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インターネット投稿のファクトチェック(真偽不明な情報の検証)

日記・雑記
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図:P板.comより  大電流対応も可能になった基板写真 (銅が厚い

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今日は時事ネタです。
インターネットの情報には誤りが多く含まれます。読者にはそれが正しい情報なのか?確認することが求められています。子供たちは学校のカリキュラムで「情報リテラシー」を学習済でしょうが、現役の社会人あるいは引退世代は必ずしも学んでいないので本日は一つの注意喚起です。

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X(旧ツイッター)で、プリント基板を採用した光城精工さんの電源タップの新製品「Platinum4-VP」「Platinum6-VP」9月5日に発売に関する情報をみました。投稿アカウントはアコリバさん。スレッドの始まりはアコリバさんの電源タップがポーランドのオーディオ誌Hi-FidelityにのリファレンスシステムにRTP-Finalが認定さたというものでした。URL:https://x.com/acousticrevive_/status/1968991045212942752

このアコリバさんの投稿記事からの引用で話を進めて行きます。

当情報に間違いがあれば下にコメント下さい。内容精査のうえ投稿内容の修正を致します。

上記スレッドを上から読んでいくと電源タップ繋がりで他社製品の話になって・・・不穏な空気が漂い始めます。
「気が触れたレベル」と。
「気が触れる」とはAIによれば

  • 正気でなくなる・精神がおかしくなる
    最も一般的な意味として、精神が錯乱して正常な判断や行動ができなくなる状態を指します。気が狂う気が違うなどの類語があります。

とのこと。なかなか強い言葉です。
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アコリバ引用ここから  >>>>


    注意:上記の写真は光城精工さんとは関係ありません。
        コメント投稿者独自の大電流対応(錫メッキ線?の裏打ち)写真。
     注意記:niightwish_daisuki

アコリバ引用ここまで  <<<<
後述しますが、数μ・・じゃないんだなぁ。。。

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↑ 上記のツイートは明らかに光城精工さんの電源タップの新製品「Platinum4-VP」「Platinum6-VP」を指したものですね。文章を検索すればすぐわかります。5.5.sqだとか15倍だとかプリント基板だとか特徴的なキーワードが揃っています。
余談ですが、ネットのマナーとしてツイートに画像を貼るならば引用元(出典)を記載した方がいいです。企業アカウントの場合は尚のことコンプライアンス的に無断転載や無断引用には注意した方が良い気がしないでもないです。せっかくX(Twitter)には便利な機能があるのですから。。。追記:無断でなく許諾を得ていた場合はスミマセン。謝罪します。
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さて話を戻してファクトチェックと行ってみましょうか。
先ずはStereoSoundOnlineから光城精工さんの新製品の情報を見てみましょう。

アコリバさんは一般的なプリント基板のパターン銅厚を数μmと言っていましたが、数μmはアコリバさんの間違いで一般的な厚さは35μmです。これは私の知識とも合致します。お気楽オーディオのヒロさんなんかはオーディオ熱心なユーザーに向けて特別に倍の70μmの銅厚の基板を配布されていて・・・それらは手元に取ると銅厚がもっこりしていまして、見た目にも35μmとの違いは分かるものです。何より70μmは手にとると重さ的にズッシリときます。
で、光城精工さんの新製品は驚きの140μmです。かなり大電流仕様です。※電圧じゃないですよ電流です
※このような設計は決して気が触れている訳ではないです。狂ってなどいません。

 
一般的なプリント基板、すなわち銅箔厚み35μmのときに温度上昇を10℃以内に抑えるための条件とし1mm/1A(アンペア)という目安があるそうです(大電流を流す場合にはこの目安よりももっと余裕をみるけれど)。光城精工さんの新製品の銅箔厚みが仮に標準的な35μmだったと仮定すればパターン幅は37.5mmといいますから37.5A(アンペア)です。あくまでも目安ですが標準的な35μm厚でも一般家庭のメインブレーカーに迫る電流です。光城精工さんでは世間一般では銅箔厚み35μmのところ、さらに特別に140μmという極厚仕様にしているんですね。
この極厚仕様はアコリバさんの言う数μmとはその桁が2つ程違っていて、正しくは140μmであることが分かりました。
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追記:実際は140μm(0.14mm)。光城精工さんのいう5.5スケア相当というのは 掛け算で確認すると 0.14×37.5=5.25(mm2) → 約5.5sq(5.5sq=断面積5.5mm2)ということで間違いないでしょう。
そもそも? ネットで検索すれば一番の最初に140μmという厚さが出て来るのですけれどね・・・。強い言葉を使うときは・・・   “慎重に” ”下調べしてから”   情報発信された方が良い。そんな教訓になるといいです。
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次に光城精工さんの公式情報を見てみましょう。

当たり前ですがStereoSoundOnlineとおなじく140μmという説明です。ついでにコンデンサについても。
新製品に電解コンデンサは存在しているけれど、コンデンサとしての機能は果たしていない事を説明しています。周辺の情報を読みば、電解コンデンサは単に金属箔の面積稼ぎであることがわかります。
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再びアコリバ引用ここから >>>>


再びアコリバ引用ここまで <<<<

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うーん・・・。光城精工さんの製品のことは知らずに書いているか又は知っていて知らないフリをしているとか思えない投稿です。『フィルターでしょ  汗』と書かれていますが違います。コンデンサとして使っているのではありません。他者(他社)批判?そうかもしれません。情弱喚くかぁ・・・そっかぁ。『情弱がまた湧き出て来る』だとか『情弱喚くので』とか情弱という言葉がお好きですねぇ。『他にも突っ込みどころ満載ですが』と書かれていますが自社の投稿にこそ下調べや推敲が必要かもしれない。そう愚考するところです。
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雑談ですが、
『AC100V流して燃えないのか心配になります。』とアコリバさんは書かれていますが電圧は流れません。流れるのは電流です。W(ワット)数が同じなら電圧が高ければ高いほど電流を小さくできるのは・・・皆さんご存じですよね。電線による電圧降下はオームの法則(V=RI)から電流に比例することが分かります。同じW(ワット)数で電圧降下を小さくするには・・・”電圧を高くすればいい”。そんな事情から皆さんのお宅の近くまで ”高電圧で“ 電気が運ばれてくるのでした。高電圧にするのは対になる電流を少なくする為。W(ワット)=V(ボルト)×A(アンペア)。雑談おわり。

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ちなみに電解コンデンサは金属箔とこれを絶縁する電解紙を重ねたものを帯状に加工して、その帯をぐるぐる巻きにて筒状に仕立ててあるような構造なもんで、金属箔としての面積は結構なものになります。計算はしていないですけどね、面積を稼ぐなら効率が良い。下の写真は実際にバラシてみたときのもの。

動画は↓こちら

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結論:インターネットの情報は精査しよう!!


おしまい

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追伸1:基板で大電流に対応するのは近年のトレンドかも?

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追伸2:間違い情報の拡散(よく見ると単位が間違っている)先のStereoSoundOnlineや光城精工さんの公式情報では単位を間違っていない・・・アコリバさんは何処から情報を引っ張ってきたのかな?(追記:後述しますがphilewebの可能性が極めて高い)

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追伸3:断面積の平方メートルが体積の立方メートルに化けていたインターネット記事
   → https://www.phileweb.com/news/audio/202507/25/26700.html より

※光城精工さんの電源タップ「Platinum4-VP」「Platinum6-VP」の紹介記事です
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囲みの部分、文章どころか単位の誤記までもがPhileweb.comのそれと一緒なので、アコリバさんが一部コピーしていたインターネット記事の出典はPhileweb.comのもの(すなわち光城精工さんの電源タップ「Platinum4-VP」「Platinum6-VP」の紹介記事)である可能性が極めて高いと想像します。名前欄は黒塗りにしましたが令和7年9月19日に「狂ってますね。」と光城精工さんに対して投稿した御仁。そしてそれを容認する企業。大丈夫ですかね?心配です。
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追伸4:光城精工さんのホームページ
http://kojo-seiko.co.jp/products/platinum6-vp.html

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個人的にアコリバさんには情報の訂正と光城精工さんへの謝罪を期待したいところ。
市民はそういう企業の姿勢や対応を見ています。

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