯覚するように仕向けた宣伝をしてきたのです。

DSD256を使うこと自体には何の問題もありません。
実際貴重なオリジナルマスターテープ(磁気テープ)を与えられた限られた時間内に最良の状態でDSD256に録音するというのは良い方法だと思います。
ソニーなどのレコード会社は今はマスターテープを門外不出にしています。 ですからそれを再生するためにはエンジニアはレコード会社まで出かけていかなければならない。 しかも最良の録音を取るために自分たちで調整した機器類を持ち込む必要がある。 手間とお金がかかる方法です。
それが出来るのもMoFiが信頼されているからでしょう。

そして録音したDSD256も手軽に再生してラッカー盤にカッティングしているわけではない。 最良の音質になるように細かい調整を重ね、何度も何度もテストカッティングを繰り返し試聴して過去のリリースとも比較して、そしてようやく最終的なラッカー盤が出来上がる。 それだけ手間と時間とお金をかけて作品を作っているのです。 それがプレミアム価格に反映されているのなら納得できます。
決して全工程アナログだから良いわけではない。
彼らはそれに誇りを持っているはずです。 だからこそ、DSD256コピーを取っていることを隠さずに伝えるべきだった。
今後の改善を期待します。

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