この日記は私の個人的感想であり、登場する法人個人とは何ら利害関係はありません。イーサネット上の新しい音楽通信プロトコルDirettaのデモンストレーションがあったので訪ねてみました。
オリオスペックDiretta Target PC&USB DACパッケージを使用したもので、HostPCはcanarino Core i3です。
HostPC> USB DAC直結、HostPC> ハブ> TargetPC> USB DAC、HostPC> TargetPC> USB DACの3通りを聞き比べます。テスト音源はダイアナ・クラールの声です。
予想通り順に歪みが消えクリアになっていきますが、USB直結の濁声に比べるとハブ経由とTargetPC直結ではあまり差がありません。次に送信サイクル設定(Preset Profile)でSuperに上げていきます。
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Super05000で非常に滑らかになります。倍の10000では録音ではなくマイクスルーの声を聞いているかのようです。さらに倍の20000では変化は感じられません。このパッケージでは40000もかろうじて再生できるようですが、送信エラーが多発するようになると音質低下、音切れや再生停止します。
開発者の説明によれば、サイクルを上げるとヘッダーの比率が増えて送信効率が落ちるためHostPCの性能に依存する、必要最小限の負荷しかかからないためTargetPCのCPU性能を上げてもあまり意味はない、推奨OSはWindows10ですがServerでも動きMac版も開発中で何か問題あれば即対応してくれるとのこと。
これがUPnP/DLNAとの違いです。IPv6しか使いませんのでIPv4関連ネットワーク設定はオフにするとよいそうです。
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デモンストレーターによるとプレイヤーはfoobar2000が良くJRIVERはもっさりしているとのことですが、私はTuneBrowserもリアリティがあってとてもよいと感じました。HQPlayerはフィルターの違いが際立ち、Roonも音質的に劣るようなところは微塵もありません。Direttaを通すことで各プレイヤーの個性が明解になります。
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Soundgenic> ハブ> TargetPC> USB DACセットをスマホのfidataでコントロールするテストもありました。HostPCがないので送信サイクルはHigh固定となりますが、TargetPCはUSBメモリを差して電源を入れるだけで自動でセット完了です。TargetPCは現状大多数のUSB DACを動かすためのもので、近い将来DirettaボードとしてDACに組み込まれると不要になります。
UPnP/DLNAはレンダラーも細かい設定が必要ですが、DirettaはHostPCだけで全てのことができるのでたいへん楽です。Window版Kernel StreamingのTargetドライバーも開発中でこれを使うとXMOSドライバーで動くそうです。そうなるとUSBレイテンシーとDiretta送信サイクルの設定、そこに各プレイヤーを組み合わせることで多様な好みの音質を探究できると思います。
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