ごぶさたでございました。
当地は春到来間近といったところで
まだ暖房器具は手放せないものの
昼間の陽光にはじゅうぶんにあたたかさを感じられるように
なってきました。
昨年末以来の投稿になってしまいました。。。
いきなりで何なのですが
この2月に父を亡くしました。
まあ、人並みに悲しかったり、
さびしかったりというようなことはありました。
またそういうときにかぎって、というと語弊がありますが
仕事も忙しくなり、ごぶさたをきめこむ形となってしまいました。。。
とはいえ、音楽は聞き続けていたので
今日はそのあたりのお話をしようと思います。
我が家は仏壇もない家でしたので
父の葬儀の際、お坊さんをどうするかということがありました。
前々から個人的に考えていた知人のお坊さんに頼むという提案を
したところ、家族もすんなりOKしてくれたので
急なことではありましたが、お願いし
先方もこころよく引き受けてくださいました。
通夜の際、ひととおりお経が詠まれた後
ご存知の方も多いかと思いますが
宗派によっては、御詠歌というのが謡われます。
私ははじめての体験ですこし面食らったのですが
これがなんとも心に沁みました。。。
ふわふわと浮ついていた定めない気持ちの滓のようなものが
すーっと昇華されていくような体験でした。
こういうものは、よくできたものだな~と感心したのですが
あとで聞くと、その御詠歌を謡ってくれた知人は
なかなか上手な部類だったらしく、他の葬儀でも頼まれて
御詠歌を謡いにいくことがあるとのことでした。
彼の人柄をよく知っているだけに、
そのかたくなともいえるぐらいの純粋さがよく表れていて、
彼に頼んで良かった。。。と心からそう思ったのでした。
ご参考までに、こんな感じのものです。
「日本のゴスペル 曹洞宗 梅花流詠讃歌 三宝御和讃 528Hz」
https://www.youtube.com/watch?v=GSIXlcLB87M
さて、その後、どんな音楽が今の自分にフィットするのだろう?
と思いながら、音楽を聞いていたのですが
今からご紹介する3枚のアルバムをよく聞くことになりました。
「R. シュトラウス/ブラウン/ラヴェル/ビーチ:ヴァイオリンとピアノのための作品集(ウリオステ/ブラウン)」(2016)
http://www.e-onkyo.com/music/album/bis2284/
spotify:album:0YblannksTdhY8Lewz9oQd
HMVの紹介ページによると
魅惑のヴァイオリニスト、エレナ・ウリオステがリヒャルト・シュトラウスのヴァイオリン・ソナタを主軸にラヴェル、エイミー・ビーチ[1867-1944]、そして共演のマイケル・ブラウン[1987-]の作品を収録しました。カーティス音楽院にて学んだウリオステは名教師ジョゼフ・シルヴァースタインに師事。またパメラ・フランク、イダ・カヴァフィアンなどから薫陶を得て、現在はアメリカを中心に活躍しております。ピアノのマイケル・ブラウンとは2009年のラヴィニア音楽祭での共演をきっかけに意気投合。その後、ブラウンの作品を含む幅広いレパートリーを演奏しております。
またBISの紹介ページによると
採り上げられた作品はいずれも作曲者が10代から20代にかけて
作ったもので、R. シュトラウス、ラヴェル、ビーチの作品は
1880~1890年代というほぼ同年代に作られたものということでした。
冒頭収録のR. シュトラウス作品は、
彼の若い頃の室内楽曲になじみがなかった私には
まずもってフレッシュでロマンティックな感動がありました。
ちなみにビーチ作品の演奏風景がありましたので
ご参考までに
「Elena Urioste performs Amy Beach – Radio 3 New Generation Artist 」
https://www.youtube.com/watch?v=8mGVFSIkKQc
つづいては、ずっと以前にもベートーヴェンのチェロソナタで
ご紹介したことのあるズイル・ベイリーが参加した
スタジオライブアルバム
「ブラームス:弦楽六重奏曲第1番、第2番
(サイプレス弦楽四重奏団、ズイル・ベイリー、バリー・シフマン)」
(2017)
https://www.amazon.co.jp/dp/B01NCE8DFI
http://ml.naxos.jp/album/AV2294
spotify:album:6HtlyFGdLWjBeemsUDq8Il
ベイリーのチェロはいつ聞いてもふくよかな印象で
楽器のボディが他の人よりよく鳴っている気さえするのですが
今作も濃ゆくて太い音色は健在です。
スタジオがそんなに広くない感じで録音されており
クレジットを見ると、スターウォーズなどの映画の音響製作で知られる
カリフォルニアのスカイウォーカースタジオでした。
とにかく濃密な音の空気感に魅了されておりまして
どこかブラームスらしくない若々しい?熱気を感じます。。。
事実、第1番変ロ長調作品18は、
ブラームスが1860年27歳の年に作曲されたもので、
私は第1番がこのアルバムでは特に気に入っています。
3枚目のアルバムはというと
もう一枚ライブアルバムで
「メンデルスゾーン:弦楽八重奏曲/エネスク:弦楽八重奏曲(テツラフ/ファウスト/バティアシビリ/ヴァイトハース/ゴワーズ/ロバーツ/オリ・カム/フィエルセン)」(2009)
https://www.amazon.co.jp/dp/B00XFVN968/
http://ml.naxos.jp/album/CAvi8553163
spotify:album:6QmyWrVuRNuKQo4qG6xg6Q
これも若々しい熱気にあふれる演奏で
ライブのよさが伝わってくる
以前から好きなアルバムでしたが
2枚目のブラームスを聞いてから、あらためて聞きなおすと
今の私の心の平仄とぴったり一致しているのに気づいたのです。。。
メンデルスゾーン16歳のときの作品であることは
有名なお話ですが、この早熟ぶりにはいつも驚かされます。。。
3枚とも期せずして?
作曲家の若かりし日の作品を採り上げたものになってしまいましたが
この3枚をハーベスやらで聞いている私は確実にオヤジなわけで
その若さをそのまま受け容れているのではなく
どこかそれをなつかしく思う気持ち半分
今の自分にも取り込みたい気持ち半分であるような気がします。。。
久しぶりなので、やや冗漫な長文になってしまいました。
お許し下さい。
以上、「春待ち浪漫」な私の近況報告でした。。。
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