高校理系数学を専攻していなければ、題名を見てもピンとこないと思うので、軽く説明します。
「法線ベクトル」とは、ある平面の直交するベクトル(直線)を指します(画像の赤い矢印)。
数学の勉強ではないのでオーディオ的に考えると、ある平面が床、法線ベクトルが、「地球の重力の核に反する方向の線」です。
つまり、
音に関するモノは、法線ベクトル上に配置しなければならない
というのが私の考えです。
以前、季刊サウンドパル誌で、某、オーディオ評論家が、ちょっと聞いただけで、「スピーカーの位置がコンマ何ミリズレているかが分かる」という記事を見て驚愕しましたが、私はコレに対してかなり懐疑的考えを持っています。
まあ、そもそも私がそんなに敏感でないという理由もありますが、それ以前に、
複数のスピーカーユニットが法線上に配置しているか?という事には一切触れていないからです。
つまり、言葉は悪いかもですが、それについては何も考慮していないとも言えます(言及していなければ考えてもいないと?)。
普段、住宅の床工事をしている人間には容易に分かる事ですが、住宅の床というのは、和室であろうが、洋室であろうが、果てはコンクリ打ちっ放しであろうが、完全な平面が採れているケースは全くと言っていい程ほとんどありません。
というか、実際に床の平面性をキッチリ調べていくと、こんなにも凸凹なのか?と驚愕する事でしょう。
なので、平面がキッチリ採れていない床に設置したスピーカーに実際にレーザーを当てると、ビックリするくらい前後左右に傾いている事がよくあります(下画像は、傾き完全調整後)。
スピーカーの床から天板までで、スピーカーの全高が1200mmとした場合、傾いている故に前後左右に4~5mm位置がズレている事も普通にあります。
こんなにズレているとなると、指向性の低いウーファーはともかく、スコーカーとツイーターはかなりのズレを生む訳です(高さは違うので距離は短くなりますが、それでも2mm近くズレます)。
前後にズレたらユニットのタイムアライメントも狂う事になります。
ここで私が思う事に、スピーカー本体の些細なコンマミリのズレは分かるのに、床が傾いている事によるそれ以上の大きいズレであるユニットの位置、タイムアライメントのズレは気にならないのか?という事です。
ここまで言う理由に、今日に起こったホットニュースです。
先日、QRDのDffusor1200mmを作って設置しましたが、床の平面が採れていない故に、多少右に傾いているのが分かっていましたが、そのうち足を付けるからと放置していました。
実は、1200mmどころか、上画像の600mm+440mmの重ね設置の時点でも既に傾きは分かっていました。
・・・で、最近、電源プラグだルームチューニングだで再生レベルが上がってくると、些細な事が気になってきました。
端的にいうと、
左右の響きがピッタリ合っていない事
です。
QRD Dffusor1200+600mmで1800mmの高さですが、右に傾いて、最下部と最上部では傾き故に7mm程横の位置がズレていました。
そこで試しに、1200mmの最下部の底面に、厚紙を折ったモノを挟んで傾きを解消したみたら・・・・・・・・
音像がビシッとど真ん中に定位、かつ、全域で音があからさまに良い意味で濃くなっています
恐らく、傾きを合わせた事によって、Dffusorにて拡散された音波と左右スピーカーの合成波がピッタリ合ったと考えます。
ここで逆説証明です。
これらからすると、ルームチューニングアクセサリーは傾いてはいけないが、スピーカーは如何でも良いなんていう事はチャンチャラ可笑しいと私は考えます。
まあ、ここまで偉そうに?言いましたが、所詮は専門職でもないど素人の戯言ですw
ただ、ここまで音質が変わると、あながち全てが間違いという訳でもないと思いますが。
興味あったらやってみるのもオツかと。
足の長さが調整できるスピーカーなら比較的簡単にできますからね。
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