昨日、標記目的のために、ピュアオーディオではいつもお世話になっているダイナミックオーディオの島さん(4F)を比較試聴のため訪問しました。
私は、何度も書き散らしているように(笑)、Auro3Dがオーディオライフの中心で、2chはサブなので、「いつかは、このスピーカーに相応しいアンプをあてがってやりたいな」とは思っておりましたが、主力のAuro3Dの整備に比して、優先順位は低かったのです。
それがなぜこのような「羽目」になったかというと(笑)、話せば長いのですが、複数の要因が重なっております。1.グランドスラム邸に伺い、マルチ再生環境におけるパワーの違いを目の当たりにした2.少しでも追いつこうと、LCRのパワーアンプの強化を考え、現行のSTA-9による、BTLによるバイアンプ(チャンデバ機能利用)を思いついた(成否については、別日記にする予定)3.するとAmator III用のパワーアンプとして使っていたSTA-9をSonettoVIIIに回す必要がある(さらに1台追加購入して6台必要)4.とりあえず、寝室で使っていた(あまり使っていない=汗)ヤマハのプリメイン(2100)のパワー部をAmator III用のパワーアンプとして利用することでいったん決着5.STA-9を追加購入する際に、「この秋に一部オーディオ機器の大幅値上げが予定されている」との情報が入った6.それが早いものは来月から!全く同じものなのに、数十万円の値上げになるなんて!!!―という経緯で、ケチな私は急遽、アキバに走ったという次第です(笑)。
私は知識のない素人なので、基本、中古は買いません(怖くて買えません…)。新品を買うメリットは、堂々と(笑)、お店に比較試聴を申し込めることですので、この際、遠慮なくお願いしました。
今回、聴かせていただいたのは、下記の8機種です。島さんはわざわざ私が印象を書き留められるよう、試聴機種が書かれた(値段も書いてあったけど=笑)、チェックシートまで用意して待ち構えておられました(笑)。
[:image4:]
1) マッキントッシュ MC312
https://www.electori.co.jp/mcintosh/mc312.html
2)アキュフェーズ A-75
https://www.accuphase.co.jp/model/a-75.html
3)CHORD ULTIMA5
https://www.chordelectronics.jp/products/reference-range/ultima5/
4)ESOTERIC S-02
https://www.esoteric.jp/jp/product/s-02/top
5)LUXMAN M-900U(生産終了品)
6)KRELL DUO300XD
http://www.accainc.jp/kr_ibxd.pdf
7) Octave RE320
http://www.fuhlen.jp/octave/products/re320.html
8)TAD M-2500MK2
https://tad-labs.com/jp/consumer/m2500mk2/
上記機種選定に関しては、私は全く知識がありませんので(汗)、「Amator IIIに見合ったもの」という条件で島さんに基本的にはお任せしました。いずれも各社の中核モデルだそうで、「A級あり、AB級あり、D級あり、管球ありと、とりあえず、一通りこれらを聴けば、最新アンプの傾向はつかめる」というラインナップであるとのことです。
島さん曰く、一般に、パワーアンプを数多く比較試聴する方は少ないそうです。その理由は1.音の支配力のあるプリを試聴して決めて、そのセットで同じブランドのパワーを買う方が多い2.ブランドイメージや見た目(笑)で、最初から少数の比較対象に絞っている方が多い3.パワーアンプは中古で買う方も多い(=お店で比較試聴できるのは新品だけ)―とのことで、「こんなに集めたのは久しぶり」と言われました。まともなパワーアンプを買うのは初めての初心者の私を「啓蒙」して下さる意図もあったのかと思い、大勢のお客さんが来る「ショウ」でもない個人のためにここまで集めていただいた島さんには感謝しております。
試聴に際してはもちろんAmator IIIをご用意いただきました。平行法設置で、SP間は約3Mで、正三角形の頂点で聴かせていただきました。[:image2:]それ以外のシステムは写真にありますようにトランスポートはエソテリック、[:image3:]DACとSACDプレーヤーはアキュフェーズで、[:image1:]私には分不相応なシステムです(汗)。
さて、この先は試聴評、という流れに当然なりますが、前もって申し上げておきたいのは、これらのアンプは、「すべて素晴らしい」です。お金と部屋があれば全部欲しいです(笑)。でも今回、私が買えるのは1台だけです(泣)。ゆえに、「トーナメント」していくわけですが、この場合の判断基準が、「Amator IIIを、ボーカルや小編成のクラシックやジャズで、比較的静か目の音で、自分好みに鳴らしたい」となります。
まずもって、これらのアンプのほとんどがAmator IIIのような小型2Wayなんか相手にして設計されていない(笑)可能性が高く、その意味で、大型SPを鳴らすのであれば、私の今回の「判断」は全く参考にならないと思います。「ドライブ能力」とか「迫力」は求めなかったからです。
「ボーカルや小編成のクラシックやジャズで、比較的静か目の音」という目的も、一部の力自慢のアンプには不利な条件かと思います。F1カーで、ジムカーナやるようなものですから(笑)。
「自分好みに鳴らしたい」-いうまでもなく、ここが一番自分的には肝心で、かつ客観的ではない部分です。私は、「(過剰なまでに?)色っぽい女性ボーカル」、「涙腺が緩むようなバイオリンの倍音」「脳天を突き抜けるようなピアノのリリシズム」をこのスピーカーには求めていて、「オケの空間再現」とか、「キックドラムの怖いほどの音」とか、「シンバルの刺さる鋭さ」のような傾向の音は、今回の試聴ソフトには一つもない(笑)のです。
ゆえに上記機種のオーナーの方も、「偏ったSPによる、偏ったリスナーのための、偏った試聴」ですので、笑って見逃してください(汗)。
まずは女性ボーカルから。ソースは全部書くのは煩雑になるので割愛しますが、全部洋楽(ジャズボーカル系)です。
ここでまず落ちたのは(繰り返しますが、オーナーさん、怒らないで!)、Luxman とEsoteric、そしてTADかな。奇しくもすべてMade in Japanですが(私は舶来信奉者ではありません=笑)、これらに共通するのは、素晴らしく「ハイレゾ」だということ。普通は完全に誉め言葉で、この良さを活用してB&WやJBLなどのモニター系と合わせている人は多そうですが、今回の私の目的である、「まったり」度が(笑)。
次に、男性ボーカル(3大テノールとポップス)。ここで落ちたのは(再度、繰り返しますが、オーナーさん、怒らないで!)、Krell。三角が付いたのが、McIntoshとOctave。Krellは低音が力強すぎて(笑)。男性ボーカルが他と比較したら半オクターブぐらい下がるほど。この傾向はMcIntoshも同じ。Octaveは、「えぇ、これ本当に真空管?」というぐらいに「ハイレゾ」しているんですが、ところどころにやはり「味」というか「艶」があり、「私的には」ハッとさせる聴きどころがあります。ただ、Krell, McIntoshとは逆に、「このAmator IIIが再生できる範囲での」低音(人間が一番敏感な帯域かと。Amator IIIはそこをf特的に持ち上げてある印象で、パッと聴き、このサイズから!というほどの低音を感じます)が少し薄い感じ。ゆえに男性ボーカルになるとちょっと「遠く」感じてしまう。Accuphaseは、ここまでの段階では文句ないのですが、島さんに「真空管よりもさらに熱くなる」ことと「アイドル時の消費電力」のことを聞いて、パワーアンプの置き場に予定している場所がソファの後ろであるため、ヘタレな私はこの段階でパスさせていただきました(音質<ユーティリティ=申し訳なし=笑)。
準決勝の相手は、弦(バイオリンとチェロの各ソロ)。ここで落ちたのは、McIntosh(再三、繰り返しますが、オーナーの方笑ってパスしてください!)。やっぱし、空間に広がる倍音の感じが自分の好みじゃない(主観です)。実は値札を気にすると、これがいいかなとも思っていたのですが(笑)、ここは男らしく!(爆)。
さて、ここまで来て残るは、ChordとOctave。決勝の相手はピアノ、と言いたいところだったのですが、次のお客さんの予定があり、時間切れに(笑)。ポリーニのショパンしか聴けなかったのですが、第一感だけを言えば、Octaveかなとちょっと感じたのですが、決着は次回に持ち越し。
帰り際に、Chordには6という下位モデルが、OctaveにはV70 Class Aという最新のプリメインがある(プリ部のスルー機能があるので、AVアンプと共存できるそうです)ことを教えていただき、次はこれらを加えた決勝戦をしようと思っております。
番外編ですが、Chordはデザインが、Octaveは真空管ってとこが、私にはやや懸念・不安材料なのですが(笑)、まあここまでお世話になっておいて、何も買わんというわけにはいきますまい(爆)。ちなみに、Chordは来月から、Octaveは11月から値上げだそうです…気になっておられた方、焦りません?(笑)
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