チャンネル・デバイダーに使用されている電源の三端子レギュレータの変更を行いました。
私はフロントのスピーカー用とリアのスピーカー用にそれぞれ1台づつ、計2台のチャンネル・デバイダーを使っています。
私のチャンネル・デバイダーはUSのMarchand Electronics というガレージ・メーカーのXM44という機種で、非常にシンプルな作りで、華麗な外装とは無縁ですが、使っているパーツはよく考えられた実質的でクオリティの高いものです。
Linkwitz-Riley式の24dB/octのスロープ特性で、全スピーカーユニットを正相で使用可能なので、私のサラウンド・マルチには欠かせない存在になっています。
このチャンネル・デバイダーの音にに特に不満があったわけではないのですが…
ことのきっかけは光陰さんのこの記事。
アキュフェーズ製のチャンネル・デバイダー基板を使うに当たってフィデリックス社製の三端子レギュレータ電源を使用した電源を使ったところ電池電源よりも良い結果が得られたという内容です。
それでフィデリックスのHPでその情報を確認したところ、市販のモノリシック・タイプの素子に比べて、過渡負荷特性とノイズの点で大きなアドバンテージがあるとのこと。
元(?)エンジニアとしてはこんな説得力のあるデータを見せられると試したくなるわけなのですが、障害があって…
XM44に使っている三端子レギュレータはフィデリックスが供給している78xx、79xxというタイプではなく、LM317という外付け抵抗で出力電圧が可変できるタイプでピン配置が異なるため、そのまま置き換えるわけにはいかず、大幅な基板の変更が必要なこと。基板全体を置き換えればいいのでしょうが、専用基板をわざわざ起こし直すのはさらに大変な作業になるので私には無理そう。
そんな基板の改造にはリスクが伴うわけですが、そのリスクに見合うだけの効果が本当に得られるかどうか…
確かに市販の三端子レギュレータに比べて特性がいいのはわかったけれど、電流も1Aも流すわけじゃないし、使っているオペアンプも実使用状態ではほぼAクラス動作だろうから電流変動自体ほとんどないのじゃないかと思われるし…。
というわけで少し悩みましたが、思い切って試してみることにしました。
XM44の内部はこんな感じ。
これはフロント用の4wayタイプです。
[:image1:]
横から見るとこんな感じ。手前の仕切り内に電源基板があります。
[:image2:]
電源基板はこんな感じ。トランスも基板上に載っています。
これは改造後。ヒートシンクに固定されているのが、フィデリックス社製の三端子レギュレータ・チップ。電圧は+15/-15V。
[:image3:]
改造後の裏面はこんな感じ。
パターンを何か所も切って、ワイヤーを接続します。
[:image4:]
ハンダ付けは昔とったキネヅカなのですが、元々不器用なのと今は眼が悪くなって細かいものが見えにくいので、仕上がりはきれいではありません。ちょっと恥ずかしい。
で、その結果なのですが、長くなったので続きは次回に…
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