先にハンブルグのエルプフィルハーモニーホールの音響についての記事を書いたときにパグ太郎さんからテレビ番組の紹介をいただきました。
7月1日(6月30日深夜)のNHKBS1のプレミアムシアター。
これを録画して昨日見ることができました。
この日は3部構成で2番目が最高の音響を求めてというドイツで制作されたドキュメンタリー。「シューボックスかワインヤードか」という副題がついています。
このドキュメンタリーを挟む形で最初のプログラムがシューボックス型のコンセルトヘボウのコンサート。
そして3番目が新しくモスクワにオープンしたワインヤード型のザリャジエ・コンサートホールのこけら落としコンサートという興味深い構成。
このドキュメンタリーの内容は非常に興味深いもので、豊田泰久氏を初めとする音響設計者やパーヴォ・ヤルヴィ等の指揮者や演奏者のコメントなど多彩。
下の写真は建設中のザリャジエ・コンサートホールでのゲルギエフと豊田氏。
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面白かったのはバッハの無伴奏チェロをベルリンの3つの会場、ワインヤード型のフィルハーモニ―、シューボックス型のコンツェルト・ホール、カラヤンの録音で有名なイエス・キリスト教会で演奏した録音の比較。
短い時間でしたが、音響の違いが感じられました。
ミラノのスカラ座の音響の改善も興味深いものでスカラ座は戦争の爆撃で半分破壊されたものを戦後修復しているのですが、その修復時の方法の影響で特に桟敷席(ボックス席)では音響に問題があったとのこと。
ここは出張の際の空き時間に時にホール内のツアーを経験しているので(残念ながらオペラを見る時間はなかったのですが…)絢爛たるホールの意匠は懐かしさを覚えました。
3番目のプログラムのザリャジエ・コンサートホールのこけら落としコンサートは超豪華ソリスト出演の何とも贅沢なコンサート。
[:image2:]
私にとってはラフマニノフのパガニーニの主題による狂詩曲と最後の展覧会の絵からのキエフの大門が印象的でした。
ゲルギエフの手の指をヒラヒラさせる独特の指揮を久しぶりに見ました。
ビデオだとよく見えるあのヒラヒラはずっと見てると体がゾワゾワしてあまり居心地がよくないのですが…(笑)
興味がありましたらNHKのオンデマンドのサイトでご覧いただけると思います。
私にとっては非常に面白い内容でしたので紹介いただいたパグ太郎さんには大変感謝しております。
ありがとうございました。
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