今回の日記は、規定の上限フォーマットの音源をどうしても再生出来なかったのが、ハードウエアを弄ったらあっさり問題解決したというお話です。例によって自身の備忘録として書いています。
前回までの日記で、Symphonic-MPD(SMPD)をRoonbridgeとしてPCM384/32、DSD256(DoP)までの安定再生が可能なトランスポートの製作を記しました。
その後、 SMPDのセパレート構成であるAudio over Ethernet (AoE)を試す中で、AoE構成でもDSD128(DoP)まで再生可能なはずなのにDSD64(DoP)までしか安定再生出来ないという壁に当たりました。
SMPDフォーラムの皆さんに色々お知恵と拝借し、不要プロセスのカット、Roonbridgeへのリソースの優先配分、接続速度の100MB/1GB切り替え、フロントエンドとバックエンドの接続方法を直結にしたりハブ経由にしたりと色々と試行錯誤しましたが、どうしても上手くいかない状態が続いていました。
ハードウエアは、電源の強化とクロックの換装で、現時点でやれることは全てやったと考えており、問題があるとすればソフトウエアの設定だと思っていました。それでもずっと気になっていたのがラズパイ4とFiFoQ3ボードの接続。
もともとGPIOピン直結だったものを熱対策のため自作ケーブル経由に変更、さらにシールドした20cmのGPIO延長ケーブル経由に変更していましたが、「I2S信号はノイズに脆弱で10cm程度しか引き回せない」と言われているので、その点がやはり気がかりでした。
解決の糸口が見えないので思い切ってボードの構成を変更し、ラズパイ4とFiFoQ3ボードを直結に戻したところ、あっさりと問題は解決しました。
シングル構成のSMPDで再生上限のフォーマットまで再生出来ておりハードウエアに問題はないと思い込んでいたので、これは驚きでした。
変更前の構成:ラズパイ4とFiFoQ3ボードをGPIO延長ケーブル経由で接続
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ラズパイ4にヒートシンクを装着
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FiFoQ3ボードとHDMIトランスミッターボードを上乗せ
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変更後の構成:ラズパイ4とFiFoQ3ボードを(延長ピン経由ながら)直結
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フロントエンド用のラズパイ4と電源
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アナログではいい加減な構成や加工は音質や特性の劣化という形で連続的な変化として現れますが、デジタルでは再生可能/不可能というもっとはっきりとした、文字通り離散的に現れるということを経験しました。
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