12月3日(水)、洗足学園音楽大学で講師をされている立石智子さんのピアノリサイタルに行ってきました。
会場は神楽坂にある音楽の友ホール。
曲目はドビュッシーの前奏曲、第1集、第2集。
直前まで知らなかったのですが、音楽の友ホールが持っているピアノはベーゼンドルファー・インペリアルとヤマハCFX。
曲目がドビュッシーなのでてっきりスタインウェイだとばっかり思っていたのですが、意外でした、というかこのホールでは初めて聴くので全く知らなかったのです。
立石さんが選んだのはベーゼンドルファー・インペリアル。
通常のピアノの88鍵に対し最低域側に9鍵多い97鍵。長さも普通のコンサート・グランドが270㎝あまりなのに対し、290㎝あるというモンスター・ピアノ。
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立石さんの話では30年ほど前に搬入早々に弾いたことのある思い出のピアノだとのことで立石さんがなぜこのホール、ピアノを選んだのかわかりました。
ベーゼンドルファーは以前聴いたことはあるのですが、それは通常サイズのものでインペリアルを聴いたのはこれが初めてだと思います。さすがに低音の響きは独特なものがあります。もちろん曲目の中にこの超低域のキーは含まれていないのですが、それを弾かなくても、低音弦の共鳴音(?)や大きな響板による効果が音に表れるのだと思います。
ただ、残念なことにやはりベーゼンドルファーではスタインウェイの高音の音量や輝きはなく、悪くはないのですが、ややいぶし銀的な控えめな響きになるのが気になります。曲目がモーツァルトやベートーベンだったらこれでいいのでしょうが、なにせドビュッシーなので…。これはもちろん僕の好みなので、違う印象を持つ方もいらっしゃるでしょうが。
大理石張りの床や舞台奥の壁、レンガタイル貼りの他の壁面という条件を考えると最高音の響きがもう少しあってもいいと思うのですが、ちょっと物足りない。
もしかすると壁面のところどころに設けられた薄い吸音パネルで最高域が吸われているせいなのかもしれませんが。
第1集の沈める寺はこのピアノの深い低音と立石さんの演奏が相まって独特の雰囲気感を楽しむことができました。
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