I2Sにトライ(その6:最終編)

日記・雑記
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I2Sにトライの最終編です。

I2S入力に対応したDACの購入、トランスポートの製作、ソフトウエアのインストールを順次進めて来ました。ようやく、既存のメインシステムとの本格的な比較試聴が可能となったのですが、結果は期待に沿うものではありませんでした。

こうなれば、将来的なアップグレード用として購入していた部品もフル活用して何としても満足のいくレベルまで引き上げる必要があります。

最初の比較試聴で使用したトランスポートはこちら。
[:image1:]
試作後、熱対策のためFIFOPI Q3 とHDMIpi Transmitterのボードを別棟に降ろし、ラズパイとFIFOPIをケーブル接続していたのですが、I2S信号はノイズに弱いということなのでケーブルがむき出しになっているのが気になっていました。

そこで、配置を見直しこれらをシールド・ケーブルで接続することにしました。
標準のGPIOケーブル
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銅箔テープでシールド
[:image3:]
全ての部品を取り外し、再度部品取り付け用のピンを打ち直すので結構な作業量となります。シャーシの奥行寸法ギリギリながら何とか配置できました。
[:image4:]
この段階で再度試聴。気分的にはスッキリしたものの音はほとんど変化を感じません。

続いてバッテリーからの5Vと3.3Vの出力をIan氏推奨のUltra Capacitor経由に変更します。
[:image5:]
既にバッテリーからの独立給電としていたので、大した変化を期待していなかったのですが、これは効きました。

手嶌葵の「月のぬくもり」の最初のピアノの響きが一気に深くなり、全体の音量も増したように聴こえます。幸田浩子の「カッチーニのアヴェ・マリア」でもコントラバスが一段と沈み込みます。

これでUSB入力の音にクォリティ的には相当近付いたと思われますが、解像度ではまだ少し劣り、「モンタギュー家とキャピュレット家」での楽器配置が鮮明とは言えません。

ここまで来ると最後の切り札、クロック換装を実行します。このアップグレードは最初にIan氏から提案されていたものですが、表面実装のチップ・コンデンサーの半田付けが難しく放置していました。私の技術と道具で全ての半田付けを成功させることは無理と判断して、今回はいつもお世話になっている友人にお願いしました。

元のクロックはこちら。ソケットに載っている2基です。
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換装用のクロック(CCHD-957)。このチップ・コンデンサーが難関。コストパフォーマンスの良いクロックとして自作派の間では人気のパーツらしいです。
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換装後のFIFOPI Q3ボード。
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I2S入力ではこのクロックがDA変換のクロックとなり、音にダイレクトに関係します。
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これは、別次元の効果です。これを聴くと元のクロックに戻すことは考えられません。色々なシステムでクロックの効果を聴いてきましたが、こんなに変化したことを経験したことはありません。
これは元々のクロックがダメだったからか、I2S方式故のものか私には分かりません。
[:image10:]
課題だった解像度の問題は一気に解決しました。音は好みですから絶対的なことは言えませんが、May KTEに関してはI2S入力の音はUSB入力より優れていると思います。

手持ちのアップグレード用部品を全て使い、当初の目的も達成したので、このシリーズはお終いです。だらだらとしたレポートにお付き合い下さりありがとうございました。

現在は、Symphonic-MPDでAoEと呼ばれるラズパイ2基構成のシステムにバラックで取り組んでいます。ただ、暫くはメインのシステムは触らず今の音を楽しもうと思っています。

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