夏の休みに遠州→湘南→伊豆の順番で回ることにしたトライアングル相互訪問でしたが、トップバッターのバズケロ邸の不慮の事故で、今のところ湘南と伊豆間での相互オフ会となっています。
以前から言われていることですが、オフ会を通じてサウンドを磨こうとするときには、相互の音を聴き合うことが大事と感じています。
聴いてみなければわからないことは沢山ありますし、口では何とでも言えるものです。主義主張も沢山ありますし、それをどのように具現化しているかを味わい、自分の肥やしにするのがポイントだと感じます。機器の音や自分が聴きたいソフトを聴きに行くのならば、オーディオショップに行って聞かせて貰えばいいのです。
そんな会話を、事前のメールのやり取りで行うことから始まった相互オフ会でした。
さて、伊豆のAuro3D邸には前日の湘南オフを開けて、車でバズケロさんと共に向いました。10時に到着を目指していましたので、朝の7時に出発です。車内ではバズケロさんが堰を切ったように話をされて、オーディオのことを語たりたい病が溜まっていた様子です。あっと言う間の3時間でした。
Auro3D邸は、閑静な伊豆の別荘地にありました。
礼拝堂を思わせるような急勾配のついた、変形な高い天井空間が最大の特徴かと思います。
【部屋】
Auro3Dのマルチチャンネルシステムは、天井の高い側を向く形でシステムが組まれています。2chのシステムは、この逆で天井の低い側を向く形でシステムが組まれていました。
変形の天井の高い側は、かなり響きます。その感覚は、コンサートホールを越えて、教会を感じました。天井の低い側は、それほど響かずに、ライブな部屋という感触でしょうか。
この部屋の響が、Auro3D邸のサウンドに大きな影響を与えているのは、想像するのに難しくはないでしょうが、やはり聴いてみなければわからないと思います。
【Auro3D マルチチャンネルシステム】
Auro3Dシステムから試聴は始まりました。ところが、まず最初に何を鳴らすかが決まりません。
ヒジ;Auro3D邸の一番特徴が出るものを聴かせて下さい
Auro:ですが、それはクライマックスに取っておきたいです
バズ:何でもいいんじゃないですか・・・
そんな会話が進む中で、前日に聴いて皆で気に入った、クラシックの小編成なホルン協奏曲のSACDからに決まります。
同時に、2chとサラウンドとAuro3Dの聴き比べから始まりました。
「Auro3Dだとホルンの響きが高く鳴り響きますね」
「Auro3Dで聴くのが一番よかったです」
この感想にはホストもご満悦です。
続いてジャズです。
クラシックでは静かに聴かれていたバズケロさんが、ジャズでは多くを語り始めました。拙宅でも同様でしたが、やはりこだわりのあるジャンルには反応が多いようです。
ゲストの反応が気になるホストですが、ゲストが指摘を語るのは、こだわりを持っている細部のポイントです。このゲストの耳を上手く使うのが、自己のサウンド磨きをするために役に立つんですね。
そしてクライマックスは、Auro3D録音の教会音楽でした。2Lの”LUX”です。高く鳴り響くサウンド、これはAuro3Dだからこそ出せる音ですね。なるほどAuro3D邸の決め音源だと思いました。
細かな指摘は数々ありましたが、当日お話していますのでここでは割愛します。それにしても、13ch 21スピーカーのAuro3Dサウンドには学ぶものが沢山ありました。自分の音磨きの肥やしにしたいと思います。
【2chシステム】
Auro3Dのシステムではサラウンドスピーカーとして使用していたソナスファーベルのAmatorⅢを、キャスターの付いた足を使ってゴロゴロと動かし、ステレオ配置とされました。
このシステムでは、最初に鳴らす曲は決まっていたようです。ジャズの女性ボーカルから始まりました。
ここでのサウンドが、長らく日記の話題としていた、「聞こえ方」の話です。音が鳴り出してビックリして後ろを振り返りました。後ろから音が聞えてきたからです。
曲が進んでいくと、とても心地よかったです。後ろの教会の響きが、2chのソフトでもまるでサラウンドを聴いているような感覚でした。低音の質感もよくて、Auro3D邸で一番好きなサウンドでした。
バズケロさんもこの音には惹かれていたようです。ハーベス部屋との対比で諸々を語られていました。特に気に入ったのが、低音のようで、この低音がどうして出るのか?と三人でああでもない、こうでもないと真剣に話し合う様子が、後から思うと「やはりオーディオマニアの集まり」だなと思えます。
この2chのシステムですが秘密がありました。
2chではOPPOのプレーヤーはマルチと同じですが、AVアンプは使わずにラックスのアンプが使われています。そしてもう一つ、写真の左端に写っている小箱、これがキーとなっていました。
この小箱を外すと、先ほどよかったボーカルの音がボケてしまい実態感がなくなってしまいます。「これはなんですか?」とお聞きしても、雑誌「Stereo」に付いていたおまけです。としか語たられずでした。
西洋合理主義の方でも「お祓い」レベルとしか思えないようなものにも手を出すんですね?とは、オフ会の中での笑いの一時でした。
こちらのシステムでも部屋の響きが、サウンドに大きく影響していました。本当に響きは七難も隠しますが、音へ影響力は大きいです。こちらのシステムでは、ボーカル>クラシック>ジャズの順番に合うと思いました。
響きに始まり、響きに終わるようなオフ会となりましたが、この響きの制御が決め手でもあり、少しづつしかやりようのない課題かと感じました。「ここは伸び代がありますね」とゲスト二人で、何度も語ってしまいましたが、ホストはどのように感じられたのでしょうか。
「次は何をやるとよいと思いますか?」とのホストからの問いに対して、ゲストの二人はようやく出番が回ってきたとばかりに、唾を飛ばしながら話し合う様子が思い出されます。みんな好きなんですよね。
そして、帰りの4時間もバズケロさんは話し通しです。最後には、喉が枯れてしまったと言われる様子が微笑ましかったです。
パワーアンプが治って来たら、次はバズケロ邸ですね。ゲストは気楽ですが、ホストは緊張するものです。Auro3Dさんも手ぐすねを引いて待っていることだろうと思います。
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