6月最後の日曜日、上野公園にある旧東京音楽学校奏楽堂で日曜特別コンサート『弦楽四重奏』を楽しんできました。帰宅後、アンプのアースを外し、レンダラー側の電源関連を変更しました。
ここは東京藝術大学音楽学部の前身、東京音楽学校の校舎として、明治23年(1890)に建築され、日本における音楽教育の中心的な役割を担ってきました。
2階の音楽ホールは日本最古の洋式音楽ホールで、正面のパイプオルガンも演奏用としては国内最古のものです。弦楽四重奏の今回は演奏されませんでしたが。かつて瀧廉太郎がピアノを弾き、山田耕筰が歌曲を歌い、三浦環が日本人による初のオペラ公演でデビューを飾った由緒ある舞台です。
私の席からの眺め。360度画像
【曲 目】
F. シューベルト:弦楽四重奏曲 第12番 ハ短調 D703「断章」
芥川 也寸志:弦楽四重奏曲
R. シューマン:弦楽四重奏曲 第3番 イ長調 Op41-3
【出 演】
城野 聖良(ヴァイオリン)
松北 優里(ヴァイオリン)
長谷山 博史(ヴィオラ)
髙木 優帆(チェロ)
20代の若手奏者4人組カルテット・シュトゥルム(2019年結成)の新鮮な演奏でした。特に芥川 也寸志の弦楽四重奏曲(1948年)は、音源としてはレコードもCDも配信もないと思います。
座席は舞台から2列目の中央(い列13番)で、近過ぎたせいか直接音が強すぎた印象です。中間位置の席より後ろが混んでいたので、このホールは後ろの方が間接音の響きがいいのでしょう。次回は後方の席にしたいと思います。
演奏は若いボジョレ・ヌーボーで、青臭いとはいいませんがボルドーの円やかさと豊潤さは味わえませんでした。これは座席の位置と使用楽器のグレードもあり仕方のないことでしょう。解釈がまだ浅いということかもしれません。演奏中の客席のマナーはたいへん良かったです。
休息時は素敵なホワイエで過ごしました。窓からの眺めもとても落ち着くものです。
帰宅後、フェライトクランプで漏洩電磁ノイズ対策をした専用室のクラシック用レンダラーで、アンネ=ゾフィー・ムターやチョン・キョンファを聞き返しました。I2S-HDMI、LAN、電源それぞれのケーブルに数百MHz対応のNi-Zn系フェライトクランプを装着。(注意:LANケーブルが細く柔らかく、クランプがずり落ちてしまうと漏洩電磁ノイズ対策にならないどころか、光変換器からの信号を減衰させて音切れの原因となります。そこでテグス糸でレンダラー側に結んでいます。)
生演奏と比較し、アンプのシャーシグランドと建物鉄骨を繋ぐアース:7m(4芯銅線直結)を外しました。レンダラー側の電源部をすべて非メッキコンセント・プラグ・ケーブルにしました。バルクキャパシタは既にすべて外してあります。
これらは漏洩電磁ノイズ対策として、高域を下げる=高域の歪み感が軽減されるという姑息な方法でした。根本原因対策ができたのだから、解像度やディテールに直結するアンビエンス・響きを消すようなものは外さなければならない。神は細部に宿る。

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