私は低音フェチなのですが、目標とするところはコンサート・ホールの空気感、雰囲気感の再現で、あくまでも音楽ソフトでの自然な低音を得ることを目指しています。
映画も見るわけでアクション映画などの過激な低音も楽しいのですが、それは私にとっては副産物であってあの爆音再生を目標としているわけではありません。
音楽ソフトにもかなりの低音が録音されているものがありますが、いくつかのソフトを使って拙宅でどのくらいの低音が再生できているのか確認してみました。
測定はOmniMic、マイクの位置はリスニングポイントのほぼ耳の高さです。
まずは昨年のOmniMic導入後に測定した、エッシェンバッハ、フィラデルフィア管のBarber作曲Toccata Festiva。昨年の測定時点では私の手持ちの音楽ソフトで一番低い音が入っていると思っていたソフトです。
SACDマルチでの再生です。
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これについては、すでにコチラで測定結果を書きましたが、機材や設定なども変わりましたので、復習の意味も兼ねてまずはこれを再測定。
前回同様、Track1の冒頭約1分くらいのところのオルガンの最低音が出る部分。
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[:image1:]
前回は17.5Hzのピークがグラフ上で99.1dBだったのに対し、今回は101.3dB。
わずかに再生レベルが上がっているということでしょうか。
ただ、このピークが現れるまでのOmniMicのピークレベルのデジタル数値は96dBSPLなので、グラフから読み取った値は5dBほど高くなっています。
この差はFFT計算による作図の誤差ではないかと思いますが、ちょっと大きすぎるような気もします。
グラフ上から読み取ったSPLの絶対値はあまり信用できないようです。
実際の値は5dBほど低めだと考えたほうがよさそうですが、相対的な比較には十分使えるでしょう。
ちなみにこの曲のWeighting無しのピーク値は103.9dBでした。
次にこれは低音フェチの方にとってはおなじみのディスクかもしれませんが、
[:image6:]
高橋美智子さんのコントラバス・マリンバ。
1988年の録音ですから、デジタル録音としてはまだ初期と言ってもいいくらいのものなのですが…。伝説的な好録音。
このTrack1の最初の部分。
[:image2:]
40.83Hzで102.3dB。
パイプオルガンのように持続音ではなく、1発の打鍵音でこの音圧はすごいのですが、意外にそんなに低い音ではありません。
このマリンバの最低キーは32.7Hzということなのですが、この曲ではあまり大きなレベルでは鳴っていなかったので、こちらの方をサンプルしてみました。
この曲のピークレベルは98.1dB。
次はまたオルガンですが、こちらはオルガン独奏。
176.4KHz/24bitのステレオです。
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Felix Hellという若いオルガン奏者の演奏ですが、使われているオルガンは米国ネブラスカ州、リンカーンのFirst-Plymoth Congregational Churchという教会のものです。
このTrack6のLisztのPrelude and Fuga on B-A-C-H。
[:image3:]
24.66Hz 106.5dB。
さらにもっと低い音があってこちらは
[:image4:]
17.51Hz 102.4dB
24.66Hzはなんとか聴こえますが、こちらの17.51Hzの方はもう音としては感じません。
この曲のピーク値は101.8dBでした。
オルガン独奏で衝撃音がないのでオーケストラ付きのBarberと比べてピーク値が低いようです。
拙宅ではコントラバス・マリンバや最後のリストのオルガン曲ではこの音量が限界に近いです。
コントラバス・マリンバは音量を上げ過ぎると、HS-500が悲鳴を上げます。40.83Hzはサブウーファではなく、HS-500が受け持っているからです。
リストのオルガン曲ではボリュームを上げ過ぎるとサブ・ウーファが底突きします。(^^;)
さすがのサーロジックもこの辺が限界のようです。
以上、低音フェチの方には低音の再生限界を見極めるうえでも、挑戦してみていただきたいソフトを紹介しました。
ただ、これらのソフトに挑戦してスピーカーなどにダメージを被ったとしても当方としては責任は負えませんので、どうかくれくれも気をつけてお試しください。
なお、残念ながらコントラバス・マリンバは絶版のため手に入りにくい状態だと思います。程度の良い中古がそんなに高くない値段で手に入るのならばお勧めです。
Felix Hellのオルガンはe-Onk○oなどのデジタル配信でハイレゾ版を手に入れることができると思います。
参考までにOmniMicで測定した拙宅のリスニングポイントでの周波数特性を載せておこうと思います。私の備忘録を兼ねています。
Left ch
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Right ch
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