マジコとアヴァンギャルド – 夜更けのミミズク邸

日記・雑記
日記・雑記
Sponsored Link

音源日記をきっかけにして相互訪問する流れとなった、夜更けのミミズク邸に行って来ました。拙宅にお越しいただいたのは昨年の11月です。2ヶ月ほどの間隔を経ての折り返しとなりましたが、ひとつだけ消化出来ずにいることをのぞいて、先回の流れのままに話題も盛り上がり、楽しくも有意義なオフ会でした。

夜更けのミミズク邸は、サウンド傾向の異なる二つのシステムで楽しまれています。標題の通りのマジコとアヴァンギャルドのスピーカーを中心としたシステムを二つの部屋に配置されていました。

①マジコのシステム

5畳程度の書斎に所狭しと機器が設置されていますが、目に付いたのはハルクロのアンプとフィニッテエレメントのラックやボードです。ハルクロのアンプは、秋葉原のオーディオ店が一時盛んに宣伝していたので、存在は知っていたのですが音を聴くのは初めてです。フィニッテエレメントのラックやボードは、ハイエンドオーディオのお宅では目にしますが、これほど沢山使われているお宅は初めてでした。

送り出しもLINNのDS、CHのSACDプレーヤー、C.E.C.のCD専用トランスポートと多彩です。

先ずは耳慣らしということで、LINNのKlimax DSからよくお聴きになっている女性ボーカルや往年のロックなどを次々に聴かせていただきました。スピーカーからリスニングポジションまでは1.5mほどのニアフィールドリスニングです。ですが、耳障りな直接音やヘッドフォン的な音場も感じません。写真の手前右側にある机の場所で仕事をしながら音楽を流していることが多いと聞きましたが、机の場所で聴いてもニアフィールドで聴いている違和感はまったくありませんでした。お話を伺っていると、マジコのシステムでは「仕事をしながら音楽を聴く時に違和感なく楽しめること」を優先して来られたとのことです。

ですが、ここまでたどり着くのも簡単ではなかったそうです。いい音で音楽を聴きたい思いが高まった当初は、耳に優しくない音が気になり、聴き疲れしない綺麗な高音を求めてきたとのことです。CDP、スピーカー、アンプなどの機器類、そしてケーブルの変更に加えて、電源工事やバッテリーの導入など、電源環境の整備が耳障りな音退治の決め手となったとのことでした。

驚いたのは、CHのSACDプレーヤーでの再生でした。滑らかな音が、部屋の壁を超えるかと思えるほどに広がります。DSでのFile再生のときは、正直な感想として「仕事場のイージーリスニングにここまでやるのか?」と疑問を抱きながら聴いていたのですが、CHのCDPでのDisc再生では納得のサウンドが流れました。

Take Love Easy/ ソフィー・ミルマンでは、

ボディ感のしっかりした滑らかな歌声や粒立ちが明瞭なピアノにうっとりします。絶品の女性ボーカルでした。

レスピーギ:管弦楽作品集/ミュンヘン放送管弦楽団では、

深々とした奥行きのあるオーケストラが心地よい音を奏でます。とてもオーディオ機器が立ち並ぶ場所に出来る音像や音場とは思えませんでした。

持ち込み音源でも、「再生の正確さ」を確認させてもらったのですが、カーテンの引き方でほぼ正確な音像定位が出来ることにも驚いてしまいました。幸田浩子の歌声のブレのなさやコントラバスの定位やピッツィカートの音の揃い具合なども合格です。

この音源では、CHのSACDプレーヤーでの再生と比較してC.E.C.のCD専用トランスポートでの再生では、音の正確性はそのままに、更にコントラバスの質感が上がり、歌声にも色気がのる感覚でした。

一見では、狭い部屋に無頓着に置かれたオーディオ機器のように見えますが、ハイエンドな機器のみでなく、電源や振動対策の充実、そして部屋の各所には音響補助部材も張り巡らされていました。微笑ましかったのが、「機器の天板に設置された、カーボン板を水晶のインシュレーターで浮かせた振動対策」です。よく見ると殆どの機器に同様な対策が施されていました。こういう独自の工夫は、やはりオーディオマニアですね。ハルクロのパワーアンプにもGe3の要石が取り付けられていました。

②アヴァンギャルドのシステム

こちらは、マジコの書斎システムの隣にある広めなリビングにセットされています。
最初は、マジコのシステムでも聴いた、同じCHのSACDプレーヤーで送り出す「レスピーギ:管弦楽作品集/ミュンヘン放送管弦楽団」が流れました。

やはりマジコとアヴァンギャルドはまったく違うサウンドを奏でますね。マジコの時はやや遠目に出来る音像と柔らかな音色だったのが、アヴァンギャルドでは音像が前に出て来て音色も硬い感じとなります。ホーンの特色が顕著だと思いながら聴いていました。

ですが、アヴァンギャルドのシステムのメインはアナログ再生です。

こちらでも、フィニッテエレメントのラックが多数使われていました。
レコードを真空管アンプで鳴らすのが本命とのことで、次々に聴かせてもらいます。

確かにレコード再生は自然です。先ほど感じたホーンらしさが気になりません。マジコのシステムと比べるとレンジを欲張らないサウンドですが、旧い録音にはちょうどよい感じに思えました。ですので、傾向の違う二つのシステムを持つことにも納得しました。

ご友人から、アヴァンギャルドは「低音が出ていない」と言われたとのことで「たわしのスピーカーアース」にも取り組まれたとのことです。充分すぎるほどの低音でしたので、各種音源を聴きながら一緒に低音調整なども実施しました。パワーモジュール付きのサブウーファーは便利ですね。クロスオーバー周波数とレベル調整だけで簡単に低音調整が出来たと思います。

夜更けのミミズクさんのオーディオへのこだわりは、まだまだ沢山お聞きしたのですが、すべては書き切れませんので出来るだけ簡単にまとめてみました。それにしても疑問が残っているのが、マジコのシステムでの、DSでのFile再生とCHのCDPでのDisc再生の音の違いです。

「なぜこれほどまでに、音の質感も音場の広がりも変わるのか?」

消化し切れずに未だに頭の中に残っています。

コメント ※編集/削除は管理者のみ

タイトルとURLをコピーしました