AU-α607 MOS Premiumから始まったスピーカー保護用リレーをMOS FETスイッチに改造する取り組みもついに7台目の最後のアンプB-2103 MOS Vintageにまで到達しました。
過去のMOS FETスイッチへの改造記は以下をご参照ください。
スピーカー保護リレーをMOS FETスイッチに… Part 2
スピーカー保護リレーをMOS FETスイッチに… Part 3.1
スピーカー保護リレーをMOS FETスイッチに… Part 3.2
B-2103はマルチchのサラウンド用のスピーカーのウーファー駆動に使っています。
今回はその最後のアンプの改造記ですが、ちょっと苦労したので前半はその記述にスペースを割いています。
次に修理したりするときのためのあくまでも個人的な備忘録としての目的です。
B-2103を初めて修理する人くらいしか役に立たないような情報なのでこれを読むのは時間の無駄のような気がします。
スミマセン、どうぞ無視してください。
B-2103はフロントのウーファー駆動に使っているB-2105の旧モデルで構成はほぼ同じ。
でも保護回路基板上の部品はスピーカー端子が異なるため少し異なっています。
基板そのものはB-2105はB-2103のものを流用しているのですが、B-2103の端子はWBT製ではなく、しかもスピ-カーを2セット使用できるようにスピーカーA用の端子とB用の端子が設けられています。
B-2103ではリレーを片側2個使ってそれぞれスピーカーA用B用に充てています。
B-2105では高価なWBT製を使う代わりに端子を1セット省いてリレーも片側当たり1個のみにしてコストを抑えているのかもしてません。
また、B-2105は端子と基板間の接続にリード線を用いていますが、B-2103では端子から伸びた細長い金属製支柱が直接基板にハンダ付けされています。
この構造のため、リレーを外すためにはこの端子支柱のハンダ付けを外す必要があるのです。
これがB-2103の改造でちょっと厄介な部分です。
でも、これさえクリヤーできればOKだと思っていたのに…そうではなかったのです。(笑)
リア・パネルを外すところに行きつく前に障害にブチ当たりました。
最初にメインのトップ・パネルを外すところまでは良かったのですが、フロント・パネルに近い部分の横長のサブ(?)トップ・パネルが外れないのです。
これを外さないと側板を止めているスクリューが外せないのでどうしても外す必要があります。
リアパネル側から見たのが以下の写真。
[:image1:]
写真奥の横長のアルミパネルがサブ(?)トップ・パネルで両側の側板の溝にはまっているためこれを手前に引いて外すしかないのですが、ヒートシンクやその固定用のスクリューの頭が干渉して手前に引こうとするとぶつかって動かない。
スクリューを取り外してもまだヒートシンク上部が干渉してパネルを手前に引き出せない。
両側の側板が外せればすぐはずせるのだけれど…
側板はスクリューでシャーシーに止められていてそのスクリューがサブ(?)トップ・パネルの下にあるためパネルを外さないとスクリューは外せない…
パズルのような構造。
B-2105ではあまり苦労していないのでたぶんヒートシンクの構造などが改善されたのだと思う。
サブ(?)トップ・パネルをよく見たら奥の方の端にドライバーでこじったような傷が付いている。
私自身は前にこれを取り外したことはないので、これはたぶん前にAラボに修理に出した時に付けられたものだと思われる。
ほとんどサンスイ専門の修理業者でもかなり苦労してばらしたことがうかがえる。
ここでもAラボの修理の情けなさにタメ息。
いろいろ考えた挙句、写真で見えるパネルの手前の方に空いている穴の左右の端の2つにタコ糸を通して輪にして上に持ち上げながら手前に引っ張ることを思いついた。
写真の黄色の線で囲んだ部分にタコ糸が見えると思います。
これは大成功。上に持ち上げることでパネルをヒートシンクの上に乗せながら滑らせ引き出すことができました。
ここから先はそこそこ順調に事が進みました。
何とかスピーカー端子のユニットもハンダ吸い取り線を使うことで取り外すことがでkました。
B-2103に使用したMOS FETスイッチはB-2105に使用したものと同じです。
ただ、B-2103ではスピーカーA用片ch当たりに2セットのMOS FETスイッチを使用、スピーカーBも同様なので左右合わせて8セットのMOS FETスイッチ使用となりました。
スピーカー端子A、Bをパラで使えば(実際に私はそうしていますが)ON抵抗は片ch当たり1.3mΩになります。
B-2105はスぺースが無くて計6セットなのでON抵抗の小ささではB-2103のほうが有利です。
以下の写真は外したリレーです。
[:image3:]
スピーカーA用とB用が異なります。大きい方が松下電器(現パナソニック)製のスピーカーA用。
小さい方がOMRON製のスピーカーB用。
やはり大きい方が高価に見えます。(笑)
松下製を2個使うのはコスト的に難しかったのではないかと想像します。
下の写真はLchのスピーカ保護回路基板。黄色で囲んだ部分がMOS FETとPhotoVolで構成されるMOS FETスイッチです。
[:image2:]
で、この改造効果なのですがリアのそれもウーファ用のアンプなのでそんなに違わないと思っていたのですが…
なんか違うんです。
リア用のアンプですからそんな大きな音が出ているわけではないんですが…
でも、今までの経験ではMOS FETスイッチ効果はピアニッシモに現れるようなので、リア用アンプで効果がわかるのかも…。
ちょっとこじつけかもしれませんけれど。(笑)
小川典子さんのサティ、5.1ch、96KHz/24bitがなかなかいい感じです。
[:image4:]
これで何とかすべてのアンプのMOS FETスイッチ化を完了しました。
SANSUIのアンプの改造にはかなり慣れました。
今回私が改造したアンプの他にも同じような構成を持つ、AU-α607の他機種、AU-α907シリーズ、AU-X1111、B-2102などの改造もできるような気がしています。
でも、ちょっと疲れました。
しばらくはまったりと音楽に浸りたいと思っています。
でもでも…実はもう1台残っているんです。
それはサブ・ウーファ内臓アンプのスピーカー保護リレー。
しかし60Kgもあるサブ・ウーファではちょっと動かすのも困難で、しかもどうやればアンプ基板にたどり着けるかもわからないし…
こればっかりはリレーの接触不良で音に異常が感じられるくらいの状況が起きないと手を付ける気になりません。
(^^;)
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