隣室の遮音特性について、かつどんさんの日記をきっかけにweb上で、ちょっとした論議になった。それでは、ウチの場合はどうだろうと思いPAA3でお手軽測定を実施してみました。
実施したこと
リスニングルームで、ピンクノイズを再生して①リスニングポイントの音圧、②隣室の暗騒音、③隣室での騒音レベル等につき測定した。その他、壁振動の共振周波数も想定してみた。
測定条件は、Phile-webの最大音圧レベル測定基準を活用した。
①最大音圧レベルの測定
(1)レスポンスタイムは250ms
(2)weightingタイプはFLAT
(3)LEVEL RANGEは50-110dBSPL
測定結果
①リスニングポイントの音圧:最大音圧レベル97.3dB 最大音圧周波数帯域50Hz
②隣室の暗騒音:最大音圧レベル74.5dB 最大音圧周波数帯域25Hz
生活騒音の極低周波により、騒音レベルが引き上げられている。
③隣室での騒音:最大音圧レベル82.0dB 最大音圧周波数帯域80Hz[
遮音性能TOTALでは△15.3dB、1KHzの遮音性能は△33.5dB
周波数毎の騒音レベルは80Hzが最大で72.5dB、50Hzは61.6dB
遮音性能に置き換えると80Hzが△13dB、50Hzは△32.1dB
80Hzの遮音性能が極端に悪いことがわかる。聴いている時は、隣室にはほとんど誰もいないから助かっています。
④隣室の壁振動の特性:隣室の壁を叩いて騒音測定実施した。
25Hzと80Hzが共振点であることがわかる。80Hzの遮音性能が△13dB、20Hzは△11.8dBと極端に低いことからも、壁の共振点が遮音性能を著しく下げることがわかる。
⑤リスニングルームの壁振動の特性
後ろ壁:共振周波数63Hz
屋外には、100~125Hzの音漏れが多いと推定できる。(室内の定在波の影響は極力読み換えた。)
◇屋外の遮音性能も測定してみたが、風があると騒音レベルが極端に上がってしまうため中止した。屋外は無風時か、A特性等での測定が必要のようだ。
◇以上、リスニングルームの遮音性能と隣室での騒音レベル、壁振動など測定したが、通過する壁の共振周波数は遮音性能が著しく下がると言える。
コメント ※編集/削除は管理者のみ