アナログ再生は応接室でレコードとカセットで楽しんでいます。デジタル再生用にリマスターされていない音源、モノラル録音の古い音源は特にレコード再生が最適です。スピーカーと1mの距離で積極的にフィードバックを掛けてダイナミックレンジを拡大、音場を広げて音質向上させています。
アヴァンギャルドなイマ・スマックの「マンボ!1954 Yma Sumac – Mambo!」。私が持っているのは1987年フランス再発モノラル盤です。ダイナミックで脳天から尾骶骨を突き通すようなボーカルにしびれます。
ウィキベテアによれば「イマ・スマック Yma Sumac(1922年9月13日 – 2008年11月1日)はペルー出身の女性歌手。1950年代中心に活躍した歌手であり、A#2からB7までの5オクターブと半音という音域を誇るソプラノとエキゾチックな美貌で一世風靡。1950年にアメリカのキャピトルと歌手契約を交わし、インカ帝国王族の末裔という触れ込みでデビューをした。ユマ・スマックとも読む。 世界一広い声域を持つ歌手としてギネス世界記録に認定されていた。 」1957年のパラマウント映画「インカ王国の秘法」では巫女役で歌ってます。
レコード再生はプレーヤーとスピーカーの共振・共鳴・フィードバックを前提とした音作りがされていると思います。蓄音機は再生針から喇叭状のスピーカーに直接つながっていました。今でもポータブルプレイヤーはスピーカー内蔵型が普通だと思います。
ハウリングしてはいけないのですが、積極的にフィードバックを掛けると音場も広がります。モノラルにもかかわらずボーカルが前に出てきて、ドラムとベースが後ろに収まり、トランペットが遠くから空間を切り裂く。そのスピード感、リアル感、ライブ感の熱気はこのフィードバックゆえの共振効果です。うまく調整すればダイナミックレンジとトランジェントを倍加できるはずです。
歪みとなるレコード盤の分割振動を抑制するため、私はフェルトマットとクランパーを使っています。金属のターンテーブルは響きすぎるのでフェルトマットで抑え、盤はコレットチャック式アナログディスク・スタビライザーで抑えます。軽量ですが爪状のコレットで軸を強くホールドして密着しますので、軸受けに負担が掛かりません。
これで低域がしっかりと解像度も上がり、高域の暴れもなくすっきりとピアノのアタックが強くなります。チック・コリアの教会でのインプロビゼーション「デルファイ」もすばらしい鮮度で、現場に臨場しているかのようです。
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