リニア電源アナログアンプのACケーブルにはスピーカー出力が逆流し共振します。これがACケーブルとヒューズにより音色変化する、いわゆる末端効果の本態だと思います。コアやコンデンサでこの共振をインシュレーションすることができます。私の環境
オーギュスタン・デュメイ&マリア・ジョアン・ピレシュ(ピリス)「ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集」
デュメイとピレシュの洗練された密度の濃いアンサンブルの1991年デジタル録音です。ミュンヘン音楽大学大ホールの響きがたいへん美しい。この響きを生かすインシュレーションとは?
私の専用室は分電盤から複数個所の壁コンセント終端まで20mほどの1系統です。コンセント最短にアンプ直結、コンセント終端にPC直結、その先2mの電源タップにデジタル段をつないで分離しています。
アンプとPCの間隔12m、デジタル段14m、その他スイッチング電源16mくらい
アナログ段のDDC-DAC-Targetとマスタークロック・光変換器も全部リニア電源ですから、I2S・ライン・USB・クロック・LANの出力がACケーブルに逆流し共振しています。ですからアンプと一緒の壁コンセントにつなぐとノイズが混入、特にデジタル信号の矩形波ノイズによる歪みが最悪となります。そこで終端からひとつ手前のコンセントに3mの電源タップでアナログ段を分離しています。
アンプとアナログ段の間隔10mくらい(DACとDDCその他アナログ段内の間隔4~6mくらい)
フェライトコア(クランプフィルタ)による効果はアンプからの距離と適用する数量で変化します。
アンプのACケーブルで最大効果となりますが、倍音が減り響きが消えて大ホールから小部屋になったかのようです。これはいけません。アンプから最も遠いデジタル段電源タップ根本では効果は感じられず、PC根本にも追加してわずかに倍音が抑えられたかというところ。中間地点のアナログ段コンセント差込み部分では効果が強すぎるのか、わずかに歪みが加わるようです。アナログ段根本ではタップとACケーブル分5mほど遠くなるので、効果が弱まり歪み感も減ります。
コンデンサのノイズフィルター付タップやアダプタなどはさらに強い効果があります。
アンプから最も遠いデジタル段電源タップのさらに2m先の延長コードに入れても、私の環境ではネガティブな結果でした。倍音が消えるだけでなく、不快な付帯音がのります。
ATX電源PCトランスポートのCPU電源ラインにはVPコア2個が最適だったように、アンプの電源ラインでは使う箇所(延長ケーブル終端から分電盤まで)と数により、響きと音色の調整ができるということです。
「過ぎたるは及ばざるが如し」を肝に試行錯誤中ですが、この音源にはインシュレーションなしが心地よいです。ミュンヘン音楽大学大ホールの響きを独り占めできます。
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