ルームアコースティックを整える手法として、「初期反射音」の調整は以前から知られています。この反射音対策としてガーゼが使いやすいと思ったので日記にしました。
自宅では家具配置の左右不均等のルームアコースティックの影響が課題として残っています。左右のスピーカー設置の差異をつけることで対処はしているのですが、これだけでは不足するようです。
カンターテ・ドミノの11曲目’JulsNg’ではソプラノの歌声が右に寄って聞こえる原因は、家具配置の左右不均等ではないかと考えて「反射音対策」に取り組みました。吸音はやりすぎると生気が失われるなどの弊害があることは以前から感じていたので、薄物のガーゼで試してみることにしたものです。
1)衣料用のガーゼを右側のチェストに被せる
ガーゼ素材といっても、衣料用は厚みがありました。(自分はポチッて届いてから気付き、失敗したと思いました。注意が必要です)
カンターテ・ドミノのソプラノの定位はよい感じになりましたが、明らかに吸音過多で生気が失われてしまいました。
もっと薄い素材を求めて試したのが医療用のガーゼです。
2)医療用のガーゼをチェスト上面に被せる
ソプラノの定位に対する効果もありましたが、まだ生気が減少する感があります。
3)医療用のガーゼをチェスト上面のCD部分にのみ被せる
ソプラノの定位は殆ど変化しませんでしたが、生気が減少する感覚はなかったです。
狙いとは異なる効果でしたが、歌声や楽器の明瞭さが増しました。このガーゼの有り無しで一聴してわかるレベルの効果を感じます。
以上の検討から、当初の狙いとは異なる効果となりましたが、医療用のガーゼを小範囲に設置することで好ましい効果が出ましたので’3)医療用のガーゼをチェスト上面のCD部分にのみ被せる’を採用しました。
◆医療用のガーゼは反射音対策に使えると思います
もうひとつ、スピーカー両サイドの1次反射音対策にも医療用のガーゼは活用しています。
ガーゼを切って色々と試してみると、わかりやすかったです。
・どの部分に設置すると効果的か
・効果の度合いは重ねて設置することで調整が可能
⇒自宅では、右側の窓の部分は2枚重ね、左側のクローゼットの扉部分は3枚重ねとしています。
・Qさんの日記に触発されて、ガーゼ吸音+拡散も試してみましたが、拙宅ではスピーカーサイドの1次反射部への拡散追加は音が不明瞭になり好ましくない効果となりました。
⇒ルームアコースティックに画一的な解はなく、部屋の条件やセッティングによっても対処策が変わることも「ルームアコースティックが難しい」と言われる所以ですね。
◆この1次反射音対策は、音色がキツクなることへの対処に効果がありました。
以上、医療用のガーゼは緩やかな吸音効果で反射音対策に使えると思いましたので、紹介がてらに日記にしました。背面空気層を取ることで効果の度合いも調整出来ます。また、自宅で試したことはないのですが、スピーカー間のモニターの反射音対策にもガーゼが使えそうな気がしました。
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