今月初め、Storm Audio ISP MK2(24ch)を伊豆の別宅に迎え入れました。下の黒い方です。[:image4:]
以来、マニュアルと首っ引きでいろいろ試してきましたが、取り敢えず落ち着きましたので、簡単にご報告を。
まず、本機導入に際し、物理的な問題からサラウンドバックスピーカー(Stormのマニュアルでは、バックスピーカー)の位置を、下記写真のように中央寄りに変更せざるを得ませんでした(要はデカ過ぎて、後ろのスペースが無くなった=笑)。[:image2:]
LR2台の距離は約1Mとなり、これじゃあ2台置く意味がないような気もしますが、横の壁から離れたことで、これらのスピーカーだけでステレオ再生したときの音が良くなって、「Sonetto Iって、なかなかお買い得だな」と見直すことにはなりました。
ついでにこれまで気になっていたスピーカーの位置の微妙な修正をこの際実施:1.センタースピーカーと右フロントを中央寄りに移動2.左ワイドスピーカーの位置を右ワイドと対称に近い位置に移動3.トップミドルスピーカーの位置をスクリーン側に1Mほど移動(写真)。[:image3:][:image6:]
これらにより、リスニングポイントから見て左右ペアのスピーカーの位置の対称性が向上し、各スピーカー間の距離がかなり均等に近くなりました。今までは「どうせAVアンプが補正してくれるから」とかなり適当にしておりましたが(汗)、ISPのマニュアルに「補正は最小限で済むように設置環境を整備せよ」というようなことが書いてあったので(まあ、当たり前なんでしょうが=笑)、重い腰をあげました。
さて、ISPの目玉のDirac Liveによる音響補正ですが、私は基本的に「おまかせ」で使うのが好き(というか面倒なことが嫌い=笑)なので、当初は、何の設定もいじらずにDirac Liveを走らせて聴いていました。前に自宅試聴をした際の、「自分史上最高の低音」の印象はそのままだったのですが、いろいろな音楽ソースを聴きこむうちにどうも、中高域が鈍っている感じがしてきました。Auro3DのNative ソフトはいいのですが、それ以外の、特にジャズとかロックを聴くと、ソナスらしい明るく陽気に歌う感じが、イマイチなんです。念のため、Diracによる補正をしないで聴いてみると、やっぱりこっちの方が中高域は快活でチャーミングなんです。
なんとかいいとこ取りできないかと、普段はあまり読まないマニュアルをつぶさに調べると、「ターゲットカーブのデザインガイドライン」という項にありました。「クオリティの高いスピーカーの場合、高域での影響が限られていることを考慮して、スピーカー本来のサウンドに近づけるために、補正範囲を1-2Khz以下に制限することをお勧めします」
で、その画面がこれです。
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手動で、補正範囲を約20Hzから800Hzに限定しました。この場合、この範囲に限定した補正は、あくまでも「マグニチュードレスポンス=f特のことらしい」だけで、位相やインパルスレスポンスはこの周波数帯域外でも補正されているそうです。逆に言えば、この補正範囲外のf特は、「素のまま」となります。
結果的には低域から高域まで、とても満足のいく音となりました。やっぱりf特をフラットにするような補正は、特色のあるスピーカーにとっては「角を矯めて牛を殺す」ことになるようです。Stereo Sound誌だったか、HiViだったか忘れましたが、評論家の方が、「Diracによる補正は強すぎる」というようなことを書かれていたのを思い出しました。
このDirac Liveというのは、「完全全自動」ではなく、自分で設定しなければならない部分が結構あって(例えば、サブウーファーとのクロスオーバー値とか)、ものぐさな私には面倒と言えば面倒なんですが(笑)、まあその分、いじりがいがあると言えばその通りで、まだまだ全く使いこなしきれてはいません(今は遊びでLCRに対しチャンネルディバイダ―機能を使っていますが、これもよくわからない…)。
取り敢えず、今のところはこんな感じです(「マイルーム」も加筆修正しておきました。一部写真が古いままですが=笑)。
今、Auro3D Nativeソフトを全部聴きなおしていますが、低音に芯が出て、グラデーションが聴きとれるようになり、また空間が広がる一方、一音一音の粒立ちが明確になったので「新しいディスク」を聴いているような気分で楽しめています。
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