PCオーディオでもDiracLiveのアート(ART)がついに6月末に解禁されました。早速、フリートライアルを利用し導入してみました。備忘録を兼ねて記事にいたします。
【導入環境】
ART導入記の前に、ARTを導入した拙宅1Fのシステムについてご紹介!興味なければ読み飛ばしてください。
話は長くなりますが、最近2Fに設置してあるAuro-3D用のシステム(ロケットシアター、笑)のパワーアンプが発火事故を起こして、パワーアンプとサラウンドSPの一つがお釈迦になっていたのです。その時はホント驚きました。アンプからピカピカと光が見えて、煙がモクモクと・・・汗、泣!それで、最近あまり聞かなくなっていた1Fのシステムを復活させました。2chと5.1chの二つのシステムを背中合わせで設置していました(図参照)が、このうち、サブウーハーとパワーアンプ一台は既に2Fで使っていたのと、お釈迦になったサラウンドSPの代わりに1FのサラウンドSPを2Fに上げたので、残りの2ch用のSP(Difenitive Mythos-STL)と5.1chのフロントSP(B&W Matrix802S4)を使って、4.1chシステムにすることにしました。
(サラウンドSP、B&W Matrix802とLPの椅子、その右は測定用マイク、後方には使用していないSP達、片付ける前です、笑)
メーカーの異なるSP達ですが、ツイーターはどちらもメタルドームですので、まあ、何とかつながるだろうと・・・?フロント用のMythos-STLはアクティブウーハーを用いているので、LFE用の入力端子もあります。これをサブウーハーとして供用することにしました。なので、SP4本で4.1ch構成、センターはファントムセンターとしました(デッドセンターで聞くので、まあ、何とかなるだろうと、笑)。
デジタル入力用のアイソレーションなども”一応”対策したシステムとしています。RAN経由でROONのシグナルをPCで受けて、PCにDirac LiveとRoon Bridgeを導入して、ExasoundのDAC(2chと8ch切り替え使用)で鳴らそうという算段です。レイアウトなど図と写真をご覧ください。
【1Fシステムの特徴】
(1)フロア型SP4本による4.1ch
(2)ファントムセンター
(3)AVアンプは用いず、USB-DAC(Exasound)を使用
(4)Dirac Live ProcessorをPCに導入、ARTを176/192kHzで使う。
ファントムセンターはROONのミキサーを使って、LRの音声に合成しました。最も簡単な方法は、Cのトラックをー3dB 音圧を下げてL/Rに加えるのですが、これだと低音が最大+3dB持ち上がります(ファントムセンターの周波数特性と音量)。そこで、これをキャンセルするフィルターを加えました。PEQで周波数40Hz、Gainー3dB、Q=0.2。これ結構いけました、!^o^/。
PCでDirac Live ARTを使う嬉しいメリットは、サンプリング周波数が192kHzまで対応しているということです。『AVアンプは48kHz決め打ちなんです』。96kHzのソースも48kHzにダウンサンプリングされてしまいます。Dirac Live Processorを192kHzにセットしておくと、ROONが192kHzに変換してDiracLiveにデータを送り、ARTの処理を施した後、そのままDACに192kHzで送られ、DA変換されます。48kHzと192kHzを拙耳で聞き分けられるかは別として、気持ちいいですよね。それに、Exsound DACの176/192kHzの音は何故か私好みなのです、!^o^/。
【ART導入編】
PCにARTを導入するには、まず、
①DAC用のドライバー(拙宅はEXASOUNDからダウンロード)を入れ、
②Dirac Live ProcessorをDiracのサイトからダウンロードして導入(写真参照)、
③必要なライセンスを購入してアクティベート、
④Dirac Live Processorを立ち上げ、Dirac Live Processor(DLP)/ARTライセンス購入時に作ったアカウントにログイン、DLPをセットアップ
⑤PCにDirac Liveをダウンロードして、Dirac Liveを起動、音響測定、ART補正を作成して、Dirac Live Processorに転送。
⑥④を行った時点で、WINDOWSの音響設定にVirtial Audio Device (Dirac)というのが現れます。PCのROONの設定でAudioを開くと、このDirac Wasapiが[This PC]の欄に現れます。これをEnableに設定すると、ROONの画面下側にあるDevice選択欄にこれが現れますので、選択すれば、ROONから音楽を流せます。
(DLPのAudio設定画面(上)とExasoundの音量設定画面(下))
(DLPのSP配置選択画面、なんと9.1.6まであります。ここでは5.1選択)
(Windows音響設定に現れたDirac Virtual Audio Device/この画面は確認のみです)
(ROONのProcedual EQを使ったCのフィルター設定画面、この後にミキサーを入れてL/RにCをー3dBで合成する)
①を行っておくと、PC起動した時点で、EXASOUND用のサウンドバーのような画面が現れます(図参照)。他のDACでもほぼ同様なのかと思います。
②-④を済ませると、DLPのドロップダウンリストに(今回はExasoundの)DACが表示されますので、それを選択します。そこで、どのchを使用するのかなども設定します。今回は8chDACの1-6chを使います。SP配置のドロップダウンリストにはありとあらゆるSP配置が現れますので、その中から必要なSP配置(今回は5.1)を選択します。実際は4.1なのですが、ROONは5.1か7.1しか受け付けないので、5.1chを選択して、Cの音声はLRに(前もってROONで上記のように)合成しました。
⑤はAVアンプの場合と全く同じです。他の方の記事などをご覧になると良く分かると思います。
今回の場合は上記も理由で実際は4.1chなのに、5.1chに設定する必要がありました。その場合、Cの測定結果がないとDirac Liveは補正計算を行はない・・・のです、汗、笑!。それで、音響測定用にセンターSPとアンプを用意し、測定に使用しました(測定に十分な音量で音さえ出ればOK)。
測定はmini-DSPのマイクを使用して、60㎝角の立方体の頂点8つとセンターの9点で測定しました。試聴用の椅子は部屋の外に出して、三脚にマイクを立てて行いました。
【測定結果と補正】
以下が測定周波数特性とターゲットカーブ、それにARTの補正SPとその周波数範囲です。アクティブウーハー付きのフロントはともかく、サラウンドのB&W802も低音が25Hzくらいまで伸びています。f特も1kHz以上はほぼフラットなので、100Hz以下のみ少し上昇させていますが、ぼほフラットなターゲットカーブとしました。フロントRの50Hz付近に鋭い凹みを設けてあります。これは、この周波数に非常に強い定在波によるディップがあり、Diraはこれも補正しようとするので、それを軽減するために設けたものです。これ無しだと、定在波の腹がLPから少し離れたところに現れ、そこで部屋鳴りのようなブーミングが時折生じるんです。その防止策!
図の下側に見える横バーがARTの補正を担うSPの選び方と周波数範囲です。上からフロントLとR、三番目がサラウンドL/Rです。どちらも周波数範囲は22-125Hzとしました。Defaultは150Hzまでなのですが、そうするとジャズベースのピチカートが少し耳に付きすぎるので、125Hzまでとしました。これで良い感じでした。
【試聴】
何時もの試聴版を何枚か聞いてみました。
まずは、定番のビルエバンス、モントルーフェスティバル、2ch (44.1kHzのCDから96kHzでリップしたもの→192kHz)
エバンスのピアノはクリアでシャープさと滑らかさが共存して大変いい感じ、ジャックデジョネットのドラムもこれまでになくタイトで力強い。4曲目のEmbracable youでのエディゴメスのベースはブルーノートなどのステージ近くで聞く音より良いのでは・・・と思うほどリアリティが高かったです(ライブステージでもベースはPAの音主体なので?)。
お次は5.1chのボーカルもので、ダイアナクラール。ファントムセンターの音や如何に!汗!(DSD→192kHz)
ダイアナの声は期待以上にセンターにシャープに定位し、声質も(拙耳には、笑)抜群、ブラインドテストを行うとCありと区別がつかないと感じました。そうなると、正面にSPがないのは視覚的にはプラスです。何もない空間に口がぽっかりと浮かびます。
お次は、私の守備範囲外(笑)のストラビンスキー春の祭典, 5.0ch(DSD→192kHz)
ARTは低音の残響を低減するので、ノイズフロアが下がった如く中高音の透明度が上がったことが良く分かります。音数が増えたように感じます。フォルテッシモになっても煩さを全く感じません。
最後はピンクフロイド、The dark side of the moon, 5.1ch (DSD→192kHz) 。ファントムセンターによる音像配置の変化などについて注視して試聴しました。
試聴結果はファントムセンターは音像配置にほぼ影響していないというものでした。3曲目のOn the runではランナーが前方を左から右、その後右側側面を前から後ろへ、最後に背後を右から左に走り抜けるのですが、全くそのとうりに聞こえました。2FのCあり、SP等距離配置システムでの再生と同じと言うことです。質的また”包まれ感”などは2Fよりワンランク上という感じです。
【まとめ】
プラシーボもあり、良いところが目立って聞こえてたのではとは思います。しかし、それを差し引いても、ARTを導入した8chDACとPC/DiracLive Processorによるシステムの音は良い結果だったと言えそうです。拙宅のお気に入り2chシステムを軸にした4.1chですので、ART導入前から気に入った音で、ARTの効果は大きくはないかも・・が本音でした。予測を裏切る効果であると言えるでしょうか?
ARTだけでも、$299します。補正ソフトとしては高価!でも、昨今オーディオ機器の価格もが上昇するなか、この価格でこのグレードアップならハイパフォーマンス製品と言って良いと思います、!^o^/。
(追伸)今回は8chDACを使ったART導入でしたが、2chDACもあるので2chのDirac Live ProcessorにARTを導入した2chシステムにも興味津々です。次回は2chART導入記を書こうと考えています。また、Diracの売り物の一つである位相補正についても測定してご紹介しようと思います。乞うご期待!











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Tomyさん
ついにPC版ARTがでましたか!(ただ、私には難しくてSet Upできそうにないが・・・)
早速ですが(笑)、いくつか、質問があります!
① 9.1.6まで対応している、とありますが、この「6」のレイアウトは? もし、HC&VOG(TOP)にも対応しているのであれば、噂の(笑)「16ch DAC」さえあれば、AVプリ抜きで超High-qualityのAuro-3D環境が構築できる可能性が出ますが、まさかATMOS配置の「6」ですか?
② ちょっと気になるのが、「1」の部分。これ、SWは1台しか対応できないのでしょうか? ARTの定在波管理機能を活かすには、SWを複数台使う方が圧倒的に有利であるはずなのですが?
③ ライセンスの形態が気になります。AVアンプ用のARTは、機種変更をすると使えなくなりますが、これはPCを替えても、ダウンロードしたアプリソフトを再インストールして、認証Passを入れればOKなんでしょうか?まさかいったん導入したPCに紐づけされたソフト?